古来、良質の水源は霊泉と崇められ、人はその恵みに深い感謝を捧げてきました。
ここ吹田でも、語り継がれてきた霊泉の伝説は多彩。
中でも、片山公園にほど近い泉殿の清水は、垂水、佐井と並ぶ「吹田三名水」の一つに数えられ、
後に国産ビール工場が建設されるきっかけともなっています。時を超え、世代を超えて受け継がれていく、清冽な水の記憶。
その美しい面影は、人々の心に、透明で静かな水脈となって流れ続けることでしょう。

平安時代初期、長い旱魃に苦しんだ里人がスサノオノミコトの神輿に祈ったところ、清水が湧出したという伝承があります。境内に残る泉殿霊泉はその遺構と言われ、昭和30年代までは実際の湧水があったようです。


泉殿霊泉の水が「ビール醸造に最適」とミュンヘンで評価され、交通の便もすぐれていたことから、当時の大阪麦酒(現・アサヒビール)が建設。明治24(1891)年に竣工し、翌年には最初の旭麦酒・錦麦酒を発売しています。
