マンション購入ガイド

2017.05.31

Question

分譲マンション購入や住宅ローン借入にかかる諸費用とは?

分譲マンションを購入しようと思い、物件を見て回っています。いくつか気になる物件があるのですが、やはり心配なのが金銭面です。物件価格以外にも諸費用がかかると聞いたことがあるのですが、諸費用としてはどのようなものがあるのでしょうか?諸費用はどのくらいの金額を見込んでおく必要があるのか教えてください。

Answer

諸費用として「所有権を得る」「融資を受ける」「住宅の管理維持」のための費用が必要になります。物件価格の5%程度を見込んでおきましょう。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

「やっぱり貸りるより買った方がいい!」
「住宅ローンの金利が低い今なら、手頃な返済額でマンションを購入できそう!」

そうおっしゃって、住宅購入を検討される方も多くいらっしゃいます。

家族で住みたい家をイメージし、今後の住宅ローンを試算して検討するのはとても素晴らしいことです。ただ、家を持つということは、賃貸とは大きく変わってくるポイントがあります。

購入代金の他に税金や手数料などがかかる
住宅の購入には、物件の購入代金だけでなく、税金や手数料など「所有の権利を得るために必要な費用」や「融資を受けるために必要な費用」、そして「住宅を維持・管理するための費用」の負担があります。

ですから、住宅を購入する際は、その物件の購入代金に対する出費だけでなく、それらに付随してかかる費用のことも把握して準備しておくことがとても大切です。

物件購入にかかる諸費用の内訳とは?

では、物件の購入代金以外にかかる諸費用には、どのようなものがあるのでしょうか?
目的別に大きく、次の3つに分けて整理することができます。

(1)所有の権利を得るために必要な費用
物件を自分のものにするためには、契約をしてきちんと登記をすることが必要になります。 所有の権利を得るには、以下の費用がかかります。

[住宅の売買契約書の印紙代]
例:2018年3月31日まで軽減税率適用により、1,000万円を超え5,000万円以下のものなら1万円分

[土地・建物の登記費用]
評価額に応じた登録免許税と司法書士報酬

(2)融資を受けるために必要な費用
何千万円もの住宅の代金をすべて現金で払える方はほとんどいないでしょう。多くの方は住宅ローンを借りて、少しずつ返済をしていくことになると思います。

まずは、借り入れる住宅ローンの申込をし、審査を経て、契約かつ融資実行をしてもらうことが必要になります。

融資を受けるには以下のような費用がかかります。

[住宅ローン借入契約書の印紙代]
例:1,000万円を超え5,000万円以下のものなら2万円分

[住宅ローンの融資事務手数料]
金融機関によって、定額の数万円や、借入額の1~2%など

[住宅ローンの保証料]
金融機関によって0円のところや、借入額や期間に応じるところなど

[抵当権の設定登記費用]
借入額に応じた登録免許税と司法書士報酬

[フラット35や一部の住宅ローンの団体信用生命保険料]
借入額に応じた保険料負担

住宅ローンの借入には団体信用生命保険の加入を求められます。団体信用生命保険とは、契約者が万一死亡してしまった場合や、高度障害になってしまった場合に借入残高が保険金で返済されるものです。通常その保険料の負担は金利に含まれますが、フラット35など一部の住宅ローンでは保険料の負担が別途発生します。

(3)住宅を維持・管理するための費用
自分が所有する住宅は、住み続けられるよう維持・管理していくことも必要です。
そこで、購入時には以下のような費用も発生します。

[固定資産税等の精算金]
物件の引き渡し日を基準に、年間負担額を日割り計算

[マンションの場合、修繕積立金一時金や管理費]
マンション管理規約による

[建物の火災保険・地震保険の保険料]
保険会社により、5年分で十数万円程度など

なお、中古住宅や土地売買の場合は、上記のほか仲介業者への仲介手数料も発生します。

これらの諸費用は、通常、契約時から決済や物件引渡しの前までに必要になってきます。
マンション購入を検討する際には、住宅購入代金や頭金の他に別途用意しておかなければなりません。

分譲マンション購入にかかる諸費用の目安とは?

諸費用は、一般的に新築分譲マンションの場合、物件の価格の5%前後と言われています。

諸費用を抑えるためには
ただ、諸費用を物件価格の3%程度まで抑えることも可能です。以下を参考にしてみてください。
・住宅ローンの借入額を控えめにする
・住宅ローンの融資事務手数料が低い金融機関、または保証料がかからない金融機期間を選択肢に入れる
・火災保険の保険料がリーズナブルなところを選ぶ

諸費用が膨らむケースとは
一方、諸費用が物件価格の7%程度まで膨らむケースもあります。以下を参考にしてみて下さい。

・頭金がなく年収倍率の目一杯まで住宅ローンを借りる
・疾病保障までカバーする上乗せタイプの団体信用生命保険を選ぶ

よって、仮に4000万円の物件とした場合、まずは5%の200万円程度を目安に準備を進めていくといいでしょう。

ちなみにこの水準は、別途業者への仲介手数料がかかる中古マンションや、土地売買や建物設計を伴う一戸建てと比べると、負担は低めといえます。

現金が十分にない場合の対策とは?

これらの諸費用は、原則として、現金で準備することが必要ですが。しかし、預貯金が十分にない場合は、どんな対策が考えられるでしょうか?

諸費用分も住宅ローンに組み込む
準備期間がない場合は、諸費用分も含めて住宅ローンの借入額を増やすことができる場合もあります。

ただし、これは返済能力が十分にあることが前提。また、借入額が増えるとそれだけ諸費用も膨らむので、将来の返済額が増えるという点には、十分注意しなければなりません。

よりリーズナブルな商品を選ぶ
一方まだ準備期間がある場合は、諸費用の出費を減らすために以下のアクションが効果的です。

・手数料や保証料などがより低い住宅ローン商品を選ぶための情報収集をしたり、専門家に相談する
・火災保険についても、よりリーズナブルな保険商品を選ぶための情報収集をしたり、火災保険に詳しい専門家に相談する

住宅購入プランとして、まずは諸費用を含めて必要な資金をしっかりと整理することがスムーズなマイホーム取得の第一歩となることを忘れないでくださいね。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

一般社団法人 円流塾 代表理事。ファイナンシャルプランナー(CFP®認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。1人1人の価値観を尊重しながら、暮らしを豊かにするお金との付き合い方を指南。テレビや新聞などのメディアや著書でも活躍中。