マンション購入ガイド
固定資産税をクレジットカードで支払う場合のメリットと注意点
昨年購入したマンションの固定資産税を納付しなければならないのですが、クレジットカードで支払うことはできるのでしょうか?
平成28年度の税制改正により、固定資産税をはじめとする、一部の地方税をクレジットカードで支払うことが可能になりました。クレジットカードを利用することのメリットはいろいろありますが、同時に注意すべき点もありますので、きちんと知ったうえで活用しましょう。
情報提供:税理士 宮原 裕徳
目次
固定資産税はクレジットカードでも支払えるの?
平成29年4月1日から施行された平成28年度税制改正によって、国税や地方税の一部については、クレジットカードで支払うことが可能になりました。固定資産税もその対象になっていて、現金払いや口座振替で支払うほかに新たな納付方法が増えました。
ただし、自治体によってはクレジットカードでの納税システムに対応していない場合や、クレジットで支払う際に制限がある場合もありますので、事前に役所などでご確認ください。
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固定資産税をクレジットカードで支払うメリットと注意点
固定資産税をクレジットカードで支払うことには、便利な面が沢山あります。その一方で、注意しなければならない点も見受けられます。そんなクレジットカードで支払う際のメリットと注意点について解説しましょう。
クレジットカードで支払いをするメリット
●ポイントやマイルが貯められる
固定資産税の納付額によってポイントやマイルが付与される場合があります。付与される割合はクレジットカードによって異なりますのでクレジットカード会社へご確認ください。
●24時間いつでも家にいながら納付できる
パソコンやスマートフォンからインターネットを通じて納税できるので、24時間いつでも家や外出先から支払うことができます。
●クレジットカードで一元管理しやすい
クレジットカードで納税すると、ご利用明細書に項目や納税額が記載されます。どんな税金をいつ納めたかが一元管理できるので便利です。
●分割払いや支払日の延長など、お金のやりくりがしやすい
クレジットカード納付の後で支払い方法をリボ払いなどに変更すれば分割で支払うことが可能になります。また、1回払いでもクレジットカード会社からの請求を待ってからの引き落としとなるため実際の納付期限より後ろ倒しになります。
クレジットカードで支払いをする注意点
●決済手数料がかかる
税金のクレジットカード払いには決済手数料がかかります。決済手数料は、納税額によって変わってきますが、その支払額は各市町村でも異なっています。事前に自治体でご確認ください。なお、ポイント付与が手数料を下回るようならクレジットカードでのお支払いはおすすめできません。
●納税証明書がすぐにはもらえない
クレジットカード納付では、固定資産税の個別の領収書は発行されません。市町村によっては、納税証明書を発行してもらえる場合もありますが、所定の窓口で申請してからの発行となるためすぐには入手できません。
●手続き日と引き落とし日が異なる
クレジットカード納付は、国税通則法により納付手続きが完了した日をもって延滞金や利子税を計算することとなっています。そのため、納期内に納付手続きが完了していればクレジットカードの引き落とし日が納期より後になってしまっても延滞税等は発生しません。手続き日と引き落とし日が異なってくるので、いつから延滞金が派生するのかが明確ではなく、注意が必要です。
固定資産税をクレジットカードで支払う方法
固定資産税をクレジットカードで支払う際には、インターネットが使える端末などを使用して、必要事項を入力します。コンビニや金融機関の窓口に出向いてクレジットカードを提示するわけではないのでご注意ください。専用サイトにアクセスする際に用意しておくものや手続きのための基本的な手順を知っておけばスムーズに決済できますよ。
パソコンなどを使用する場合
パソコンやタブレットなどインターネットに接続できる端末を使用して専門サイトへアクセスして支払います。専門サイトは、各市町村によって異なりますので、市町村の自治体のホームページなどでお調べください。
[ 1 ] 必要書類(納税通知書・クレジットカード)を揃える
手続きする際には、「納付番号」「確認番号」「納付区分」が必要になりますので、それぞれが記載された納税通知書を用意しましょう。また、クレジットカード番号も必要になりますので、クレジットカードも準備しておきましょう。なお、クレジットカード払いに対応していないクレジットカードもありますので予め専用サイトで確認しておきましょう。
[ 2 ] サイトにアクセスする
自治体などのホームページから固定資産税をクレジットカードで支払うための専用サイトを探し、アクセスします。
[ 3 ] 必要情報を入力する
納付番号・確認番号・納付区分などの必要項目を入力し、内容を確認してからクレジットカード情報を入力します。
[ 4 ] 確認して納税完了
入力内容を再度チェックし、間違いがないようなら確認ボタンを押して完了です。
スマートフォンを使用する場合
クレジットカード納付のための専用アプリを使用すればスマートフォンでもお支払いいただけます。納付番号や確認番号などの入力の手間が省けて便利です。事前にコンビニ収納用のバーコードが記載された納税通知書とクレジットカードをご用意ください。
[ 1 ] 専用アプリをダウンロード
専用アプリについては各市町村の自治体ホームページなどでお調べください。
[ 2 ]専用アプリを起動し、バーコードを読み取る
納税通知書に記載されているコンビニ収納用のバーコードをスマートフォンに読み込ませます。
[ 3 ] 納付区分を入力してクレジットカード情報を入力
納税通知書に記載されている納付区分を入力し、内容に間違いがないかを確認したらクレジットカード情報を入力します。
[ 4 ] 確認して納税完了
入力内容を再度チェックし、間違いがないようなら確認ボタンを押して完了です。
固定資産税をクレジットカードで支払えると便利ですね。手順も難しくないので比較的実践しやすいかもしれません。ご紹介した注意点と照らし合わせ、有効的に活用してくださいね!
情報提供:税理士 宮原 裕徳
株式会社ラムチップ・パートナーズ代表取締役。税理士。LAMTIP PARTNERS(Thailand) Co., Ltd. CEO日本と東南アジアの不動産にかかわる会計・税務に詳しい。法人や個人向けに、無駄な税金を払わないための節税対策セミナーなども行う。