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櫻井幸雄の人生相談

2018.02.05

Question

第6回 まだ入籍もしてないのに、彼女に家を買おうと言われています。

櫻井先生、初めまして。
僕は、現在29歳の会社員で、交際から4年になる彼女と賃貸マンションに同棲中です。

その彼女との件で相談があります。
実は、彼女から結婚前にマンションを購入しようと言われています。将来的にはもちろん彼女との結婚を考えており、そういった話もしてはいますが、仕事で新しいプロジェクトに参加したこともあり今はまだ仕事に集中したいと考えています。

彼女としては、「結婚の話はもう出ているし、家賃を払って今の賃貸に住むより、いっそのことマイホームが欲しい」という感じなのかもしれません。

ただ、入籍もしていないのに2人でマンションの購入ってできるものなのでしょうか?そもそも、一般的な夫婦とのタイミングが違うので、時期や結婚について考えた方が良いでしょうか?
(29歳会社員男性)

これからご結婚なのですね、おめでとうございます。
結婚を控え、2人の新居を用意する。これは大変な仕事ですがうれしい出来事でもあります。
新婚の住まいとなると、「どこでもいいや」とは言えません。賃貸でも、新築優先できれいな物件を探そうとします。家具も新調しなければいけません。となると、賃貸であってもかなりの出費。そのなかには、ムダと思える出費もあります。

たとえば、賃貸住宅のために家具を買いそろえると、その多くが、将来マイホームを買ったときに捨てたり、人にあげることになりかねません。
たとえば、玄関に置く下駄箱。賃貸住宅では、入居者が下駄箱を買うケースが多いのですが、分譲住宅では、玄関に作り付けの靴用収納「下足入れ」を設けられています。つまり、下駄箱は不要になるわけです。
洋服だんすも不要になります。分譲住宅では、作り付けのクローゼットやウォークインクローゼットがあるからです。キッチンのガスコンロも不要です。

何よりも、賃貸住宅では礼金や手数料といった「返ってこない出費」が発生し、それも無駄になります。
今は、「賃貸の家賃並み返済」で購入できるマンションや建売住宅があります。だったら、最初から分譲住宅を買ってしまった方がよい、という意見は実に合理的といえます。

それに対し、ご質問者はいきなり「出発進行!」と言われたようで、びっくりしていらっしゃるのでしょう。
フィアンセは、アクティブなタイプのようです。そういうタイプの女性と結婚できるご質問者は幸せな方だと思います。というのも、男を出世させるのは、そういうタイプの女性が多いからです。
女性は、どちらかというと「守り」を大切にするタイプが多いように思います。家庭や家族を大事にする結果、夫が「独立する」を言い出しても、「今の安定した暮らしを捨てないで」と止める……そういうことが起きがちです。

でも、アクティブなタイプの女性なら「思い切ってやってみよう。それで失敗しても私は平気だよ」と後押ししてくれます。のろけるようでお恥ずかしのですが、私の妻もそう言ってくれたので、評論家への道が開かれました。

おそらく、ご質問者は「マイホームを買うのは、まだ先の話」と思っていたのでしょう。しかし、これから一緒の人生を歩むフィアンセは「今、買おう」と後押ししてくれています。つまり、そういう人生がこれから始まろうとしているわけです。自分一人では考えられなかった人生が始まろうとしています。その人生は波瀾万丈になるかもしれません。しかし、波風がなく平坦な人生よりずっと刺激的でおもしろいのではないでしょうか。

マイホーム購入もチャレンジしてください。マンションの販売センターで相談すれば、思ったより簡単に購入できるかもしれませんよ。

情報提供:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。以後、多くの著書を送り出し、新聞雑誌への寄稿、コメント出しも精力的にこなす。2000年の文化放送「梶原放送局」を皮切りに、テレビ・ラジオに多く出演。