収納ガイド

2018.01.25

Question

写真は見返すほど価値を増す!上手な写真整理で思い出の収納を

我が家のメインPCは長年撮りためたみんなの写真で溢れかえっています。なかなか整理する時間が取れないのがその理由ですが、まず何よりたまり過ぎてしまって、どこから手を付けてよいか考えあぐねているのが現状です。効果的な整理法等あれば教えてください。

Answer

保存のルールと最終形を決め、お気に入りや重要度を目安に残していきましょう。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

写真が手軽に撮影できるようになった結果…

写真が発明された当時は1枚の撮影に6~8時間もかかっていたそうです。今ではスマホやタブレットの普及で撮影時間わずか1秒ほど。そして、老若男女問わず誰もが簡単に写真を撮影できるようになり、データの保存方法も様々。その結果、写真の枚数が膨大に増え、何がどこにあるのか全く把握できない状態になっているのではないでしょうか。

SDカードやクラウドに保存しているだけで安心していませんか?
デジタル写真はSDカードやUSBメモリ、CD-ROM、クラウドなど媒体に保存するので、一見枚数が把握しにくいもの。しかし、1日に10枚撮影しているとすると、1ヶ月で300枚、1年で3,600枚。もし5年間整理されずに放置されていたなら、18,000枚。ご夫婦、子ども2人、それぞれあるとすれば一家に18,000枚×4人分で72,000枚!

想像をはるかに超えた枚数ですよね。この枚数を整理して厳選していくのは気の遠くなるような作業です。去年のクリスマスの写真を見たくても、仕事とプライベートの写真が混在し、同じような料理の写真が何枚もあり、探し出すのに結局30分以上も費やし疲れ果ててあきらめてしまった…なんてことも多々あるのではないでしょうか。かと言って、お孫さんやお子さん、恋人…どれも大切な時間が詰まった大切な思い出ばかり。簡単に「消去」というわけには絶対にいきませんよね。

もちろんデジタル写真のメリットもたくさんあります。先に述べたように、手軽に写真撮影ができ、大容量を保存することができることで、以前のようにネガやフィルムを保管する場所は必要なくなりました。しかし、データ保存のためのSDカードやCDは破損や紛失の確率が高くなり、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)の場合、ドライブが壊れてしまって、中のデータも全て消去されてしまうなどのリスクも。また、クラウドで保存される場合はウイルス対策や個人情報の流出といった危険性に注意しなければいけません。

これらを考慮し、残しておきたいベスト写真に関してはプリントアウトして保存することも、安心で安全な方法であることは間違いありません。

見返して、語り合ってこそ…より深い思い出に
写真の枚数=思い出の数ではありません。写真を見返して、その時のことを家族で語り合ってこそ、その写真は思い出となり価値のあるものとなります。個人の携帯端末やクラウドに入ったままでは目にすることもなく、当時のことを語り合うチャンスもありませんよね。写真の価値を最大限に活用するために、撮りっぱなしにするのではなく、厳選したものを家族全員が共有できるようにしましょう。

子育て真っ最中の奥様が、子どもを叱ってしまった後にふと目に入ったアルバムをめくり、子どもが生まれた時の写真を目にすると、当時の自分の気持ちを思い出し、怒りも自然と収まった…など、写真が思い出と共に与える影響も大きく、精神的効果ももたらします。

しっかりと「要不要を見極め」、モノと向き合うように写真と向き合うことで、残る写真が「とびきりの財産」、「未来へのギフト」になるようにしましょう!

実際に写真を整理してみましょう!

「写真を整理しよう!」と決意したものの、膨大な枚数の写真を目の前にすると何から手を付けてよいかわからない方も多いでしょう。まずは写真整理が終わった時の形を想像することから始めます。

保存の最終形を決める
整理の仕方は人によって様々です。まず写真をどのように保存しておきたいのかを設定します。

・家族全員が共有でき、いつでも見られるようにアルバムにして本棚に立てておきたい
・毎月アルバムにして遠くに住んでいる両親に送りたい
・ひと月に1枚選びカレンダーにして残しておきたい
・スクラップブッキングなどで手作りのアルバムを作りたい
・人物別に分けて、子どもが結婚した時などにプレゼントとして送りたい
・イベントごとに分けてスライドショーにしてTVで眺めたい

など整理の最終形を決めてから写真整理を始めましょう。この最終形を決めることで、人物別に分けるのか、行事ごとに分けるのか、という大分類が決定します。そうすることで厳選したものだけをプリントアウトすることができ、無駄にプリントアウトしてしまうということがなくなり、経済的効果も発生します。とは言え膨大な写真の枚数になるので、一気に整理するのではなく、1年分ずつ整理するなど時間を区切って整理していくことをおすすめします。

写真にも整理収納のコツがあります!
写真もキッチン用品や洋服と同じように整理収納をしていきましょう。

「整理」とは要るものと要らないものに分ける作業のこと。
「収納」とは整理されたものの定位置を決め、必要な時にサッと取り出し、またすぐに戻すこと。

携帯やクラウドに保存されているデータを整理してスリム化することで、見たい時にサッと出すことができ、探す時間を短縮することができます。膨大なデータの中に埋もれているだけでは何の価値もありません。活用されてこそ写真の価値が何倍にも上がります。

なお、住所や電話番号など個人が特定される情報が記載されている写真は、スマホやクラウドに保存しておくと流出する危険性もあるとことを認識しておきましょう。

整理のルールを作る!
まずは1年分からというように整理する量を区切ってから整理を行います。そして整理するためのルールを作ります。次に整理のルールに従って要るか要らないかを分けていきます。その時、必ず5秒ジャッジで要るか、要らないかを判断するようにしましょう。整理のルールは人によって様々だと思いますが、おすすめの方法をご紹介します。時間をかけずに要・不要を判断することがポイントです。

[ 1 ] ダブっているものは1枚に
外食先で撮影した一品ごとの写真、子どものために一生懸命作ったキャラ弁の写真、連写のように撮ってしまった同じような写真、どこで撮影したのかわからない、似たような風景ばかりの写真など、ダブっているものは厳選したものを数枚だけ残し、残りは迷わず消去しましょう。

[ 2 ] 保存されたものは消去
スマホで撮影した写真はSNSにアップしたり、友達に送ったり、パソコンやクラウドに同期したり、プリントアウトするなどして完全に保存されていればスマホ側から消去するようにしましょう。通勤時間など自分のスキマ時間を見つけてこまめに整理するのがコツです。

[ 3 ] 写りが悪いものは消去
同じ様な風景でピントが合っていないものや、写っている人の目が閉じていたり、ボケているものは迷いなく消去しましょう。

膨大な量を整理する場合
5年以上も整理していなくて、どこから手を付けてよいかわからないという方は、まず直近1年から取りかかりましょう。自分の記憶も新しいので、写真を見ながら思い出にふけってしまう時間も短く、「5秒ジャッジ」がしやすくなります。ここで整理の判断力レベルを上げましょう。

整理のレベルが上がったところで2年前、3年前の写真整理へと進みます。整理=時間がかかり面倒…という思い込みを卒業し、整理を継続して続けることができます。

お気に入り順に並べる
写真の整理が進み、枚数も厳選されると内容の把握がしやすくなります。整理の次に行う作業は分ける、「分類」です。

写真をお気に入り順・シチュエーション別、行事別などに分けます。グループごとに分類し、その中でもベストショットを1枚フォトフレームに入れる、その他はフォルダに保管、アルバムに保存、などと分けることでサッと欲しい写真やデータを取り出せるようにします。

プリント?データ保存?自分に合った写真収納を!

写真収納の形は選べる時代です。データの整理ができれば、いつでも好きな写真がサッと見られるようになります。さらに、思い出を共有するためにプリントする・アルバムにまとめる・フォトブックに編集するなど写真を活用しましょう!

プリントして収納
プリントした写真はフォトフレームやアルバムなどで手に取り、目に触れるようにします。フォトフレームやアルバムは、片づけでたとえると「収納グッズ」です。購入は写真整理をした後で。最後のお楽しみとして選びましょう。お気に入りや、ベスト写真を選ぶことで、その背景に合わせたフォトフレームを購入することができます。

アルバムを選ぶ際はアルバムへ入れる枚数を算定し、保存形態を確定させてから購入するようにしましょう。例えばアルバムの最終保存形態を時間軸で区切った場合、1年で1冊とし、1ヶ月見開き6枚分のみ入れるとすると、6枚×12ヶ月分=72枚となり72ポケットのアルバムを購入すればよいということになります。

また、どこにアルバムを置いておくのかでアルバムのサイズを決定することもできます。本棚に収納する場合はB5~A4サイズまで、子どもがいつでも見られるように…という際は軽くて持ち運びがしやすいものを選ぶとよいでしょう。毎年増えていくことを考えると定番やロングセラー商品で買い足し、買い増しのできるアルバムを選ぶことをおすすめします。本棚にバラバラのアルバムが並ぶより、同じサイズ、色のアルバムが並べられた方が見た目もスッキリしアルバム作成を継続しやすくなります。

データで収納
写真を1枚ずつプリントするのはコストもかかり、手間暇もかかります。スマホやPCで簡単に編集できるフォトブックも写真活用のよい方法です。フォトブックの利点は同じものを複数作れることで、子どもが巣立っていく時やご両親へのプレゼントとして送ることができます。ご自分の手元には同じものがあるので、遠くにいても思い出を共有することができますよね。

そして万が一データがなくなってしまっても、ベストな写真を紙ベースで出力しているので安心です。 私は旅行や行事ごとにフォトブックを1冊作成します。フォトブックを編集することで、データの整理も同時に進めます。その他に、年度ごとに1冊のダイジェストブックを作成して、1年ごとにデータも整理します。データが1年単位で編集されているので、年賀状の作成も簡単にできますよ。

写真整理の方法がわかったら継続する工夫を!

写真整理が上手にいったものの疲れてしまって、次はもう無理…となってしまうのはとても残念です。満足できる素敵なアルバムを完成させることも大切ですが、もっと大切なのは「継続できること」といえるかもしれません。

気合を入れすぎないのが続くポイント
写真整理はとても時間がかかるもの。たまればたまるほど後回しになりがちです。こまめに整理を行うのがベストですが、そんなに時間をかけられないという方は、デジタル写真の場合お気に入りフォルダを作成し簡単なルールで管理しましょう。スキマ時間で気に入ったベストの写真だけをフォルダへ入れていきます。そして1ヶ月に1回プリントアウトして一時保管用の箱で保管し、年末やゆっくりできる休日にアルバム作成するのです。

整理する暇もなく、整理できないぐらいたまってしまった数十年分の写真がある場合、インデックスを作成し、お気に入りだけをピックアップします。自分の「お気に入り写真集」としてアルバムにすると、細かく「分ける」作業を省くことができるので、負担なくアルバム作成ができます。

見返すことも面倒になるような不要な画像まで残すことなく、簡単なルールでいつでも見直せることが写真を保管する意味に繋がります。タイトルやグループは不明でも、「次はどんな写真がでてくるのかな?」というわくわく感が詰まった自分だけのオリジナルアルバムが完成したと思って、アルバム作りを楽しみましょう!ずっと見直すことなくしまわれているより、思い出を共有できる方が何倍も価値があります。

写真劣化の原因にも。写真の保管場所に注意!

写真や手紙などの紙資料は、光やホコリ、温度や湿度の変化によって劣化してしまいます。直射日光が当たる場所や、温度・湿度の変化が激しい場所での保管は避けるようにしましょう。歴史的価値の高い写真や、家族代々受け継ぎたい資料写真などは光を通さず、温度・湿度変化の影響を受けにくい「保存用箱」に入れて保管するようにしましょう。

写真・アルバムはご自身や家族の歴史を刻む貴重な資料でもあります。手軽に写真が撮れるからこそ、撮った写真をきちんと整理収納することで価値あるものにする…そして、いつでも共有することで活かす!モノと同じく使ってこその写真です。整理収納を活かして素敵な写真を長く楽しんでください!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー2級認定講師、ファイリングデザイナー2級。インブルーム株式会社にて多くのお客様のご自宅で整理収納サービスを行う。世代や環境に合わせ、様々な角度から「快適で暮らしやすく、そして美しい」空間づくりを提案。