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Question

食品ストックの収納は?基本から応用まで、便利な整理のコツを伝授

うちの母は心配症なのか、同じ食品をいくつも買ってきてしまいます。パントリー(食品庫)に収まりきらずにキッチンのいろいろなところに食品ストックが置いてあり、中には賞味期限切れのモノも。食品ストックの数をうまくコントロールするコツを教えてください。

Answer

食品ストックは定数を決め、必要以上に買わないようにしましょう。また、分類は細かすぎると収納・管理が難しくなります。取り出しやすく見やすい収納を目指して!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

食品の整理収納の基本とは?

ついつい買いすぎた食品、賞味期限も近づいてるけどダメにするにはもったいないし…と、誰しも一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

整理されたキッチン
※イメージ写真

家族の健康を守り、一家団らんの時間を伴う「食事」を作ることは、家事の中でも大きなウエイトを占めていることでしょう。しかし、各家庭によって趣味嗜好が違うように、食品のストックや管理はそれぞれのライフスタイルによって異なります。誰でもできる食品の管理、整理や収納について知っておけば、あなたも自宅の食品を簡単に、スマートに管理できるのです。

食品の片付けで大事なことは、ストックするスペースを決めて必ずその範囲内で収めること。
入り切らないからといってあちこちに置くと、同じモノを何回も買ってしまったり使い切れず賞味期限切れとなる原因になります。
スペースを決めたら、モノが重ならないように立てて収納することも意識すると、中のモノが一目瞭然となり、出し入れがしやすくなります。そうすれば在庫管理が一層ラクになりますよ。

ここではそうした食品の収納から無駄のない管理法まで、その種類やシチュエーションに準じてお教えします。

キッチンの整理収納の手順

さまざまな食品や食材があふれてぐちゃぐちゃになりがちなキッチン。キッチンを上手に整理するには、どうすれば一番効果的なのでしょうか。

・食品ストックは「取り出しやすく・見やすく」収納しキッチンをスッキリと保つ!
・分類は細かすぎず「ざっくり収納術」で食品ストックを賢く使い切る!

これら2点を目標として、まずは以下の [ 1 ]から[ 5 ]を実行してみましょう。

[ 1 ] まずは「全部出す」ことからスタート
賞味期限切れのモノはないか、あることを忘れていたモノはないか、不要と判断すれば手放しましょう。

[ 2 ] 必要な食品をアイテム別に分類
お菓子、缶詰、粉類、麺類、インスタント類、乾物類、お茶類など。

[ 3 ] 食品を大きさやカタチで分類
袋物、箱物、ビン物、缶物、チューブ類など。

[ 4 ] 分類ができたら収納
乾物やお菓子類などの袋物は、それぞれカゴにまとめてしまいます。軽い品は高い位置に収納し取っ手つきのボックスに入れると、取り出しやすく便利です。

[ 5 ] 足りないモノを把握する
大切なのは、たくさんストックすることではなく、足りないものを把握できること。そして、必要なモノを収納されたストックの中からサッと取り出せるようにすることです。

まずはどんなモノがどれくらいあるかを確認することが、キッチン整理の成功への第一歩。賞味期限が近いものが分かれば、献立も考えやすくなって一石二鳥ですね。

場所別の片付け方法

さて、食品ストック収納に適する代表的な場所として挙げられるパントリーやちょっとした隙間。これらの場所に収納する時の注意点はどのようなことでしょうか?

パントリー
パントリーとは、常温保存できる食品を保管する食品庫です。キッチンから続く独立した小部屋もあれば、キッチンのコーナーに収納棚を設置しただけのものもあります。小部屋タイプの場合は、引き戸もしくは扉なしの作りが使いやすいでしょう。また、湿気がこもらないように換気・通気対策が必要です。

パントリーに設置する棚は奥行きの浅いモノにします。30~40センチの棚がおおよそ使いやすい大きさといえます。奥行きが深くなると手の届かない奥に食品がたまり、賞味期限切れが把握できなくなりますよ。

隙間
冷蔵庫と壁の隙間のように、間口が狭く奥行きが深いスペースの場合は、引き出し式の棚を選びましょう。

アイテム別片付け方法

上のステップ[ 1 ]~[ 5 ]で分類したモノを、アイテム別に収納していきます!

生鮮食品
冷蔵庫野菜室にそのまま野菜や果物を入れるのではなく、紙袋やストックバッグに入れて仕切りを作り野菜を種類ごとに分けることで、何があるのか分かるようにすると便利です。

調味料
よく使う調味料は、袋入りであればそこから容器に移し替えて収納すると必要量が一定に保て管理しやすくなります。インデックスシールなどを用いて、容器に詰めた調味料の名前は必ず記しておきましょう。

乾物
食品用乾燥剤や蓋つきの密閉できる容器を使い、湿気対策をしましょう。乾物などは袋が大きくかさばることで「空気まで収納」してしまっている…ということがよくあります。中身を取り出し、密封できるチャックつきビニール袋に収納するのも収納空間を有効利用することになります。

瓶詰め、缶詰、酒類
重量があるものは、キャビネットの引き出しや大型収納の下段に収納すると取り出しやすく便利です。常時ストックをしているビールや飲料水は定位置を決め、例えば段ボールのままであっても取り出しやすく工夫するのもよいでしょう。

レトルト食品
ブックエンドで仕切ったり、カゴに立てて収納しましょう。立てることで在庫がどれくらいあるのか、何が入っているか奥まで見渡せます。

非常用保存食
このジャンルには、ローリングストック法という収納方法を実践します。
ローリングストックとは、災害用などの備蓄としてストック(備蓄)をローリング(回転)すること。この方法では備蓄した食品を定期的に消費し、食べた分だけ買い足していきます。通常は、家族の人数×3日分が基準備蓄量として政府からも推奨されています。最近では、巨大地震などの発生を危険視して1週間以上の備蓄を備えるようにも勧められています。

大災害など発生したときは、公的な支援物資はすぐには届かないかもしれませんし、お店の商品はすぐ品切れしてしまうことでしょう。それでも、1週間分の備蓄といわれるとかなりハードルが高く感じられるかもしれませんね。

しかし、冷蔵庫内やキッチンを見回せば、1週間程度の食糧はある可能性も。そのため、パンやご飯など「いつもの食材」を普段から多めに買い置きしておき、賞味期限が切れないように気を付けて食べていきましょう。

※出典:できることから始めよう!防災対策 第3回 内閣府

食品整理に役立つグッズ

食品ストックの適正量や収納方法が分かったところで、もっと食品整理が楽になる収納グッズを紹介します。

小分けにできる収納容器
キッチンの引き出しなどは深さや幅が大体決まっていますね。そのため、その空間にぴたりと収めるには四角形の保存容器が便利です。中身や残量が分かるように、透明なものをチョイスして。

また調味料などを入れる場合、小さな容器だとしょちゅう詰め替えしなければならなくなり、結構な手間が生じます。一度に全部の量が入るサイズを選んで揃えましょう。

ボックスやバスケット
中身が確認でき、並べても隙間ができにくい透明のアクリルボックスは、冷蔵庫内や戸棚に置いても圧迫感が少なく綺麗に設置できます。サイズも豊富に見つけられますので、用途によって使い分けるとよいですね。

PP(ポリプロピレン)製のキャリーボックスは、幅広で取っ手がついたタイプがおススメ。パスタの買い置きなど、横に収納したい場合に重宝します。取っ手がついていれば引き出して活用することも可能です。

同様に、PP製のファイルボックスは棚置きに大きな威力を発揮します。もとは書類整理を目的としたモノが多いため、幅が比較的狭いのでパック調味料などの収納にピッタリ。100円均一ショップにも売っていますし、ほかにもアイデア次第でいろいろ使えます。

また、ステンレスでできたワイヤーバスケットも食品収納の強い味方。湿気が溜まりにくく中身がよく見えるうえ耐荷重もあるため、大きめのサイズの食品も重ねて収納できます。持ち手があるタイプは移動やストック管理のための内容確認にも向いています。

ラックやワゴン
醤油や調理酒、みりんなど、大瓶になりがちなストックはキャスター付きのラックやワゴンがお勧め。特に火の回りや水回りなど調理の手順で必要な場所が変わる調味料は、人の動線に合わせて稼働することもポイントです。大きな瓶や重さのある液体調味料はガスレンジ脇に設置すれば、調理中に取り出す動線を邪魔しないためストレスを感じにくくなります。

悩み別食品収納のコツ

基本的な食品収納のコツをお伝えしたところで、「よくある食品収納の悩み」とその対処法を見ていきましょう。

気づくと期限切れ
目につかない、奥にしまい込んでしまうなど、ついつい目の前のモノから使用し、奥から期限切れ食品が出てきたりしますよね。

●使いやすくしておく
在庫の定数を決め、パッと見て何があるかすぐ分かる状態にしておきましょう。
消耗品はついつい買い過ぎたり、増えたりしがちです。かごに入る量だけ持つ…と決めることで定数を保つことができます。また、カゴには賞味期限をラベルや付箋に書いて貼っておくと効果的です。

●簡単なルールで在庫をチェック
嗜好が変わると使わなくなってしまう食品もあるので、在庫を3ヶ月~半年などと決めて点検するのも忘れずに。

同じものを買ってしまう
スーパーなどで安売りしている場合など、ストック量が分からないとついつい同じものを買ってしまいがちに。

●いつ頃なくなるかを把握する
開封した日付を書いて貼っておくと、使い切るまでの消費サイクルを知ることができます。よく使うモノをどのくらいで使い切るのか知れば、無駄な買い物をせずに済みます。

●安くても必要以上には買わない
「安いから」「腐るモノでもないし」とついつい買ってしまいがちなモノ。買う前にひとまず本当に必要か考えるようにしましょう。また、自分の買い癖を見直しましょう。

何があるか把握できない
この食品はここに…と厳密に置き場所を決めるのもよいですが、家族がほかの場所に入れてしまったりするとデッドストックを作りがちに。

●分類を細かくしすぎない
分類を細かくしすぎると、どこにしまっていいのか分からなくなってしまいます。誰でも分かる「ざっくり分類」がおすすめです。

●ルールを決める
食品収納にも自分なりのルールを決めてみましょう。決めた収納場所に入る分だけストックを持つ、一度賞味期限を切らしたストック食品はなるべく買わない、思い切ってストック食品で過ごす「食品デトックスデー」を作るなどです。

出しっぱなしをやめて使いやすく

「いつか使おう」とつい目につくところに出しっぱなしにしていた食品も、気がつけば賞味期限が切れていることも…。食品収納の基本をしっかりマスターして、取り出しやすさと見やすさを最優先しましょう。出しっぱなしになんかしなくとも食品管理のしやすく、使いやすいキッチン・パントリーにしていきましょうね!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー1級認定講師/&STORAGE代表 1000件を超えるご家庭の整理収納サービスや多数の住宅メーカーで収納監修を手掛ける。(セミナー受講生は6000名を超える)人・モノ・空間を整え『美しく、心地よく暮らしやすい』を提案している。