収納ガイド

2018.06.28

Question

引き出しを活用する収納の工夫とは?

我が家には、十分な数の引き出しがあると思います。でも、何をどのように入れてよいかわからず、フルに使いこなせていないのが現状…。せっかくの引き出し収納を、どうすれば上手に活用できますか?

Answer

引き出しを、「とりあえずポンポン放り込む場所」にするのはNG。ものをいつどのように使っているか、行動に合わせてしまい方を考えると、使いやすい引き出しになりますよ。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

引き出しってどんな収納?

どこの家庭にもある引き出しは、収納スペースの代表選手。開けると、入っているものが一目で見渡せて取り出しやすいうえ、閉めているときは中身が見えないので、すっきりとした空間に見せることができます。

その反面、ついつい気軽にものを詰め込んでしまいやすいのが困りどころ。閉めると見えないだけに、何を入れたか忘れてしまい、結果として中がごちゃつきやすい収納でもあります。

「いろんなものを、なんとなく入れている」状態になりがちな引き出しは、何をどのように入れたら使いやすく戻しやすくなるのか、そのポイントをお伝えしましょう!

引き出しを100%使いこなすには?

「引き出しをうまく使えない」という人は、引き出しに「とりあえず」ものを入れてしまっているのが原因かもしれません。次のような使い方に、心当たりはありませんか?

引き出しをうまく使えない原因は?
・「とりあえず」入れたものがどんどん積み重なり、下にあるものが見えなくなっているせいで、使いたいものをサッと取り出すことができなくなっている
・「とりあえず」ものを押し込み過ぎて中身が引っかかり、開け閉めしづらくなってくるせいでだんだん使わなくなる
・「とりあえず」引き出しの中に入れているものが、使う場所から遠く離れている

いかがですか?このように、うまく使えていない原因をまず知ることが、使いやすい引き出しへの第一歩です。

引き出しを上手に使いこなす方法
それでは、うまく使えない原因を解決して、引き出しを100%使いこなす方法をお教えしましょう。

[ 1 ]まずは整理!引き出しの中に「使うものだけを収める」
例えば、デスクなどの引き出しに文房具はどのくらい入っていますか?お片付けの現場では、引き出しにボールペンが何十本も入っているお宅がよくあります。お客様は、「何十本も一度に使うことはないけど、何本くらいあればいいかわからなくて…」と言われるのですが、一般的にボールペンであれば2~3本で十分です。

こうした目安も踏まえ、しまうものはそれぞれ必要数を決めましょう。「黒いボールペンはよく使うけれど、カラーペンは使わない」「子供のプリントに蛍光ペンや赤ペンで印をつける」など、ものを使う状況は各家庭によって違うはず。そのうえで、「〇〇本以上引き出しに入れない」など、家族が守れる簡単なルールを設定します。使わないものはストックとして、今使っているものと収納を分けることがポイントです。

人が管理できるものの量には、限りがあります。容量をオーバーすると、探す・管理することに時間がかかり、途端にストレスを感じる収納となってしまうので要注意。

[ 2 ]場所を見直す
整理して、使うものだけを選び取ったら、次はそれをどこに収納するかを考えましょう。「誰が?どこで?どのように使うのか?」をイメージすることで、おのずと場所が決まってきます。

例えば、外出時に使うマスクやカイロであれば、玄関近くにあるととても便利です。小さな子供がいる場合は、ちょっとしたケガなどにすぐ対応できるよう、消毒液と絆創膏を置いておくのもおすすめ。

また、外用薬であれば使ったあとすぐに手を洗えるように洗面所へ置いたり、内服薬であればお水が飲めるキッチンへ置いたりと、ものを使うときの行動の前後を、具体的に思い描いてみましょう。

[ 3 ]グループ分け
ものの行き先(使う場所)が決まったら、次はグループ分けを行いましょう。グループは、大きく分けて「種類別」「人別」「一緒に使うもの別」となります。

[ 4 ]使用頻度を考えながら収納
実際に引き出しへものをしまうときは、手前部分が一番使いやすい場所なので、ここに使用頻度の高いものを置くようにしましょう。

また、引き出し収納の鉄則は、「ものを重ねず、何がどこにあるのか一目瞭然にすること」です。さらに、引き出しの中に収納ケースなどを入れて仕切りを作ることで、ものがごちゃつくのを防止できます。

引き出しを買い足すときのポイント
備え付けの引き出しだけでなく、別に引き出しを買い足せば収納スペースを増やすこともできます。ただし、買う前には選び方や置き方のポイントを押さえることが重要です。

・入れるものに合わせて「深さ」を選ぶ
小物を、深さのある引き出しに入れてしまうと、空いている上の空間につい重ねてものを入れてしまい、下のものが取り出しにくく「もの溜まり」になってしまいます。引き出しを買い足すときは、中に入れるものの高さに合った引き出しを選びましょう。

よくある3段連結タイプの引き出し収納は、入れるものに合わせて深さを変えることができないので、ものを押し込んで開け閉めしづらくなったり、入れるものがないまま空間をムダ使いしたりしてしまいます。1段ずつ深さを選んで購入できる引き出しのほうが、空間をムダなく活用できておすすめです。

・使いやすい場所に置く
引き出し収納は、上から視線を落とすことで一度に全体を見渡すことができるものです。天袋など、目線が届かない高さに引き出しを置かないようにしましょう。

また、よく使うものはワンアクションで取り出せることが理想。扉を開け、次に引き出しを開け…とアクション数の多い場所にしまうと、手間がかかるので出し入れがおっくうになりがち。よく使うものはなるべくアクション数が少なくなるよう、引き出しの置き場所を工夫しましょう。

場所別引き出し活用例

次は、家の中の各場所で引き出しを使うときの活用例をご紹介しましょう。

・デスクの引き出し
文房具は、収納ケースなどで細かく仕切ることでごちゃつきを防ぎます。収納ケースは、仕切りが動かせるものを選ぶのがポイント。入れるものにサイズをぴったり合わせることができるので、スペースのムダが出にくくなります。

・キッチンの引き出し
[カトラリー]収納ケースで仕切り、お箸・フォーク・スプーンなど種類別に収納しましょう。
[調味料]重さのある油やみりん・酒などは、深さのある引き出し収納に立てて収納しましょう。引き出せば奥まで全体を見渡すことができるので、ストック管理もしやすくなります。
[食材]食材も縦収納にすることで、すべてが「見える化」します。使い忘れを防ぐと同時にストック管理にもつながるため、重複買いの防止に効果的。

・洗面所の引き出し
[タオル]折りたたんだときにできる輪(わ)を上にして、立てて収納すると取り出しやすくなるうえ、総数も把握しやすくなります。
[化粧品・ヘアケア用品・コンタクトレンズ]仕切りを動かせる収納ケースで、「指定席」を確保しましょう。細かなものほど、指定席をしっかり作ることで乱れにくくなります。
[ティッシュ・ゴミ箱]ティッシュとゴミ箱は、一緒に使うもの同士。使ったティッシュをスムーズにゴミ箱へ捨てられるように、セットにして1つの引き出しに入れるのもおすすめです。

生活の中で引き出しを活かす

引き出しは本来、非常に使いやすく、ものを収めるのに優れた収納グッズです。ただし、しっかりと計画を立てて使うことが大切。「なんとなくそこにあるから」と、とりあえずものを放り込むのではなく、「ここで〇〇をするのに、△△がどれだけ必要」という行動から考え、「しまい込む収納」ではなく「使える収納」にします。

家族みんなの行動に合わせて作られた収納であれば、取り出しやすく戻しやすく、きれいな空間を保つことができます。さらに、衣類であればたたんだ輪を上にして立てる、ものをグループ分けするなど、少しの工夫をプラスすればグッと使いやすさが引き出せます。

ぜひ、使える優秀な収納として、引き出し収納を活かして下さいね!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー2級認定講師、ファイリングデザイナー2級。インブルーム株式会社にて多くのお客様のご自宅で整理収納サービスを行う。世代や環境に合わせ、様々な角度から「快適で暮らしやすく、そして美しい」空間づくりを提案。