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櫻井幸雄の人生相談

2018.09.10

Question

第22回 夫は外国人。住宅ローンを組めるか心配です。

櫻井先生!助けてください!
住宅ローンが通らないかもしれません。

私には外国人の夫がいます。結婚当初から新築マンション購入を目標に、1年間お金を貯め続け、ようやく頭金の目標額に…!お互いよく頑張りました。

ただ…住宅ローンについて調べていると、外国人は通らない可能性もある?加えて勤続年数が短いと通りにくい?主人は一般企業に勤めはじめて2年目。これでも短いとされてしまうのでしょうか…?

一生懸命節約してお金を貯めてきたけど、今さら住宅ローンが通るかどうか不安になってきました。これで住宅ローンが通らなかったら、私たちのマイホームの夢はかなわぬまま?そんなの悲し過ぎます。

櫻井先生助けてください~!
(47歳主婦妻)

昭和の時代、私が初めて住宅ローンを組んだとき、ローン利用条件に「日本国籍を有する者」という項目がありました。しかも、それが利用条件の最初に書いてあったので、強烈な印象を受けました。

日本人以外は住宅ローンを組むことができない。そのことをわざわざ最初に書く必要があるのだろうか。そんな疑問がわいたことを思い出します。

案の定、日本に住む外国籍の方から訴訟が起きました。「日本で働き、税金を納め、日本の法律に従って生活しているのに、なぜ住宅ローンを組むことができないのか」。結果、訴えが認められ、以後、住宅ローンの利用条件から「日本国籍を有する者」という項目が外されました。

ご質問者のご主人は、当然、住宅ローンを組むことができます。日本人との差はありません。ただし、住宅ローンを組む際の審査は日本人と同様に受けることになります。この審査にはいくつかの項目があります。

他のローンやクレジットカードの滞納歴があると、不利になるとされます。滞納歴のなかには、携帯電話毎月利用料の支払い忘れも含まれます。意外なところで、不利が生じてしまう可能性があるわけですね。

勤続年数も基本的な審査項目になります。お金を貸す側は、「しっかり返済できます」という証を求めるもの。そのため、住宅ローンを組むときには「安定した収入」があることを裏付ける書類の提出が求められます。源泉徴収票や確定申告書、収入証明書などです。

金融機関はいろいろな事情を勘案してくれるので、一般的には勤続3年以上が望ましいといわれておりますが決して絶対条件ではありません。勤続3年に満たず、2年でも1年でも、審査委にとおる可能性は大いにありますのでご安心ください。

では、ご質問者の場合はどうでしょうか。一般企業に勤めて3年目とされていますので、「3年」にこだわれば微妙なところといえるでしょう。しかし、前述したとおり、1年、2年でも問題なしとされることも考えられます。

ここは、思い切ってトライしてみることをお勧めします。そのトライは、ご自身で金融機関の窓口に出向くより、マンションの提携ローンなどを利用してみるとよいでしょう。マンションの販売センターで必要な書類を渡し、販売センターの担当者に金融機関との交渉を任せるのです。

この場合、ご質問者は、結果の連絡を待つだけ。販売センターの担当者が精一杯金融機関と交渉してくれます。また依頼した販売会社の取り扱い金融機関が1つではなく、複数取り扱っている場合は、いくつかの金融機関に交渉してくれるのでその分、審査の通る可能性は高くなるでしょう。

それでもどうしても審査が通らない、という時には、共働きの場合はペアローンを検討してみたり、親からの援助をお願いしてみたりとローンを組める別の方法を探してみるとよいでしょう。

もしも審査に落ちたとしても、経歴にキズが付くようなことはありませんので、是非ローン審査にチャレンジしてください。案ずるより産むが易しです。

情報提供:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。以後、多くの著書を送り出し、新聞雑誌への寄稿、コメント出しも精力的にこなす。2000年の文化放送「梶原放送局」を皮切りに、テレビ・ラジオに多く出演。