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櫻井幸雄の人生相談

2018.11.19

Question

第28回 子どもがペットを欲しがっていますが、今のマンションでは飼えません・・

櫻井先生はじめまして。夫と9歳の息子、7歳の娘と4人で住んでおり、40代のパート妻です。

現在は9年前に購入した、東京都内のマンションに住んでいるのですが、最近子ども2人がペットとして、犬を非常に欲しがっています。というのも、家族ぐるみで仲のよい友人宅に先日遊びに行った際に購入したばかりの子犬がいて、そのときに犬と触れ合ってからというもの、子どもたちは自分たちも飼いたいと毎日言っています。

ところが、現在住んでいるマンションはペット飼育が禁止なので、飼うことができません…。
私も自分が小さいときには、犬を飼っていたので、子どもたちにも同じ経験をさせてあげたい気持ちがあります。

夫に相談したところ、子どもたちも大きくなっているので、いっそのことマンションを買い替えることも検討したほうがよいのかと話し合っています。ただ、今後の子どもたちの養育費などを考えると私もパートで働いているとはいえ、簡単に住み替えるというわけにはいかず、最近悩んでいます…。

櫻井先生、何かよい方法があれば教えてください!
(40代 パート妻)

ペットを飼うためにマンションを買い替えるなんて、いかがなものか……人に相談すれば、そう言って眉をひそめられるでしょうね。でも、ご安心ください。私はウエストが大きい分、懐も広めです。

今のマンションを購入して9年目。このタイミングで買い替えを考え出したのは、天啓(天のみちびき)かもしれません。もしくは、ご夫婦ともに心のなかで“そろそろ買い替えてもいいかな”との思いが芽生え始めていたから、そんな考えがわきだしたのかも…。

買い替えのタイミングとして、10年目はちょうどいい節目となります。そろそろ、子どもが大きくなって、住まいに求めるものが変わってきた頃でもありますし、設備関係が古くなり、新しい設備が欲しくなる時期。そして、中古として売り出すとき「そんなに古くないし、そんなに高くない価格設定」の物件として注目されやすいタイミングでもあります。

最後に、住宅ローン控除の面でも有利なのが、10年目の買い替え。9年前の購入であれば、基本10年間の住宅ローン控除が付いていました。その控除期間が終わった後に買い替えれば、新たに住宅ローン控除を受けることができます。2度目の住宅ローン控除ですね。

その住宅ローン控除について、気になる動きがあります。来年2019年10月から消費税率が8%から10%に上がりますが、それに伴い住宅ローン控除を拡充すると政府は表明しています。この回答を書いている時期、どのような拡充になるのか明らかにされていません。

しかし、一部報道では、10年の控除期間を15年に延ばす案も検討されているとのこと。住宅ローン拡充の内容が魅力的であれば、来年10月1日以降入居となるマンションへの買い替えは(消費税率が8%から10%に上がっても)決して損とはならないでしょう。

買い替えを行わなくても、子どもの育てるための支出は年々増えてゆきます。そのとき、住宅ローン控除が終了となるのは、家計への大きな打撃でしょう。買い替えは、その住宅ローン控除を継続させる効果を生むわけです。

ここで注意したいのは、今住んでいる家を売って、利益(譲渡益)が出た場合です。分かりやすく言えば、買ったときよりも高く売れた場合、その利益に対して税金がかかってくるのですが、ある程度までは税金を払わなくてもよいという特別な制度があります。

「3000万円特別控除」というもので、この制度を利用すると、新たなマンション購入で住宅ローン控除が使えなくなります。税金に関しては、わかりにくい問題もあります。新築マンションを買うとき、販売センターで税務相談会などを開いていますので、その機会を利用して、有利な買い替え方法を考えてもらうとよいでしょう。

いずれにせよ、ペットによって、マイホームの買い替えという大きな動きが始まろうとしています。その時期は、偶然にも買い替えのグッドタイミング。だからこそ、私は「天啓ではないか」と最初に思ったわけです。

情報提供:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。以後、多くの著書を送り出し、新聞雑誌への寄稿、コメント出しも精力的にこなす。2000年の文化放送「梶原放送局」を皮切りに、テレビ・ラジオに多く出演。