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Question

マンションは日当たりで選ぶべき!?本当におすすめの方角とは

マンションの購入を考えています。「南向きの物件は日当たりが良くおすすめ」と聞いたことがあるのですが、実際どうなのでしょうか?教えてください。

Answer

マンションの向き(方角)のおすすめは、生活スタイルによって変わってきます。それぞれの方角による日の入り方やメリット・注意点を確認し、自分の生活にあった部屋を選ぶのがおすすめです。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

目次

毎日の暮らしと物件価格に影響を与える日当たり

物件の広告でよく目にする「南向き」というキーワード。この向きは一般的にリビングなどの最も大きな窓などが面する方角を指します。

「南向き物件」などの広告は、一般的には“日当たりがよい”ということを謳っています。しかし、そもそも日当たりは、具体的にどう生活に影響するものなのか、ご存じでしょうか?

毎日の暮らしに影響を与える日当たり
実際に日々の暮らしのなかで、日当たりが生活に大きく影響する点は3つあります。

・明るさ
・気温
・湿度

陽が十分に部屋に差しこめば、室内が明るくなり、冬なら暖房が必要ないほど温かくなることもあります。また、日照時間が長くなれば、ベランダで洗濯物を干したときも乾きやすく、梅雨時など湿度の高い季節になっても、日差しが届く部屋ではカビが発生しにくいので、とても快適に過ごすことができます。このように日々の暮らしでは、日差しによってさまざまな恩恵を受けることができるのです。

リビングに差し込む陽光
※イメージ写真

日当たりは物件価格にも影響する
物件を選ぶ際に多くの人が気になる日当たり。そのため日当たりは物件価格にも影響してきます。一般的に日当たりがよく快適に過ごせるとされる「南向き」の物件は、ほかの向きの物件と比べてやや価格が高くなるという傾向があります。

ただし、マンションによっては周りの建物などの状況で、南向きよりもほかの向きの方が、日当たりがよいことも。その場合には日当たりのよい住戸の方が、価格が高くなることもあります。

物件購入時には、周辺の状況も踏まえたうえで、日当たりや、方角を確認してみましょう。その際、普段昼間はあまり家にいないので日当たりは気にしないなど自分の生活スタイルと照らし合わせながら、日当たりをどの程度重視するか決めておくとよいでしょう。物件が選びやすくなりますよ。

あなたに向いている方角は?それぞれの方角の特徴やメリットを紹介

日当たりがよいという理由から人気の高い南向きの物件。ところが、一概に南向きがすべての人にとって理想的な方角である、とも限りません。

物件の方角(向き)を選ぶ際は、それぞれ住む人の生活スタイルに合わせて選ぶのがおすすめとお話ししました。では、実際にそれぞれの方向にどのような特徴があり、どういった生活スタイルの方におすすめか、ご紹介していきます。自分の生活に合った理想の向き(方角)を見つける際参考にしてください。

住宅 東西南北
※イメージ写真

東向きの物件
東向きの物件では、朝早い時間から陽が部屋に差し込み、リビングを明るく照らしてくれます。優しい朝の陽の光を受けて1日のスタートを迎えられるので、朝型タイプの人にはおすすめの方角。

洗濯物も午前中から日が当たり、早い時間帯で乾きやすくなります。午後には直接陽が差し込むことはなくなりますが、午後の気温が高くなる夏場には、涼しく快適に過ごせるのも嬉しいポイント。

メリット 注意点
・朝から部屋が明るい
・午前の洗濯物が乾きやすい
・午後に陽があまり当たらない
・冬場は部屋が暗くなるのが早い
・冬場は午後冷え込みやすい

西向きの物件
西向きの物件では、日差しが部屋に差し込むのが午後からになります。なので、起床時間が遅めの家庭や、夜型の生活をしている方におすすめの方角です。気温が午後にかけて高くなる夏場には室温が高くなりがちです。一方、冬場は夕方まで日差しが届き、比較的遅くまで室内が暖められます。そのため、冬場は暖房にかかる電気代などが節約できる場合も。

また、少し遅い時間から洗濯物を干しても乾きやすいなど、家事の時間帯が遅めの方にも向いています。

メリット 注意点
・冬場は遅くまで部屋が暖かくなる傾向がある
・遅い時間から洗濯物を干しても乾きやすい
・夏場は、部屋の温度が高くなる
・冬場は朝が薄暗い

南向きの物件
南向きの物件では、季節を問わず、ほかの方角に比べて部屋に陽が差し込む時間が長く、1年中部屋が明るいのが特徴。そのため、特に日中を部屋で過ごす時間が長い方などにはおすすめの方角といえます。

冬場は長い時間、日差しが差し込み部屋を暖めてくれます。夏場はほぼ日差しが垂直になるので、部屋の温度こそ上がるものの、部屋に差し込む日照時間は短いのが特徴。1年を通して比較的快適に住むことができるため、人気の高い方角ではあります。

しかし、人気が高い分購入時にはやや物件価格が高くなります。そのため、日中は家を空けることが多いような方の場合には、あまり南向きという方角にこだわらなくてもよいかもしれません。

メリット 注意点
・季節を問わず、日照時間が長く部屋が明るい
・洗濯物などが乾きやすい
・湿気が溜まりにくい
・冬場も室内が暖かい
・夏の昼間は室温が上がりやすい
・物件相場が比較的高い
・部屋の家具や床が日焼けしやすい

北向きの物件
北向きの物件は、日中を通して直接はあまり陽が差し込まず、湿気が多くなる特徴があります。そのため、日中はほとんど外出している人や、夜勤で朝方に眠る生活スタイルの人など日当たりをあまり気にしない人には、おすすめの方角といえます。

直接日差しがないため、フローリングや家具、カーテンが日焼けすることは少なく、窓などの開口部が広ければ、明るさが一定に保たれるなどのメリットがあります。また、日当たりがよくないというイメージから、南向きをはじめほかの方角の物件と比較して価格が低めになる傾向があります。

メリット 注意点
・夏場も部屋の温度が上がりにくい
・家具やカーテン、床の日焼けが少ない
・価格がほかの方角より安い傾向
・冬場は部屋が冷え込みやすくなる
・部屋が暗くなりやすい
・湿気が多くなる
日当たりのよい部屋を選ぶための3つのポイント

実は方角以外にも、物件の日当たりを左右するいくつかの要素があります。チェックすべき3つのポイントをご紹介していきますので、物件の購入や引っ越しを考えている方はこのチェックポイントを参考に物件を見てみてくださいね。

住宅 間取り 東西南北
※イメージ写真

[ 1 ]周辺に高さのある建物がないか
日当たりのよさを左右する大きなポイントの1つに、周辺環境があります。周辺の高さのある建物が日差しを遮っていないか確認しましょう。たとえば、一般的に日当たりがよいといわれる南向きの物件を選んだとしても、物件の南側に高さのある建物があると、日差しが遮られてしまいます。また、1階や2階などの低層階では、前面の建物がそれほど高くなくても、距離が近いと日差しが届かない場合もあります。内覧時には周辺の建物が自分の検討している部屋の日当たりに影響を及ぼさないか、確認しておきましょう。

[ 2 ]住戸の階層や間取りは日当たりに適したものか
同じ方角の住戸でも間取りによって居室の日当たりは左右されます。たとえば、間取りによっては、寝室、リビングの両方に陽が差す間取りや、寝室など居室が北側にあり、リビングだけにしか陽が差さない間取りもあります。同じマンション内でも角部屋で多方向に窓があれば、日差しは多方向から差し込むので、日照時間や日当たりに違いがでてきます。

また、同じマンション内の同じ向きの住戸でも、階層によって陽の射す角度や周辺の建物から受ける影響も違ってきます。

[ 3 ]窓やベランダ・バルコニーは陽が入りやすい造りになっているか
窓やベランダ、バルコニーの造りや素材も、日当たりに大きくかかわってきます。
大きな窓であれば、当然ながら、その分室内への日当たりはよくなりますよね。また、天井の高いマンションでは、窓の上部にさらに明り取りの窓があるなど、日差しを取り込むための工夫がなされた物件もあります。全体的に窓の面積が多くなれば、それだけ日差しを多く取り込むことができます。

また、バルコニーの造り、素材でも日当たりは大きく変わってきます。たとえば、バルコニーの壁面の材質がガラス製であれば陽を通しやすく、コンクリートなど不透明な素材だと陽を遮断してしまいます。

さらに、バルコニーやベランダが広く、外部から部屋が奥まっている場合には、日差しがあまり室内に届かなくなります。ベランダやバルコニーの広さと室内へ差し込む日差しとのバランスも見ておきたいポイントです。

日当たりのよさを求めて、せっかく南向きなどの方角を選んでも、バルコニーなどの造りや素材で、思ったほど日差しが入らないということもあります。内覧時には、窓の形状や位置、バルコニーなどの造りや材質もチェックしておきましょう。

今住んでいる物件の日当たりへの不満を解消するには?

お気に入りの物件を見つけたけど、いざ住んでみると日当たりがあまりよくない…、あるいは日差しが当たり過ぎて暑い…といったとき、それでも簡単には引っ越せないですよね。こうした日当たりで悩んでいる方もいらっしゃると思います。では、今住んでいるマンションの日当たりの不満を改善するには具体的にどんなことができるでしょうか?

「部屋に陽が当たりすぎて室温が上がってしまう」、「陽があまり差さないせいで湿気がこもり、洗濯物が乾かない」など、悩みはさまざまです。陽が当たりすぎる場合はどうすればよいか、陽が差さない場合はどんな工夫ができるか、それぞれ順番にご紹介していきます。

日当たりの強い部屋の不満を改善する方法
日当たりはよい方が嬉しいですが、強すぎてしまうのも困りますよね。そんな日当たりの強さを抑える方法としては2つあります。

まず、日差しを抑えるための方法として一般的なのが、窓にカーテンやすだれを設置する方法。遮熱機能に優れたカーテンやすだれは、窓からの直接の日差しを防ぐだけでなく、放射熱が入り込むのも防いでくれます。カーテンやすだれのほかにも、ブラインドを新たに設置するのも効果的。

また、遮熱シートを窓に直接貼る方法もあります。ただし遮熱シートは、窓ガラスの素材によっては窓を熱で傷めてしまう場合もあるので注意が必要です。正しく貼ることができるか自信がないという方は、専門の業者に依頼することも考えてみてもよいでしょう。

日当たりが悪い部屋の改善方法
日当たりが悪いと部屋に十分な明るさが届かずに困ってしまいます。1日を通して部屋が暗いと、なんとなく気分も落ち込んできますよね。日当たりの悪さを改善する方法としては2つあります。

まず、簡単な方法として、照明を見直してみましょう。部屋内の照明家具を増やすか、より明るいタイプのものを選ぶとよいでしょう。さらに壁紙を白色系統のものに変えれば、光を反射してくれるので、より明るく見せることができます。

また、バルコニーやベランダがある場合には、その床面に反射する素材の敷物を敷くという方法があります。反射光をうまく室内に取り込めば、明るく、暖かさも得られます。取り外しできるようにすれば、マンションでも問題になりません。

反射材を敷くことや照明を取り換えるなど少しの工夫でも十分に明かりを取り入れることができるので、小さなところから始めてみた方がよいでしょう。

日当たりの良いリビング
※イメージ写真
生活スタイルと合った日当たりのある向き(方角)で快適なマンションライフを!

マンションの向き(方角)と日当たりの関係や日当たりへの不満解消法などをご紹介してきました。日当たりの関係で一般的には、南向きが最も人気となる傾向がありますが、ご紹介した通り南向き以外の方角もそれぞれメリットがあります。そのメリットと生活スタイルが合えば、必ずしも南向きが理想の方角ではないということです。自分の生活リズムや生活スタイルに合った向き(方角)の物件を選ぶことで理想の暮らしに出会えるかもしれませんね!

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。