マンション購入ガイド

2017.02.13

Question

ずっと金利が変わらないフラット35とは?どんな住宅ローン?

新築マンションの購入を考えています。住宅ローンについて調べていたところ、フラット35というものを目にしました。聞き覚えのない言葉でいまいち理解できていないのですが、フラット35とはどのような住宅ローンのことを言うのでしょうか?また、フラット35のメリットについて教えてください。

Answer

フラット35は住宅ローンを借りたときの金利が返済終了まで変わらないプランです。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 風呂内 亜矢

マイホーム購入を検討するにあたって欠かせないのが住宅ローン。
マイホーム購入には数千万円のお金が必要ですが、これほどの額を一括で支払える人はそういないですよね。そんな場合に利用するのが、住宅ローン。先にお金を借りて購入し、後から数十年間かけながら返済していくことで、大きな額の買い物が可能になります。

住宅ローンについて調べ始めると、必ずと言っていいほど目にする「フラット35」という言葉がありますが、具体的にこれがどういうものなのかよく分からないという方も多いかもしれません。フラット35は住宅ローン商品の中のひとつです。今回はこのフラット35の特徴についてご説明します。

最初から最後まで金利が変わらない、安心のフラット35

フラット35は借りたときの金利が返済終了まで変わらない住宅ローン商品です。(フラット35Sという段階金利の商品もあります。)政府の機構である住宅金融支援機構と、銀行などの民間金融機関が提携して提供しています。

住宅ローンでお金を借りると、手数料として利息がかかります。一般的に利息は借入額の数%に設定されていて、このパーセンテージのことを金利と呼びます。金利が高いとより多くの利息を払う必要があり、金利が低いと利息はより少なくて済みます。そのため、金利が少ない住宅ローンを選びたいと誰もが思うものです。

この金利には2種類あります。
・返済終了までずっと金利が変わらないもの:固定金利
・金利の上がり下がりが発生するもの:変動金利

それぞれにメリットがありますが、フラット35のようにずっと金利が変わらなければ、私たちにとっては生活設計が立てやすくなります。金利がこの先ずっと変わらないと分かっていると、金利が高くなったときの心配をしなくていいので安心ですね。

フラット35はどこで借りられる?

住宅ローンを借りられるところは、銀行などの民間金融機関や、政府の機構である住宅金融支援機構があります。どこで借りるかは自分で選ぶことができます。

銀行などの民間金融機関では、短期の貸し出しを中心に行っているため、長期固定金利の住宅ローンを提供することが難しいとされています。そこで政府の住宅金融支援機構が住宅ローンを買い取り債券化させることで、最初から最後まで金利が変わらない住宅ローン、フラット35の提供を実現しています。

最後まで金利が変わらないのがうれしいフラット35ですが、その他にどんなメリット、デメリットがあるのか、整理してみましょう。

フラット35の特徴を知って自分に合った住宅ローンを選ぼう

フラット35のメリットと注意点を、金利・借入時・返済時の3つの視点で考えてみます。

フラット35のメリットその1:金利がずっと変わらない!

金利についてはお伝えしたとおり、返済終了まで金利が変わらず生活設計がしやすいという点が、フラット35の大きなメリットです。金利が変わる変動金利だと、景気によって金利が上がることも考えられます。契約した時には金利が低くても、数年後に金利が上がり、支払う利息の額が大きくなってしまうという可能性があります。

ただし注意が必要なのは、銀行などの変動金利の方が、利率そのものは低くなっています。
変動金利で借りても、金利がずっと低水準のまま変わらなければ、結果的にフラット35の方が総支払額は多かった…ということも。

将来金利が上がる可能性が高ければフラット35はお得と言えますが、金利が低水準のままの可能性が高いようなら変動金利の方が結果的にお得になることもあるわけです。

また「団体信用生命保険」の費用についても考える必要があります。
これは住宅ローンを借りた人が亡くなった場合などに、保険によってローンが完済されるというもので、加入が住宅ローン融資の条件となっています。銀行などで借りる場合は、この団体信用生命保険の保険料がローン金利の中に含まれていることが一般的です。

それに対してフラット35では、団体信用生命保険は任意加入ですが、加入する場合は保険料を別途自分で年1回一括で支払うことになります。金利に直すとおよそ0.3%程度上乗せされるくらいの金額ですが、全体の借入額が数千万円と大きいため、0.3%と言っても数百万円の差が生まれることになります。

住宅ローン金利を比較する場合には、団体信用生命保険の費用を含めて比較しましょう。

フラット35のメリットその2:比較的審査に通りやすい!

どんな住宅ローンでも、借りる時には審査が必要です。審査を通過しないとお金を借りられないのですが、フラット35には、銀行などの住宅ローンと比べ、融資の審査に比較的通りやすいと言われています。

銀行などの場合、融資の基準は年収に対する割合だけでなく、勤続年数や勤め先の規模にも重きをおいて審査されることが多いため、自営業者や転職したての会社員だと審査に通りにくいということも。その点、フラット35では収入に対して借入額が一定範囲内であれば借りられるケースが多いので安心ですね。

その代わり、フラット35を借りるためには、購入しようとしている物件も検査に合格する必要があります。合格すると、技術的に一定水準以上の物件であるということなので、物件に対する安心感も得られますね。

また、フラット35では借入額が物件価格の9割以下か、9割超かで金利条件が違うということも知っておきましょう。手持ち資金がない場合に金利がやや上乗せされることになります。フラット35で借りるなら、少しは資金を準備しておいたほうがよさそうですね。

フラット35のメリットその3:返済方法を途中で変更できる!

返済時、繰上返済に手数料がかからないのはフラット35の嬉しい特徴です。
さらに、返済の相談に乗ってくれるというメリットも。例えば子どもの学費がかさむ時期や収入が減った場合に、一定期間返済額を軽減させたり、返済期間を延長したりするなどの相談が可能です。
将来、自分や家族にどんなことが起こるかなんて分からないですよね。そんなときでも、このような措置があるフラット35なら安心です。

ただし、返済中でも返済方法の変更措置があるからといって、借入をしすぎないように。一時的に返済額を軽減したり、返済期間を延長したりしたとしても、最終的にはどこかで返す必要のあるお金です。マンションを購入するときは、多少生活に変化があった場合でも返済を続けられる借入金額なのか、じっくり検討してから借りるようにしましょう。

フラット35を利用できる条件って?

フラット35を利用できる条件として以下のような内容があります。
・申込時年齢が70歳未満
・日本国籍、または永住許可を受けているなど
・返済比率が年収400万円未満で30%以下、年収400万円以上で35%以下

返済比率とは、1年間で返済する合計金額が年収の何%にあたるかの比率です。
例えば年収400万円の35%は140万円(400万円×35%)です。
1ヶ月あたり約11.7万円(140万円÷12ヶ月)の返済となる借入であれば借りられる目安に入ることになります。自分の年収と、1ヶ月に返済できる額を考慮して、いくらまでなら借りられるかチェックしてみてください。

同じ金額を借りる場合でも、返済年数が短い、金利が高い、といった場合、返済比率は高くなります。
また、自動車ローンや分割払い、リボ払い、カードローンなどの返済も含めて計算することになるのできちんと確認しましょう。

金利が変わらない、保証料・繰上返済手数料がかからないなどメリットの多いフラット35ですが、民間金融機関でも近い内容を提供していることもあります。それぞれの特徴を理解して、複数の住宅ローン商品を候補にして比較検討し、より自分にあった商品を選べると良いですね。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 風呂内 亜矢

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。自身のマンション購入をきっかけにお金の勉強を始める。様々なメディアでお金に関する情報を分かりやすく発信中。