マンション購入ガイド

2017.10.27

Question

マンション購入は住宅ローンの名義人が妻でもいいの?

現在マンション購入を考えているのですが、名義について悩んでいます。夫が転職をしたばかりのため、住宅ローンの名義が妻である私になりそうです。私も働いているので、住宅ローンを組むことは問題ないのですが、将来の出産や子育てを考えると長期間の住宅ローンを組むことに不安があります。妻名義でマンション購入する場合のリスクや不安の解消方法について教えてください。

Answer

共働きが多い現在、妻が住宅ローンを組むことは少なくありません。精神的な不安はご家族へ相談、金銭的な不安は日頃の貯金で解消しましょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

昨今、女性名義でマンションを購入する方が増えているようです。単身の女性、転職間もない夫がいる女性、外国人の夫がいる女性など、女性がマンションの所有権と住宅ローンの名義人になることは珍しいことではなくなりました。

ただ、実際に自分がそういった状況になったときには、不安や疑問をお持ちになる方も多いでしょう。今回は、妻の立場や女性が抱える自分名義の住宅ローンの不安に沿って、どのような考え方をすればいいのかお話しします。

妻名義のマンション購入、不安のあれこれ

女性は住宅ローンが借りにくい?
女性名義でマンションを購入する際に最も不安と思われるのが、「女性だと住宅ローンが借りにくいのではないか」という点ではないでしょうか?

結婚している女性は出産や育児といったライフステージがありますよね。育児により一時的に収入が減ることもあり、以前の金融機関では高額かつ長期にわたる住宅ローンを女性に貸しにくい時代がありました。しかし、現在はそういった考え方はなく、女性が優遇された住宅ローンも多数販売されています。

例えば、女性専用住宅ローンでは、一般的な住宅ローンにはない特典が付いたものがあります。

・繰り上げ返済手数料が無料
・ケガや病気の際、住宅ローンの返済をカバー
・出産後1年間金利を優遇

これらの特典を見れば、女性が住宅ローンを借りにくいという話はすでに過去の話ということがわかりますね。現在は女性でも住宅ローンを利用できる時代となっているのです。

ただし、女性に限らず、住宅ローンを組む場合には起業して間もない方や過去にカードなどの支払いに延滞がある方などは、住宅ローンが借りにくくなります。これらに当てはまる方は注意が必要です。

住宅ローンを返済できないのではないか?
住宅ローンを借りることができたとしても
「ずっと同じ会社で働き続けなければいけなくなるのではないか」
「出産や育児のために収入が減るのではないか」
と、返済面で精神的な重圧があり不安になることがあるかもしれませんね。

ご家族がいる場合には、これらの不安な場面には家族でどのように協力するかなどを事前に話し合い、精神面でも支え合えるようにしておきましょう。

また、女性の単身の方にも当てはまりますが、「賃貸住宅であっても家賃の支払いは発生する」と考えておくと、不安が減らせるかもしれませんね。住宅ローンを組む際は、家計に無理をしない範囲の支払いにとどめることがポイントです。
具体的には、住宅ローンの返済と管理費等の支払い合計額が賃貸住宅の賃料と同程度になる範囲にするようにすると良いでしょう。

妻が自分名義でマンションを所有することにリスクはないか?
マンション購入のローンともなると大きな額ですから、漠然とした不安を抱える方も多いでしょう。自分名義でマンションを所有することに何かしらのリスクがあるのではないか?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、マンションの名義(所有権)を持つことによる男女の違いはなく、妻という点でのリスクはありません。

ただし、マンションの所有権を持つと固定資産税など税金の支払い義務が発生します。支払い義務は所有する方の義務ですので、一度にまとまった税金を支払うのが不安であれば、毎月少しずつ貯金するなどして備えるようにしましょう。

妻が名義人になることのメリットとは?

不安が付き物の住宅ローン。では、夫婦でマンション購入をする際に名義人を妻にするメリットにはどんなものがあるのでしょうか?

購入後すぐのメリットではないですが、将来、相続対策になることがメリットの一つとして挙げられます。お互い高齢になった際、平均寿命が長い女性がマンション名義を持っていると、男性(夫)の相続資産が減ることになります。

また、あまりあってほしいことではありませんが、万が一離婚をした場合、不動産は自分の財産となるため、住む家がなくなる心配が少なくなるのもメリットです。

マンション購入の際は無理のない資金計画を

冒頭でもお話ししたとおり、現在は女性がマンションを持つ(名義人になる)ことは珍しくなくなり、それを後押しするような女性向けの住宅ローンが増えています。

住宅ローンの返済は、無理のない資金計画(借入額)を組めば大きな問題はないでしょう。
さらに、男女問わず住宅ローンの主たる名義人の方が不慮の事故や病気で毎月の収入を確保することが難しくなった場合に備えた保険(収入補償保険)があります。こういった保険を利用するのも一つの手です。

それでも不安が残る場合や保険料分の支出を抑えたい場合は、万一に備えて一定の貯蓄をすることをおすすめします。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。