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マンション購入ガイド

2018.05.16

Question

キッチンにこだわりたい!マンション購入で見るべきポイントとは?

只今、新築マンションを探しています!私は自宅にいる時間が多く、料理が好きなため、キッチンにはこだわりたいなと思っているのですが、マンションであっても自分の理想のキッチンにすることは可能でしょうか?購入前に見ておくべきポイントについても教えてください。

Answer

キッチンの種類やマンションのオプションで変更できる仕様はさまざま。モデルルームに行くなど、実際のキッチンをイメージした視点で確認しましょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

目次

マンションを購入する際にキッチンで見ておきたいポイント

マンション選びでは、リビングや各居室もさることながら、キッチンを重要なポイントとしている人がたくさんいます。調理、片付けなどの作業は毎日のことであり、お風呂やトイレと比べても居室以外では最も滞在時間の長い空間がキッチンですから、こだわりたい人が多いのもよくわかります。

今回は、キッチンにこだわりたい人がマンション購入の際に見るべきポイントについて、ご紹介していきましょう。

[ 1 ] 家の間取りにおけるキッチンの配置場所
まずは、キッチンが間取りのどこに位置しているかをチェックしましょう!
炊事や洗濯などの家事をする際に動く道のことを「家事動線」といいますが、この家事動線がスムーズであると効率がよく快適に生活することができます。水回りの家事を効率よくこなすには、水回り全体(キッチンと洗濯機置場、洗面所、風呂場など)の「家事導線」を意識する必要があるのです。

効率のよい家事導線であるか
キッチンでは、キッチンに対して2方向の導線(出入口)を持ち、一方の導線から洗濯機置場や洗面所 → リビングやベランダ → もう一方のキッチンの出入口と回ることができる「回遊導線」だと、最も効率がよいといわれています。

とはいうものの、廊下部分が増える回遊導線は、面積上の制約のあるマンションではそれほど多く見受けられません。回遊導線ではないにしても、キッチンとダイニング、キッチンと洗濯機置場・洗面所との位置関係が近い間取りであると難なく過ごすことができるでしょう。

[ 2 ] 窓やベランダに面しているか
また、キッチンの配置において、「窓やベランダに面しているか」という視点でキッチンを選ぶ方もいます。窓があると明るいキッチンになったり、匂いごもりがある程度緩和され、ベランダに面していると生ごみなどを一時的に外に出すことができるため、匂いや衛生面が気になる方には大きなポイントとなるようです。
このように、家の間取りの上で見たキッチンの位置は、総合的に見て「自分の使い勝手に合っているか」を考えて選ぶことをおすすめします。

[ 3 ] キッチントライアングル(動線)のバランス
キッチンにこだわるのであれば、キッチン内の導線も意識したいところ。キッチン内での作業のしやすさのポイントとなるのが、冷蔵庫・コンロ・シンクの位置関係です。この3つの作業動線を、「キッチントライアングル(ワークトライアングル)」といい、3つの位置関係がバランスのとれた距離で配置されていると効率よく作業が進められるといわれています。

理想的なキッチントライアングルは、三辺の長さの合計が360cm~660cmといわれますが、作業を行う方の体形など個人によって適した距離感があるので、自分の動作に合った位置関係をあらかじめ把握しておくことも大切になります。

[ 4 ] キッチンの種類
ここで、実際に調理などを行うことになるキッチン自体についても、どんな種類があるのかをご紹介します。

キッチンは2つの視点から種類を分けることができます。
●キッチンの開放度
・クローズドキッチン
壁で囲まれたキッチンの形。

メリット ほかの部屋からキッチンが見えない。
調理の匂いが空間全体に広がらない。
注意点 キッチンの中が丸見えになる。
配膳や片付けなどの利便性がやや劣る。

・オープンキッチン
ダイニング・リビングとキッチンとの間に壁がなく、一体の空間となる形。

メリット 部屋を広く見せることができる。
配膳や片付けなどが楽になる。
注意点 キッチンの中が丸見えになる。
調理の匂いが空間全体に広がる。

●キッチンの配置場所
・壁付けキッチン
キッチンの正面(作業時の正面)が壁に付いているのが特徴。

・対面キッチン
キッチンの正面(作業時の正面)はダイニングやリビング側に向いており、一部がオープンになる配置。
開放的で家族の顔が見ることのできる対面キッチンは非常に人気があります。

ここで、いくつかの種類がある対面キッチンについて、もう少し詳しくご紹介します。

人気な対面キッチンの種類
・アイランドキッチン
視線を遮るものがなく開放的な形が特徴。

メリット 作業中も家族と一緒に料理を楽しめる。
グレードが高くデザイン性が優れたものが多い。
注意点 開放感が大きいために、油はねや匂いが部屋中に広がりやすい。

・ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンはキッチンの片側が壁に付いている形。ペニンシュラとは「半島」という意味で、島(アイランド)の片側が壁に付いていることからこのように呼ばれているようです。

メリット 限られた面積内でも設置しやすく、マンションでは面積と機能面でバランスのとれたキッチンといえます。
注意点 アイランドキッチンと比較すると導線面ではやや劣ります。

・Ⅰ型キッチン
コンロからシンクまでが横一直線に「Ⅰ」の字のように並んでいるのが特徴のI型キッチン。一般的なマンションで対面キッチンといえば、このⅠ型キッチンです。

メリット カウンターのおかげでキッチンの手元を隠すことができます。また、使い勝手、開放感とのバランスも良いです。
注意点 アイランドキッチンと比較すると動線面や解放感でやや劣ります。

・L型キッチン
L型キッチンはその名の示す通り、キッチンの配置がL字型に曲がったキッチンのことです。キッチン内の導線に優れたものが多いのが特徴です。

メリット 作業スペースが広いことから、家族で一緒に料理をすることができます。
注意点 コーナー部分がデッドスペースとなってしまうため、収納スペースがやや取りにくくなります。設置スペースを広く取るので、ある程度広さのある間取りで採用されることが多いようです。

・セパレート型キッチン
シンクとコンロの位置を別にしたキッチンのことです。I型とL型、そして壁付けキッチンのメリットを合わせたキッチンともいえるでしょう。

メリット 作業スペースが広いことから、家族で一緒に料理をすることができます。
注意点 シンクとコンロが離れていることから、食材や鍋の移動中に水滴が落ちることがあります。また、設置にはある程度面積を要し、なじみが少ないため、マンションで最初からお目にかかることはあまりないキッチンでもあります。

[ 5 ] キッチンの高さ・奥行き・幅について
さて、キッチンの種類についてわかりましたが、どのような種類のキッチンであっても使い勝手は作業する人の身長に関わってきます。身長に合わせたキッチンであれば、疲れにくく作業効率もアップ!
高さ・奥行き・幅についてどのような点を気にしたらいいのか、ご紹介します。

●高さ
キッチンの天板の高さは重要なポイントとなり、最も使いやすい天板の高さは、「身長÷2+5㎝」が目安とされているようです。

築年の古いマンションでは、キッチンの天板の高さは80㎝が採用されているようですが、日本人(特に女性)の平均身長は昔より伸びているため、最近の一般的なマンションでは85㎝も多く見受けられます。

新築マンションでは、建築中であれば申込みや契約時点でキッチンの高さを選ぶことができるほか、オプションで高さを変えることができる場合も。キッチンの天板の高さは5㎝刻みで設定されていることが多いため、計算式で計算した数値が前後する場合は少し高い方を選ぶとようにしましょう!

というのも、低い天板に背を合わせることはできませんが、高い分にはスリッパを履いたり、薄い板状のものを敷くことで調整することができるからです。

●奥行き
キッチンの天板の奥行きについては、部屋の広さにも影響があり、間取りやキッチンの種類によっても若干異なってきます。システムキッチンで主流なのは奥行65㎝で、部屋の面積や間取りの関係では奥行60㎝というものも。

奥行きは、作業台の広さに直接影響しますので、奥行きが大きい方が作業面では使い勝手がよくなるといえます。

●幅
マンションの場合は、キッチンの幅も奥行き同様、部屋の広さや間取りの関係上ある程度決まっています。基本的に30㎝刻みでサイズが規格化されており、I型のシステムキッチンであれば、180㎝、210㎝、240㎝という規格サイズが一般的なようです。
システムキッチンに配置されるコンロのサイズはある程度決まっているので、幅の差はシンクの大きさ(幅)や作業台の広さに関係することとなります。

また、意外と盲点になるのが、コンロやシンクの配置。
キッチントライアングルのお話をしましたが、特にコンロの位置関係は使う方の利き腕が大きなポイントとなります。一般的なマンションのシステムキッチンでは、排気ダクトを考慮しキッチンの端にコンロが配置されることが多いのですが、利き腕と逆側の端にコンロが配置されていると使い勝手が悪くなってしまうのです。

例えば、右利きなのにキッチンに立って左奥にコンロがあったら、使いにくさを感じてしまいますね。キッチンにこだわるなら、コンロやシンクの配置も見てみてくださいね。

[ 6 ] 食器棚や冷蔵庫の配置場所に注意
キッチンには、食器棚・冷蔵庫などを収納したり、レンジなどの調理機器を配置したりします。面積に余裕がある場合はいいのですが、通常はキッチンの面積にも限りがあるので、その配置もキッチンの使い勝手においては大切なポイント。

・食器棚
食器棚は、キッチンの面積との関係上、どのようなものを置けるかという条件が限られます。備え付けの食器棚がなく、自身で用意するという場合は、作業導線に影響のない幅で選ぶようにしましょう。

また、幅だけでなく高さも重要。マンションのキッチンには排気ダクトや梁(マンションの構造物)の関係で、天井が低くなっている部分があることも。特に、新築マンションなど完成までキッチンの実物を見ることができない場合は、図面上で判断することにもなりますので、モデルルームをよく見る、営業担当に聞くなど、より注意が必要です。

・冷蔵庫
これまで使用していた冷蔵庫を新居で使う場合、扉の開く方向(右開き、左開き)を確認しておきましょう。例えば、冷蔵庫置場の左側が壁になっている場合、右開き(冷蔵庫の左側に取手があるタイプ)の冷蔵庫だと、出し入れが不便になってしまいます。

・レンジ置場
キッチン内で意外と苦慮するのが、レンジの置場所です。レンジ置場は食器棚と一体として考え確保しておきましょう。

・キッチン備え付けの吊戸棚
キッチンの天板と同様に、吊戸棚の最下部の高さもチェックが必要です。モデルルームなどに行くことができるようでしたら、実際のキッチンで開閉してみて、使用に支障が出ないか確認すると良いでしょう。

・コンセント
キッチンには電化製品が多く、コンセントの位置や数はキッチンの使い勝手を左右します。冷蔵庫置場、レンジや炊飯器、ポットなど、自分が必要な電化製品が必要な場所に配置できるかどうか確認しましょう!

こだわりたい人はオプションを使おう!

ここまで、キッチンのさまざまなチェックポイントについてお話してきましたが、これだけ多岐にわたるポイントがあると、完全に思い通りのものを探すのはなかなか難しいでしょう。

そうしたとき、ぜひ活用したいのがオプションです!中古マンションではマンション購入後にリフォームするしかありませんが、建築中の新築マンションであればマンション購入前にオプションを使ってキッチンの仕様を変更することができます。また、新築マンションの完成前にオプションでキッチンを変更すると、次のようなメリットもあるんです。

オプション費用も住宅ローンが利用できる
新築マンションでオプションにかかった追加費用はマンション購入価格の一部となるため、住宅ローンで支払うことができます。これは、新築マンションの完成前に選べるオプションの大きなメリットの1つです。

購入するマンションにピッタリのキッチンにできる
新築マンションのオプションでキッチンを変更する場合、施工中の工事と一緒に進めてもらえるため、他の部分と同じ面材を使えたり、後からリフォームするより非常に収まりがよくなります。後からリフォームすると、どうしても微妙な出っ張りが気になったり、色合いが合わなかったりなど、細かい点で気になることが出てきてしまいがち。オプションを使えば購入するマンションにピッタリなキッチンにすることができるのです。

専門のコーディネーターと相談して決めることができる
新築マンションでオプションを選ぶ際、多くはインテリアコーディネーターやキッチンコーディネーターなどの専門家が相談に乗ってくれます。こうしたプロに相談しながら決められるのも、失敗しないキッチン選びにおいては大きなメリットですよね!

間取りや部屋の面積などの制約はありますが、新築マンションのオプションを利用したキッチンの変更の自由度は高く、次のような変更ができる場合もあります。

・コンロのグレード
・キッチンの高さ
・食洗器、コンベックなどの設備機器の追加
・水栓の種類
・面材の色や種類(天板、扉、取手など)
・食器棚等の造作
・コンセントの位置

これなら、希望通りのキッチンにすることができますよね!こだわる分、予算は増えてしまうかもしれませんが、住宅ローンという金利の低い融資を利用できるとなれば、その分を加味して予算を見ることもできるでしょう。

ただし、全てのマンションでこれらのオプションが使用できるわけではありあません。さらに、マンションにオプションが用意されている場合でも、所定の時期までに依頼をしないと対応できないものもありますので、注意したいですね。

モデルルームに行ってみよう!

キッチンにこだわりたく、気になるマンションがあるという人は、モデルルーム見学へ行くことをおすすめします。
モデルルームでは、そのマンションに採用されるキッチンの実物に触れることができるほか、「ここを変えたいな」と思う点があれば、担当の方に相談することもできます。また、すでにマンションの建設工事が始まっていると、オプションの締め切りが迫っていることがあります。

キッチンにこだわりたい、特にオプションに興味のある方は、さっそく検討を!

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情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。