収納ガイド

2017.03.10 更新:18.01.31

Question

鍋やフライパンを使いやすく収納するには?

料理が好きなので、新しい鍋や便利そうなフライパンを見ると、ついつい買ってしまいます。その結果、鍋やフライパンが増えすぎて収納できないように…。収納がしにくいので取り出しにくく、結局あまり使っていないものもあります。鍋やフライパンを使いやすく収納するにはどうしたらよいのでしょうか?

Answer

本当に必要な鍋やフライパンだけ持ち、使いやすく収納しましょう。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

自分の持っている鍋やフライパンの個数、わかりますか?

たくさんの種類や機能を持った、鍋やフライパン。卵焼き用、鉄製、焦げにくく加工されたもの…。フライパンだけでも様々なモノがあります。

さらに、パスタ鍋、両手鍋、土鍋、飾っても可愛いい鍋など、鍋にも色々。「お料理のレパートリーが増えそう!」と、便利だと聞くとついつい欲しくなってしまいますよね。その結果、気が付けばたくさんの鍋やフライパンが積み重なり、取り出すのも一苦労…。普段使うモノは収納せずコンロの上に出しっぱなし、という方も多いのでは?今回はそんなかさばりやすい鍋やフライパンの収納方法をお伝えします。

鍋やフライパンをこれ以上増やさないためには?

「持ち方を見直す」「収納を工夫する」ことで、使い勝手の良いキッチンを目指しましょう!そんなにたくさんの鍋やフライパン、本当に必要ですか?

必要な鍋の数やサイズを把握する
家庭用キッチンの場合、コンロは2つから、多くても3つ~4つが一般的です。つまり同時に調理に使える鍋やフライパンは3つ~4つまで。普段のお料理で同時に3つのコンロを使いながら、さらに鍋を使うことはありますか?そう考えると、一度のお料理で必要な鍋は3~4個で十分です。

また3人家族で一度に作る量は、炒め物なら直径24センチのフライパンで十分。4人家族なら直径26センチのフライパンが使いやすいサイズです。このように、家族や人数により使う鍋やフライパンのサイズも決まってきます。似たようなサイズの鍋やフライパンをいくつも持つより、ジャストサイズを知っておくことも必要です。

使っていない鍋やフライパンがないか確認
また、時短調理で圧力鍋をよく使う方なら、じっくり煮込む用の鍋はほぼ使っていない…ということはありませんか?

ご自身がよく作るお料理や、それに必要な鍋、フライパンはどれなのか?一度、ご自分のお料理スタイルを振り返り、鍋やフライパンを必要以上に持ちすぎていないか見つめ直してみましょう。

使っていない鍋やフライパンは手放す
「整理=不要なモノを取り除くこと」が使いやすい収納への一歩です!一度、全ての鍋やフライパンを出し、「今使っているもの」「使っていないもの」に分けて収納してみましょう。

「収納=使うモノを使いやすく収めること」が、本当に使いやすい収納のコツです。使うモノを使う場所に収め、使っていないモノは思い切って手放してみましょう。

購入する際に「本当に必要か」見極める
フライパンや鍋は変形もせず、食器のように割れたり、電化製品のように壊れたりすることもありません。そのため、気が付けば増える一方となりがち。手放すことが難しいモノほど、購入する際に「本当に必要か?」どうか、見極めることがポイントです!

よくある高額な鍋セットは、揃えて持っているという安心感や、「こんなにあってこの価格!」というお得感を購入している傾向が多くあります。しかし、実際に使っているのはいつも同じ鍋ばかり…使い切れないのに、高額ゆえに手放すのが難しいなんてことも。

購入する時に本当に必要なモノなのか考え、使うモノだけをお得に揃えたいですね。

1つ買ったら1つ処分する
焦げにくい加工がされたフライパンは、焦げるようになったら買い替え時期です。
他にも、大きさが使いにくいモノや、重くて洗いにくいモノ、鉄鍋など調理後にメンテナンスが必要で使うのが面倒なモノなど使わないものには必ず何か理由があります。なぜこのフライパンは使うけれど、あのフライパンは使わないのだろうか、と自問自答してみてください。

1つ1つの鍋やフライパンとじっくりと向き合うことで、使っている理由、使っていない理由がわかってきます。最近使ったのはいつなのか、時間軸で区切って考えてみると自ずと手放すものが見えてきます。

また、1つのフライパンで用途を兼用できるものもあります。例えば「親子丼専用の鍋という限定された使い方になってしまうものは、小ぶりなフライパンで代用できないか?」「天ぷら鍋は深さのあるフライパンで代用できないか?」等と考えてみてください。〇〇専用というモノでなくてもオールマイティに使える鍋で代用するだけで、手放すモノが出てきますよ。

1つ買ったら1つ処分するというルールは単に収納場所の確保だけのためではありません。このルールがあることで、新しいモノを買うこと自体とても慎重になることができます。手元にある鍋やフライパンを手放してもいいと思えるくらい、魅力やメリットを感じるモノこそ初めて買うことができるのです。

このように買い物の仕方に変化が表れてくるのを是非感じてみてください。むやみな無駄買い、重複買いがなくなり、1つのモノを買うのに吟味するようになります。それだけ吟味して手に入れたものは大切に使うので、経済的な面でも良い結果を生みます。

「1つ買ったら1つ処分する」という簡単なルールを作り、鍋やフライパンをむやみに増やさないことも重要です!

家事効率アップにつながる鍋やフライパンの収納場所とは?

動線に合った場所に収納する
キッチンのような限られたスペースで効率よく調理を行うためには、調理をする時にサッと鍋やフライパンを取り出すことができ、使い終わった時には出しっぱなしにせずパッと収納できるようにすることが大切。「人の動き(動線)に合った収納」の仕組みを作る必要があります。

鍋やフライパンも、「どこで」「何をする」かを考えて、使いやすく収納しましょう。

火の周りで使うモノはコンロ下に
最初から火にかけて使う鍋やフライパンは、火の近く=コンロ下に収納します。油や調味料など、火にかけながら使う食品もコンロ下に収納します。

さらに、鍋つかみや鍋敷きも同じ「火の周りで使うモノ」のグループでまとめて収納すると、ワンアクションで必要なモノが取り出せ、あちこち動かずに1ヶ所で調理ができます。

水を入れて使う鍋はシンク下に
パスタ鍋など最初に水を入れてから使う鍋は、水の近く=シンク下に収納しましょう。

魅せる収納
出しっぱなしの魅せる収納も、キッチンをキレイに保つ1つのテクニックです。デザイン性の高い鍋やフライパンであれば、シェフのキッチンのようにとてもお洒落なインテリアの一部にもなります。「魅せる」となると購入する際も本当に気に入ったモノしか手にしなくなり、衝動買いを防ぐこともできるでしょう。

フライパンでよく使うものであれば、コンロの近くに吊るしておくとワンアクションで使いやすく戻しやすいので便利です。換気扇の凹みにS字フックなどを使うことで簡単に吊るすことができます。最近のキッチンコンロパネルはマグネットがつくようになっているものもありますので、耐荷重内であれば強力なマグネットフックで吊るすことも可能です。

ここで気を付けたいのが、よく使うものを「魅せる」ことです。コンロ回りはどうしても油などで汚れがちなスペースです。めったに使わないフライパンを吊るしてしまうと油汚れやホコリをかぶってしまい、使いたい時にすぐに使えない状態となってしまうからです。

また、デザインだけを重視して飾りのように出しっぱなしになっているモノをよく見かけますが、これでは本末転倒!使うモノをいつも使える状態で、美しく「魅せる収納」にすることがワンランク上のテクニックです。

「出しっぱなしにするか、しないか?」は好みが分かれるところですが、なぜ自分が出しっぱなしにしたいのか、またはしまっておきたいのか、それぞれに理由があるはず。迷う場合はどちらも試してみて、自分にとっての使いやすさやメリットをより感じる方を選んでみましょう。

雑誌やインスタで素敵な収納方法を見ると、同じようにしたい!と真似したくなりますが、それが自分に合っているのでしょうか?モノの量、持ち方は人それぞれ違うもの…。真似から入る収納は失敗することが多くあります。自分に合った収納方法を見つけることがとても大切ですね。

使いやすいキッチンを作る収納の基本とは?

収納する場所が決まれば、次に収納ワザを使って使い勝手良く収めます。

よく使うモノは目から腰の高さに
人にとって使いやすい収納場所は「目から腰の高さ(ゴールデンゾーン)」と言われています。立ったまま調理することが多いので、かがんだりせずにサッと取り出せるのが理想の収納です。

出しっぱなしを防いで掃除しやすく
やかんや使用頻度の高い鍋やフライパンにも定位置を準備して、出しっぱなしを防ぎましょう。コンロの上に出しっぱなしだと、調理台のお掃除もしづらくなります。

収納場所の形別収納のコツとは?

調理台の収納タイプに合わせた収納方法で、より使いやすさを実感しましょう。

観音開きタイプの収納
広さ、高さ、奥行のある観音開きタイプの収納スペース。 空間が広いので、ついつい奥までモノを押し込んでしまったり、鍋やフライパンを積み重ねて収納してしまったり、普段使わない大きな鍋をドンッと置いてしまったりしがち。

使い方よりも「広いから置いた!」「高さがもったいないから積み重ねた!」など、入ればOKという使い方をしている方を多く見かけます。

観音開きの収納の場合は「空間を四角く仕切って使う」ことを意識するのがポイントです。

・コの字ラックで空間を上下に分ける
観音開きの収納を有効活用するには、コの字ラックなどを使って空間を仕切りましょう。コの字のラックを使うことで収納空間を上下に分けて使えるようになるので、鍋やフライパンなどを重ねず、1つずつ取り出せるようになります。

・よく使う鍋はコの字ラック上段に
調理をしながら(立ったまま)取り出せる高さはラック上段です。普段よく使う鍋を収納しましょう。ラック下段は、かがんで取り出すことになるので、使用頻度の少ないモノや、重い鍋を収納するのに適しています。

・蓋はファイルボックスに立てて収納
鍋やフライパンの蓋はファイルボックスに立てて収納すると、スペースを有効活用できる上に取り出しやすくなります。

・小さいフライパンはかけて収納
卵焼き用のフライパンや、小さいフライパンなどは、扉裏にフックを使ってかけて収納すると使いやすくなりますよ。

スライド式引き出し収納
スライド式引き出し収納の場合、引き出しの奥まで全体を見ることができます。手前によく使う鍋、奥にたまに使う鍋というように、頻度に合わせて収納しましょう。

・ファイルボックスに立てて収納
観音開きタイプの収納と同様に、フライパンや鍋の蓋など直置き収納すると場所を取るモノはファイルボックスやフライパン専用の立てる収納グッズに納めます。立てて収納することによりサッと取り出せて、出し入れがスムーズになります。

ファイルボックスの場合は1つ1つが独立しており、汚れた時などに洗いやすく手入れがしやすいです。また、万が一使わなくなったときに他の用途で使うことができるメリットもあります。

立てる収納専用グッズは手持ちの鍋やフライパンの幅に合わせて調整することができますので、収納空間を無駄なく使うことができます。突っ張り棒で仕切る方法も幅が自由自在です。その他にも大きなブックエンドや仕切りスタンドなどで仕切ったり…と立てて収納するアイテムは色々とあります。

立てて収納する時、気を付けたいのが引き出し収納の高さ。引き出しの高さが30センチなら、フライパンは直径26センチのモノを購入する…など、ご自身のキッチン収納に合わせたモノ選びをしましょう。

・蓋の収納
高さがない引き出しでは、鍋に蓋をセットして収納すると引き出しが閉まらないということも。蓋の取手が引っかかってしまうことも。そんな場合は、蓋を裏返して収納しコンパクトにまとめると、収納力がアップします。

また、手前等に突っ張り棒を横に渡して設置することで蓋の取っ手部分を引っ掛けて収納することもできます。少しの隙間を有効活用してコンパクトに収納できる分、鍋やフライパンにスペースを分けることができます。

・巾木収納には重いものを
巾木収納と呼ばれる、下段の収納も貴重な収納スペースです。 重さのある煮込み鍋や、普段はあまり使わない土鍋などは下段に収納しましょう。土鍋と一緒に使うカセットコンロなども併せてしまっておくと、セットで使いやすくなりますよ。

収納術で鍋やフライパンを使いこなす

キッチン周りは清潔でお手入れしやすいのが一番です。「使いやすく、戻しやすい」収納を意識するのが、いつまでも美しい暮らしをキープするコツです!

「気が付けば増えてしまった鍋やフライパンのせいで、お料理しにくい…」
「せっかくの鍋やフライパンが使い切れない…」
そんな風にならないよう、自分が使いこなせる量を知り、全てのモノがフル稼働できるように。使いやすく、元に戻しやすい仕組みを作ることがポイントです。

「賢く使いやすい」快適なキッチン収納でお料理を楽しんでください!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー2級認定講師、ファイリングデザイナー2級。インブルーム株式会社にて多くのお客様のご自宅で整理収納サービスを行う。世代や環境に合わせ、様々な角度から「快適で暮らしやすく、そして美しい」空間づくりを提案。