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Question

一戸建ての維持費はいくら?内訳や抑えるコツを紹介

一戸建ての購入を検討していますが、購入後の維持費としてどんな費用がかかるのかが気になります。一般的にはどんな費用が必要になりますか?また、費用を抑えるコツがあったら教えてください。

Answer

一戸建ての維持費としては、税金や保険料、修繕費などが必要になります。維持費を抑えるコツとしては、固定費の見直しを行ったり、住宅を購入する際に耐久性の優れた素材を選んだりすることが挙げられるでしょう。

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

目次

一戸建ての維持費とは?

一戸建てを購入する際は、ついつい物件を購入する際の費用のことばかり気にしてしまいますが、お気に入りのマイホームで長く暮らすためには、維持費についても考えておくことが重要です。そこで今回は、一戸建てにかかる維持費の相場や維持費を抑えるためのコツをご紹介します。

維持費には、税金や保険などの固定費や、修理や設備交換の際に必要となる修繕費があります。それぞれ、順番に見ていきましょう。

一戸建てと家族
※イメージ写真

税金
家を所有している人に課せられる税金は「固定資産税」と「都市計画税」の2つです。それぞれを詳しく見ていきましょう。

●固定資産税
固定資産税は、毎年1月1日の時点で土地や建物などの不動産を所有している人に課される地方税です。また、固定資産税は、各市区町村の定めた「固定資産税評価額」をもとに土地と建物それぞれに納税義務が発生します。

固定資産税評価額とは、固定資産税や都市計画税を計算する際に用いられる評価額です。
また、固定資産税評価額は3年に1度見直しが行われます。

固定資産税は、1年分を4回の期に分けて納税することも、全期分をまとめて納税することも可能ですが、市区町村によって対応が異なるケースもあります。納税が遅れると延滞金の支払いが必要となるため、納税通知書の案内をよく読んで、納期内に収めるようにしましょう。

●固定資産税に関する記事はこちら

一戸建て固定資産税の納税方法や税金の目安、計算の仕方を解説!
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一戸建てにかかる税金をご紹介しています。抑える方法もお伝えしています。

●都市計画税
都市計画税とは、都市計画事業や土地区画整理事業に必要な費用を集めることを目的とした税金です。固定資産税と同様に、毎年1月1日の時点で土地や建物を所有している人に対して課されます。なお、市街化区域に建物や土地を所有している人が対象となるため、該当のエリアでない場合、都市計画税はかかりません。ただし、都市計画は、見直しが行われる場合があるため、以前は課税されなかった場合も、市街化区域に編入されると支払いが発生するケースがあります。

都市計画税の納税通知書は、先にお伝えした固定資産税の納税通知書と一緒に郵送されます。納期に関しても、固定資産税と同様に支払いが発生することが一般的ですが、市区町村によっても異なるため、詳しくは該当の市役所ホームページで確認することをおすすめします。

●都市計画税に関する記事はこちら

都市計画税とは?概要と計算方法
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都市計画税の概要や計算方法をご紹介しています。

考える女性
※イメージ写真

保険
住宅関連の保険は、大きく「火災保険」と「地震保険」の2つがあります。それぞれを順番にご紹介します。

●火災保険
一般的に火災保険は、住宅ローンを組む際に加入が必須です。火災保険には、躯体や畳、浴槽、調理台など建物を対象とした補償と、パソコンやソファー、衣類などを対象とした家財の補償に分けられます。住宅ローンを組む際に条件となるのは、建物を対象とした火災保険への加入で、家財を対象とした補償を付けるかどうかは任意とされます。ただし、保険会社によって補償対象が異なるので、加入前に確認をしておきましょう。

●火災保険に関する記事はこちら

火災以外の補償も厚い!火災保険とは?
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火災保険について詳しく説明しています。

●地震保険
地震保険単体で加入することは基本的にはできないため、火災保険と同時に加入する必要があります。地震保険は、国と民間の保険会社が共同で運営しているため補償内容や保険料は一律とされていますが、建物の構造や所在地ごとに料金区分が異なります。

青い住宅のミニチュア
※イメージ写真

修繕費
マイホームに長く住むためには、傷んだ部分や壊れた部分を補修するために必要な修繕費が必要になってきます。一戸建ての場合、購入してから10年を目途に修繕が必要になる機会が増えるとされています。特に修繕が必要となる箇所としては、キッチンやバスルームなどの水回りです。建築してから20年以上経過すると、設備の規格自体が古くなってしまうこともあるので、場合によっては設備の買い替えを検討する必要が出てきます。

設備に加えて、建物自体も年数の経過とともに修繕が必要になる場合があります。たとえば、外壁は、日光や雨風の影響で塗装が剥げる恐れがあるため定期的に塗装が必要です。塗装の目安としては、10年~15年に1度とされています。

また木造の一戸建ての場合で築年数が経っている建物の場合、シロアリ駆除が必要になります。シロアリ駆除は5年に1度の頻度で実施するのが目安とされています。

●修繕費に関する記事はこちら

一戸建ての修繕費の平均は?費用の目安やメンテナンス方法を解説!
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一戸建ての修繕費の目安や、メンテナンスのコツ、費用を抑えるコツをお伝えします。

電卓と家の模型
※イメージ写真
平均的にどれくらいかかる?

ここまでは、維持費にはどういったものがあるかを紹介してきましたが、実際にどれほどの金額になるのでしょうか?ここからは、維持費の何にどれくらいかかるのかを具体的にご紹介します。

税金の目安
先にお伝えしたように、維持費として支払いが必要な税金は固定資産税と都市計画税の2つです。それぞれの金額は以下の方法で算出できます。

●固定資産税
自分が支払わなければいけない固定資産税の計算式は以下の通りです。

課税標準額×税率(1.4%)

税率は地域によって若干の違いがありますが、一般的には1.4%を標準とされています。また、固定資産税評価額は、ここまででもお伝えした通り土地と建物に分けられます。土地の場合は、地価公示価格の約70%とされるため、地価公示価格が変動する場合は3年に1度の見直しのタイミングで金額も変わる点には注意が必要でしょう。

たとえば、課税標準額が土地2500万円、建物2000万円の一戸建ての場合は、以下のように計算できます。

土地 2500万円×1.4%=35万円
建物 2000万円×1.4%=28万円
合計 35万円+28万円=63万円

●都市計画税
都市計画税は、先にお伝えしたように市区町村が定める地方税です。都市計画税は、以下の計算方法で求めることができます。

課税標準額×0.3%

たとえば、課税標準額1000万円の住宅の場合は、以下のように計算できます。

1000万円×0.3%=3万円

焼けた家の模型
※イメージ写真

保険料の目安
先にお伝えした通り、住宅関連の保険としては主に火災保険と地震保険の2つがあります。それぞれの保険料の目安についてお伝えします。

●火災保険料の目安
火災保険の金額は、保険会社によって差があり、安いものだと年2万円~4万円程度で加入できますが、高いものだと年8万円~30万円程度かかるものもあります。また、契約期間の長さや支払い方法によっても金額は変わり、一般的には1年契約より長期契約、月払いや年払いよりも一括払いのほうが安くなります。

さらに、建物のある地域や建物の構造によっても保険料は異なり、災害リスクの低い地域、耐火性が高い構造になるほど安くなります。建物の構造級別としては、以下の3つに分けられます。

構造級別 具体例
M構造
(マンション構造)
コンクリート造マンションのような耐火性が高い共同住宅
T構造
(耐火構造)
鉄骨造やコンクリート造のような耐火性が高い一戸建て
H構造
(非耐火構造)
木造の一戸建てやアパートのような耐火建築物ではない建物

一般的には耐火性の高いM構造、T構造、H構造の順に保険料も安くなります。ただし、木造の建物であっても、建築基準法に定める耐火構造・準耐火構造・省令耐火構造のいずれかを満たしている場合は、T構造に区分されるため、保険料を安くすることができます。

このように、火災保険料はさまざまな要素によって変わるため、正確な金額は保険会社に確認するようにしましょう。

●地震保険料の目安
地震保険料の目安も見ていきましょう。地震保険も火災保険と同様、地震発生のリスクの低い地域、耐火性が高い構造ほど保険料は安くなります。建物の構造級別としては、以下の2つに分けられます。

構造級別 具体例
イ構造
(耐火構造)
鉄骨・コンクリート系の耐火性の高い建築物
ロ構造
(非耐火構造)
木造のようなイ構造以外の建築物

なお、こちらも火災保険と同様、木造の建物であっても、建築基準法に定める耐火構造・準耐火構造・省令耐火構造のいずれかを満たしている場合は、イ構造に区分されます。

前述した通り、地震保険は国と民間の保険会社が共同で運営しているため、保険会社によって補償内容や保険料が変わることはありません。具体的な保険料の例として、以下に関東の保険料を記載します。なお、基本料率は保険期間1年、保険金額1000円あたりの金額となっています。

イ構造(耐火性) ロ構造(火耐火性)
都道府県 基本料率 基本料率
東京都・神奈川県・千葉県 2.75 4.11
埼玉県 2.65 4.11
茨城県 2.30 4.11
群馬県・栃木県 0.73 1.12

地震保険の保険料は、建物の耐震性能や築年数によっては、割引が適用される場合がありますので、自分の住宅が該当しているかどうか確認してみましょう。

また、地震保険料の基本料率は、政府の地震発生予測に基づいて定期的に見直されます。地震保険に加入する際は、最新の基本料率をしっかりと確認するようにしましょう。

修繕費の目安
修繕が必要となる箇所として、建物の外壁や屋根が挙げられます。坪数や屋根の大きさ、形状によっても費用は変動しますが、外壁塗装と屋根塗装を合わせた相場は、80万円から140万円とされています。

建物自体に加えて、建物内にある設備も年数とともに修理や交換が必要になってきます。たとえば、キッチンやユニットバスなどの水回りの設備交換は20年以降に集中している傾向があります。また、ユニットバスの交換は、築年数20年の建物の場合、約100万円~200万円が必要です。
なお、建物の大きさや施工内容にもよりますが、一戸建ての全ての箇所を修繕する場合の相場は、築年数がたてばたつほど、高くなる傾向にあります。

リビングでくつろぐ家族
※イメージ写真
一戸建てとマンションの維持費の違いは?

ここまでは、一戸建ての維持費について見てきました。では、マンションの維持費はどのくらいかかるのでしょうか?マンションの維持費について具体的に見ていきましょう。

マンションで必要となる維持費は、大きく以下の5つがあります。

・税金
・管理費
・修繕積立金
・保険
・駐車場代

税金
マンションの場合は、一戸建て同様に固定資産税と都市計画税が課税され、課税基準や税率も一戸建てと同様です。しかし、マンションの土地については、一戸建てと異なり、土地全体に対する専有面積の割合によって計算されます。

管理費
管理費は、居住者が共用部分で快適に維持していくための費用です。管理費が使われるものとしては、廊下やゴミ置き場の清掃や、エレベーターの電気代といったものが挙げられます。管理費は、管理組合へ毎月支払われます。

修繕積立金
修繕積立金は、管理費と同様に快適に過ごせる環境を維持するめに必要な大規模な修繕のための費用です。主な修繕内容は、外壁や屋根の塗装に加え、配管設備の管理があります。こういったマンションの修繕には多額の費用が必要になるため、毎月、積み立てることで必要なときに使えるようにしています。

保険
マンションは一戸建てと比較すると火災保険料が安い傾向にあります。その理由としては、木造のものが多い一戸建てと比べて、鉄筋コンクリート造や鉄筋鉄骨コンクリート造など非木造のマンションは、耐火性が高いという点があります。

駐車場代
車を所有していて駐車場の契約が必要な場合は、駐車場料金の月々の支払いも発生するでしょう。首都圏の駐車場料金は、毎月5千円~3万円とされています。なお、車だけでなく、自転車を所有している人は、駐輪場への支払いも必要です。

お金とまるとばつ
※イメージ写真
維持費を抑えるためのコツは?

維持費がいくらくらいかかるのかをお伝えしてきました。しかし、できれば維持費は抑えられたほうがよいですよね。ここからは、維持費を抑えるためのコツをいくつかご紹介します。

固定費の見直し
余計な支出がないか、固定費の見直しを行いましょう。方法としては、税金の軽減や控除を利用したり、火災保険を見直したりして抑えられる箇所がないか確認しましょう。購入する住宅が、一定の条件を満たしていれば固定資産税の控除を受けることができます。

●固定資産税の軽減措置に関する記事はこちら

固定資産税の軽減措置を知っておこう!
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固定資産税の軽減措置の内容をご紹介しています。

また、火災保険の補償内容の見直しも定期的に行うようにしましょう。火災保険に含まれる家財保険の内容は、余計なものまでカバーしていないか把握する必要があるでしょう。

耐久性の優れた素材を使用する
家を購入する際に、耐久性の優れた素材が使われている住宅を選ぶことも、維持費を抑えることにつながります。屋根や外壁などの建築材は常に新しいものが登場しており、なかにはメンテナンスフリーのものもあります。耐久性に優れた素材は、一般的な素材と比べて少し高めの値段になる傾向にありますが、後のメンテナンスの機会を減らすことにつながり、修繕費用を抑えることにも一役買ってくれるでしょう。

耐用年数の長い素材としては、建物の外壁に使用する仕上げ用のサイディング材や、屋根に使用される鋼板材などが挙げられます。

また、バスルームやキッチンなどの水回りに加えて、頻繁に使用することの多い開閉するドアや窓も、取り換えが必要になるので、慎重に材質を選ぶようにしましょう。加えて、自分で日々のメンテナンスが可能かどうかも確認することをおすすめします。

省エネ性能の高い家を買う
省エネ性能の高い家を買うのも、維持費を抑えることに繋がります。住宅の外壁や窓などの外皮性能を高め、照明や家電などによる消費エネルギーを減らすことで、電気量を抑えることができるでしょう。

加えて、国が定める条件を満たし行政の認定を受けた「長期優良住宅」の場合、住宅ローンの優遇措置や地震保険料の割引を受けることができます。長期優良住宅の基準としては、劣化対策や耐震性、省エネルギー性などが挙げられます。

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メンテナンスをこまめに行う
維持費を抑えるコツとして、こまめにメンテナンスを行うことが挙げられます。自分で簡単に補修ができるフローリングや壁などの細かなひび割れなどは、気付いたら修復するようにしましょう。簡単な補修で大きな破損を防げる場合もあります。

また、定期点検が必要なものは、決まった頻度で行うようにしましょう。定期点検を怠ると、故障の原因になる可能性もあります。故障した場合は、修理費が高くついてしまう点も注意が必要です。

リビングでくつろぐ家族
※イメージ写真
マイホームに必要な維持費を把握しておこう!

今回は、一戸建てに必要な維持費の概要をご紹介してきました。維持費には、税金や保険料などさまざまなものがあります。維持費を抑える方法として、保険料の定期的な見直しを行ったり、修繕費については、日々の管理やメンテナンスによって抑えることもできます。

加えて、家選びをする際は、購入する家のことやその値段、住宅ローンのことなどに意識がいき、購入した後の維持費についてはついつい忘れがちだと思います。ですが、家を検討する段階から購入後の維持費も考慮した家選びをすることが気に入った家に長く住むコツといえるでしょう。

購入後の維持費について自分でイメージできない場合は、プロに相談してみることをおすすめします。長谷工は、住まいアドバイザーによる無料相談を行っています。「マイホームの具体的な維持費が知りたい」という人は、ぜひ一度無料相談へ足を運んでみてください。

●一戸建てに関する相談はこちら

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情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン、中小企業診断士。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングを行う。

HP:https://grow-profit.net/