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マンション購入ガイド

2018.11.30

Question

長期優良住宅って?マンションとの関係やメリットをご紹介!

電車で見かけた住宅の広告に、長期優良住宅という言葉を見つけました。どういう意味があるのでしょうか?現在、マンションの購入を検討していますが、長期優良住宅は、マンションにも関係してくるものになりますか?教えてください。

Answer

環境に配慮された省エネ対策、防災に強く耐震性がある、将来のバリアフリー化に対応しているなど、長期優良住宅には、一般の住宅よりも優れた特徴があります。基準を満たすことで認定され、住宅ローンの利用や税金面でも減税されるなど優遇されています。長期優良住宅には、マンションも含まれています。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

目次

長期優良住宅とは?どんな物件を指すの?

長期優良住宅。正確には「長期優良住宅の認定を受けた住宅」のことをそう呼んでいます。名前だけ聞くと、なんだか堅い印象もあり、難しい制度のようで、一般の人はあまり身近なものでないような印象がありますよね。

なんとなく存在を知っていても、具体的にどういった住宅のことを指すのか、詳しく理解している人は少ないのではないでしょうか。まずはこの長期優良住宅に関して、わかりやすくご紹介していきます。

安心して長く暮らせる、資産価値の高い住宅
長期優良住宅に認定された住宅は、一般的な住宅と比べて、環境に配慮した省エネ対策や、防災に優れた耐震性、将来の生活を見越した充実したバリアフリーなどが整備されています。一言でいうなら、安心して長く暮らすことができ、かつ長く資産価値を維持できる住宅であるといえます。

近年では、国が環境問題解決の取り組みを進めていることもあり、今後ますます環境にも配慮された長期優良住宅の価値が高くなっていくといわれています。一般的な住宅を購入するよりも少々金銭的な負担は大きくなりますが、取得することによって払う税金が安くなるなど、さまざまな優遇制度が設けられています。

長期優良住宅には9つの認定基準がある
長期優良住宅に関する法律が施行されたのは、平成21年(2009年)の6月。「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」という法律がその根拠になっています。

従来の「作っては壊す」スクラップ&ビルド型の社会から、「いいものを作って、きちんと手入れをして長く大切に使う」ストック活用型の社会への転換を目的として、長期にわたり住み続けられるための措置が講じられた優良な住宅(=長期優良住宅)を普及させるために法制度化されました。

長期優良住宅として認められるのには、9つの基準を満たすことが必要になります。ここでは例として新築住宅の基準を見ていきましょう。

[ 1 ] 耐震性
極めてまれに発生する地震に対して、継続して住むための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること(大規模地震力に対する変形を一定以下に抑制する措置を講じる。)

[ 2 ] 省エネルギー対策
次世代エネルギー基準に適合するために必要な断熱性能などの省エネルギー性能が確保されていること。

[ 3 ] 高齢者(バリアフリー)対策
将来のバリアフリー改修に対応できるようになっていること。

[ 4 ] 劣化対策
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること(通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置がとれる)。

[ 5 ] 可変性
居住者のライフスタイルの変化などに応じて、間取りの変更が可能な措置が講じられていること。共同住宅の場合は、将来の間取り変更に応じて、配管、配線のために必要な躯体天井高を確保すること。

[ 6 ] 居住環境
良好な景観の形成、その他の地域における居住環境の維持および向上に配慮されたものであること。

[ 7 ] 住戸面積
良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。戸建て住宅の場合は75㎡以上(2人世帯の一般型誘導居住面積水準)。共同住宅の場合は55㎡以上(2人世帯の都市居住型誘導居住面積水準)※少なくとも1の階の床面積が40㎡以上(階段部分を除く面積)

[ 8 ] 維持管理・更新の容易性
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理を容易に行うための必要な措置が講じられていること。

[ 9 ] 維持保全計画
建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修などに関する計画が策定されていること。

出典:国土交通省 長期優良住宅のページ
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000006.html
(最終確認:2018年11月20日)

長期優良住宅は一戸建てだけではなく、マンションにも適用される!
長期優良住宅について聞いたことのある方でも、多くの方は一戸建てを想像されるようですが、マンションも長期優良住宅の認定を受けることができます。認定基準には、共同住宅用の基準もしっかりと用意されていて、今後、長期優良住宅マンションも増えていくことが期待されています。

一戸建ての長期優良住宅と同様、価格は一般的なマンションよりも若干高くなりますが、末長く暮らせる住宅であることと、一般の住宅よりも税金が軽減される優遇制度もあり、価値のある住宅と言えますね。

長期優良住宅を選ぶ5つのメリットって?

長期優良住宅の認定を受けた住宅を選ぶことによって、さまざまな優遇措置が受けられるメリットがあります。主に一般の住宅よりも、税金の控除額が増えることや、住宅ローンの金利負担が軽減される点が大きなメリットといえます。それぞれに払う税金や金利負担がどれくらい軽減されるのが、順番にご紹介していきましょう。

[ 1 ] 所得税(住宅ローン控除)の限度額が増える
住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、一定の要件を満たし申請することで、年末時のローンの残高(年末ローン残高)から1%分の金額が、所得税と住民税から10年間控除(税額控除)される、住宅借入金等特別控除(いわゆる「住宅ローン控除」)という減税制度があります。

一般的な住宅を購入して、この住宅ローン控除を受けるとき、控除の限度額は最大40万円となっており、最長の10年間で換算すれば最大400万円となります。しかし長期優良住宅を取得したときには、この限度額が最大50万円にあがり、10年間の換算では、最大500万円に。一般的な住宅と比べると、最大で払う税金に100万円の差がでることになります。

ただし、あくまで収める税金(所得税)に対してなので、所得税の支払いが年間50万円以上である方にとってのメリットとなります。また、住宅ローンを利用せずに長期優良住宅を購入し、平成33年12月31日までに入居した場合、投資型減税という制度を利用することができます。

購入した住宅が、長期優良住宅として認定を受ける(住宅の性能を強化する、など)のにかかった費用から、650万円を上限に、その費用の10%分の金額を所得税から控除されるという制度です。こちらの投資型減税制度は、長期優良住宅または低炭素住宅の認定を受けた住宅を購入した場合にしか利用することができません。

住宅ローン控除に関しては、同サイト内でも紹介しているので、詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

住宅ローンで税金が軽くなる!?住宅ローン減税制度「住宅ローン控除」って?

[ 2 ] 登録免許税の税率が軽減される
住宅を取得したとき、登録免許税という税金を払うことになります。所有権移転など登記するときにかかる税金のことで、一般住宅を購入した場合は、新築住宅などの最初の登記である建物保存登記であれば、その取得した建物評価額の0.15%分の保存登記はすでに行われ、購入した方に所有権を移転する登記では、所有権を移転する土地建物評価額の0.3%を払うことになります。

長期優良住宅を取得した場合の税率は、保存登記であれば、0.1%に、所有権移転登記では、一戸建ての場合0.2%、マンションの場合0.1%に引き下げられます。たとえば購入したマンションの評価額が2,000万円だった場合、一般住宅を取得した場合に所有権移転にかかる税金は6万円ですが、長期優良住宅の場合は、2万円になり、4万円分の税金が節税となります。

[ 3 ] 不動産取得税の控除額が増える
不動産を取得した際には土地と建物に不動産取得税という税金がかかります。特に、建物の不動産取得税は、取得した建物の評価額から一定の要件を満たした場合、控除を差し引いて算出されますが、この控除額が一般住宅では評価額から最大1,200万円までが控除の対象額になるのに対して、長期優良住宅では、最大1,300万円までを控除することができます。

[ 4 ] 固定資産税が減税される
不動産を所有していることによって毎年かかる税金の1つに、固定資産税があります。建物の固定資産税には、平成32年3月31日までに新築された建物を建築または取得した場合、所定の要件を満たしていると120㎡までの部分について払う税金を2分の1に減額される軽減制度があり、一般住宅と長期優良住宅では、この軽減制度が適用される期間に違いがあります。

一般住宅の戸建てでは3年間、マンションでは5年間であるのに対して、長期優良住宅では、戸建てが5年間、マンションが7年間までと軽減される期間が2年間延長されます。

[ 5 ] 利用できる金利制度の違いもある
長期優良住宅を購入することで、一般住宅よりも優遇されたローン商品を利用することもできます。たとえば、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資しているフラット35では、長期優良住宅であればフラット35Sというプランを選ぶことができます。

このローンでは借り入れ当初5年間(Bプラン)または10年間(Aプラン)、一般的なフラット35と比べて金利が0.25%引き下げられるというメリットがあります。たとえば、融資期間35年で5,000万円の融資をフラット35を利用して一般住宅を購入した場合と同じ期間、同じ額の融資をフラッ35Sを利用して長期優良住宅を購入した場合では、支払う利息に120万円以上もの差がつくことになります。

このほか、長期優良住宅を購入した場合は、住宅ローンの返済期間を50年に延ばし、住宅を売却するときには新たな購入者にローンを引き継ぐことができる、フラット50というプランを選ぶこともできます。

その他、火災保険のうち地震保険について耐震等級に応じた割引率が適用されるなど税金だけでなく、さまざまな点で優遇されています。

一般住宅よりも長期優良住宅の方が少し物件価格は高くなりますが、その分いろいろな税金の軽減制度や控除額の優遇もあり、長期優良住宅を購入するほうが、長い目で見れば資産価値の維持という面では優れていることは間違いないようです。

長期優良認定住宅の注意するべきポイントは?

優れた基本性能を持ち、購入にあたっての優遇措置も用意されている長期優良認定住宅ですが、実際の購入や住むこととなるときには、いくつかの注意するべきポイントもあります。長期優良住宅の購入前にはぜひチェックしておきたい、注意点をご紹介していきましょう。

住んだあとも、維持保全をしなければならない
長期優良住宅では、基準を満たし続けるためにも、住んだあとの維持保全が欠かせません。そのため、もともと認定基準にも維持管理に関する基準が定められていますね。従って、定期的に点検を行い、必要であれば補修をする必要があります。基本性能が優れている分だけ点検や補修の項目も多く費用がかかるので、居住中にかかるコストの存在も検討する際には忘れずに。

メリットがデメリットになることも
優れた性能を持つことで資産価値が維持できることがメリットの長期優良住宅。しかし、一方で売却時に価格が高く維持されることで周辺の一般住宅よりも、中古価格としても高い価格が維持されます。

そのため売却時の競争力、特に価格の面では購入できる、あるいは購入を検討する方の数が一般住宅よりも限定的になる恐れも。そういったことに備えるため、フラット50の利用など先を考えた購入計画を立てることも重要です。

マンションはまだ適用実績の数が少ない
平成21年(2009年)に長期優良住宅に関する法律が施行されてから、まもなく10年が経とうとしています。とはいえ、一戸建ての建築実績に比べて、マンションの実績はまだまだ少ないというのが現状といえるでしょう。

国土交通省が発表した平成29年3月末時点の「長期優良住宅建築等計画の認定状況」では、戸建住宅では累計約79万件に対して、マンションでは1万8,720件となっており、全体の2%ほどしかまだありません。

平成28年(2016年)4月からは、既存の建物への増改築によっても長期優良住宅の認定を受けることができるようになり、実績数こそ増えてはいるものの、マンションの認定基準は一戸建てと比べると厳しく、それがマンションの長期優良住宅が増えにくいハードルの1つとなっています。

メリットと注意点を比べて、かしこく判断を
認定されるためには多くの手間やコストがかかる長期優良住宅ですが、不動産市場のなかではまだまだ希少な存在で、その資産価値も高いものとなります。

特に長期優良住宅マンションは住みやすさや、さまざまな軽減制度などのメリットと併せて資産価値の維持に大きな期待を持つことができそうです。住宅の資産価値は、長く安心して暮らすためにもしっかりと保っておいて損はありません。長期優良住宅マンションは、今後是非注目しておきたい住宅となります。

長期優良住宅の購入を検討するときは、基本性能に加え、さまざまなメリットと、資産価値を維持するために負うべきリスクをしっかりと比較して検討できるようにしておきたいですね。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。