マンション購入ガイド

2017.02.13

Question

住宅ローンの審査・手続きの流れとは?

モデルルームを見学して気に入った新築マンションを購入することに決めました。購入の際は住宅ローンを借りたいと思っていますが、住宅ローンの手続きの手順がよくわかりません。住宅ローン借入手続きの手順について教えてください。また、審査ではどのようなところを見られるのでしょうか。審査の基準についても教えてください。

Answer

住宅ローンの審査基準は、金融機関によって異なり、総合的な判断をされることになります。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 風呂内 亜矢

住宅ローンは誰でも借りられるわけではない?

いざ、住宅ローンを借りて新築マンションを購入しよう!と決意しても、住宅ローンは誰でも借りられるというわけではありません。新築マンションの購入となると、数千万単位の大きな金額を借りることになりますが、貸す側の気持ちになってみると、「こんな大金を貸しても、本当に返してくれるの?」「信用できる人なのかな?」ということが気になりますよね。

そこで必要になるのが「審査」です。
住宅ローンを借りるためには、事前に「この人に本当にお金を貸しても大丈夫なのか?」を審査するというステップがあるのです。今回は住宅ローンの審査・手続きについてご紹介いたします。

住宅ローンの手続きの流れは?

「この新築マンションを買おう!」ということが決まったら、住宅ローンの契約手続きを始めます。
住宅ローンを借りるには大きく以下の4つの手順を踏むことになります。
1.借入先を選定する
2.事前審査を実施する
3.申込・本審査を行う
4.住宅ローン契約

1. どこからお金を借りる?借入先の選定

まずはどこから住宅ローンを借りるのかを選びましょう。
住宅ローンを貸してくれるのは主に民間金融機関である銀行や、公的な機構である住宅金融支援機構などで、それぞれ特徴があります。詳しくは「リンク」でご説明しています。

住宅ローンについて知るためには、銀行などが休日に住宅ローン相談会を開催しているので足を運んでみましょう。銀行の支店などで行われていることが多いので、近くの銀行を探してみてください。また、勤務先の総務部門が住宅ローンについての情報を持っている場合もあるので、確認してみるのも手です。

銀行の住宅ローン相談会は、分譲マンションの販売センターで開催している場合もあります。営業担当者に相談してみるといいですね。
マンション販売会社の営業担当者は住宅ローンに詳しいことが多いです。
「マンション販売会社と提携のある金融機関を勧められるのでは」と心配する人もいますが、提携があることで手続きがスムーズになり、消費者にとっての利点も多いので、気軽に相談してみましょう。

また、マンションの営業担当者であれば、複数の金融機関を知っているというメリットもあります。これがなぜメリットなのかというと、住宅ローンの審査の基準はそれぞれの金融機関によって異なるからです。
例えば、住宅ローンの融資にあたって、年収に対する返済総額を気にする金融機関もあれば、返済比率を重視する金融機関、勤め先や年齢などを重視する金融機関など、重きを置くポイントがそれぞれ異なります。
複数の金融機関を知っている営業担当者であれば、そうした傾向も知っているため、情報をもらえるというわけです。

2. あなたは住宅ローンを借りられそう?事前審査とは

実際の借入を行う前に、住宅ローンを受けられそうかどうか事前審査を行います。
住宅ローンの審査や契約には、過去の源泉徴収票など多くの公的書類をそろえなければなりません。この公的書類を集めるのにも意外と手間がかかります。そこで、そもそも住宅ローンの借り入れを検討できる状況にあるのかどうか事前に審査を行います。

3. ドキドキの住宅ローン審査!申込・本審査とは

事前審査で承認がおりたら、マンションが完成する頃に申込・本審査を行います。
事前審査の時よりも提出する書類が多くなります。過去の源泉徴収票や印鑑証明書など、もれなく用意しましょう。

4. 晴れて審査通過!住宅ローン契約

本審査の承認がおりると住宅ローンの契約となります。
住宅ローンの契約は金銭消費貸借契約、省略して、金消(きんしょう)契約と呼ばれます。住宅ローンの利息を決める利率である借入金利は、この金消契約の数日後である融資実行時に決まります。事前審査や申込が金消のタイミングとずれる場合、適用金利は変わる可能性があることも知っておきたいポイントです。申し込んだ時点よりも金消の時点での金利が高くなる可能性もありますし、その逆もあります。(申込時の金利を一定期間保証する住宅ローン商品もあります。)

何を見られる?住宅ローン審査

住宅ローンには審査が必要とのことでしたが、この審査、一体どんなところを見られているのでしょうか?

国土交通省が行った「平成27年度民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、調査に回答した金融機関の95%以上が、
・完済時年齢
・借入時年齢
・勤続年数
・年収
・健康状態
・担保評価
を審査対象とすると答えています。

現在の年収だけでなく、完済時の年齢など、将来の予測も含めて総合的に判断されているのですね。
審査項目は金融機関や時期によっても比重の置かれ方が異なりますので、「絶対にここを見られる!」と一概には言えません。(平成26年度の同調査では返済負担率について96.6%審査項目に含めるという回答でしたが、平成27年度の結果では87.4%と割合を下げています。)

審査にはどんな基準があるの?

上記のような項目を見られるとのことでしたが、そこには具体的にどのような基準が定められているのでしょうか?平成27年度上位となった項目について、金融機関からの回答が最も多かった値は下記のようになっています。
・完済時年齢:80歳未満
・借入時年齢:65歳未満
・勤続年数:1年以上
・年収:150万円以上
・健康状態:団体信用生命保険への加入が必要
・担保評価:融資判断に影響

上記のものは、住宅ローン審査を受けるために最低限満たす必要のある基準の目安となりそうです。

あなたはどれくらいの額を借りられる?

とは言っても、一般的に一体どれくらいの額なら住宅ローンを借りることができるのでしょうか?
金額として分かりやすい目安だと、総借入額が年収の7~8倍、年間返済額が年収に対して25~40%程度の借入ができる場合が多いとされています。年収500万円の人だと、「3500~4000万円の借入を、年間125~200万円のペースで返していく」内容であれば住宅ローンを借りられる目安に入ることになります。 あなたはいくらくらいなら借りられそうか、チェックしてみてください。

大切なのは「負担なく返していける」ということ!

ただし「これだけの年収があるから、これくらいなら借りられる!」と早まってはいけません。
住宅ローンを返済しながらの生活は想像できていますか?いくら素敵な新築マンションを購入できたからと言って、毎月の返済が家計の負担になり、生活が苦しくなってしまっては、理想的な暮らしとは言いにくいですよね。

大切なのは、住宅ローンが購入後の生活に大きな負担となりすぎないよう計画すること。
新築マンションを購入すると、ローン以外の住宅費用も必要になります。固定資産税、管理費・修繕積立金などがかかるので、これらを含めて月々の支払いを想定しておきましょう。その際、現在の賃料と比べてどれくらいか、といった目安を参考にしながら考えると生活設計が立てやすくなります。 また、将来家族が増える予定は?子どもの成長とともにかかるお金は? といった未来の予定もある程度想定しておくといいですね。

新築マンション購入はこれからの将来を考えるきっかけにもなります。無理のない住宅ローン利用を心がけて、安心の新生活を始めましょう!

出典:「国土交通省 平成27年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」
http://www.mlit.go.jp/common/001122119.pdf(最終確認:2017年1月23日)

情報提供:ファイナンシャルプランナー 風呂内 亜矢

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。自身のマンション購入をきっかけにお金の勉強を始める。様々なメディアでお金に関する情報を分かりやすく発信中。