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住宅ローンとは?仕組みとポイントを解説

現在マイホームの購入を考えているのですが、自己資金だけでは足りないので、住宅ローンを利用したいと考えています。しかし、住宅ローンの仕組みや金利のことなど、わからないことが多いので、住宅ローンの基本的なことについて教えてほしいです。

Answer

住宅ローンは住宅の取得や改築のために金融機関から借りられるお金のことです。住宅ローンの返済は長期にわたり、金利の種類や返済計画の組み方は人によってさまざまです。自分の収入やライフスタイルに合わせ、余裕を持った返済計画を立てましょう。

情報提供:税理士 宮原 裕徳

住宅ローンとは?

人生で経験する高い買い物の1つにマイホームがあります。何千万という数字を目にすると、つい尻込みしてしまいそうになりますが、住宅ローンを組むことで、数千万円の自己資金を用意しなくても、計画を立ててマイホームを手に入れることができます。

そこで今回は、マイホームの強い味方でもある住宅ローンについて、その仕組みやポイントなどを解説していきます。まずは、住宅ローンについて基本的なことから見ていきましょう。

家の模型とお札
※イメージ写真

住宅ローンの概要
住宅ローンとは、住宅の購入や改築をするために、金融機関から借りるお金のことです。借りたお金は分割して、長期にわたって返済していきます。住宅購入は大きなお金が動くために、躊躇する人もいることでしょう。そうした住宅購入に二の足を踏んでいる人の背中を押してくれるのが住宅ローンです。

なお、住宅ローンの主な借入先には、民間の金融機関や住宅金融支援機構があります。

住宅ローンには利子がかかる
ローンとは、借りているお金であるため、当然利子がかかります。借りたお金、つまり元金を分割して支払いながら、併せて利子も返済していきます。利子の額は、元金に金利(年間にかかる利子額の割合)をかけて算出されます。

また、金利には以下の3つのタイプがあり、金融機関によってそれぞれ金利タイプが異なります。

変動金利型
定期的に金利が見直されるタイプのローンで、ほかのタイプに比べて一般的に金利が低く設定されています。

固定金利選択型
一定期間、固定金利が適用されるタイプです。固定金利の適用期間が終了した後は、自動的に変動金利型に変更されたり、再び固定金利型を選択できたりします。

なお、固定金利選択型の場合、固定金利の適用期間を長く設定すればするほど、金利が高くなる傾向があります。

全期間固定金利型
金利が一定で変動しないタイプです。返済額が借入時点で決定するため、返済計画を立てやすいというメリットがあります。

●金利に関する記事はこちら

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どんな物件で利用できる?

住宅ローンは、住むことを目的とした住宅に本人が居住するのであれば、基本的にはどのような物件でも利用できます。新築・中古の一戸建て、新築・中古のマンション、また住宅を建てることを目的とした土地の購入の際に住宅ローンを活用するとよいでしょう。

ただし、中古物件は、耐久性によって借入期間が制限される場合があります。また、店舗併用住宅の場合は面積に制限が設けられることがあるため、購入を検討する前に十分に確認するようにしましょう。

住宅ローン契約の流れは?

ここからは、住宅ローンの契約に至るまでの流れを見ていきましょう。流れを把握して、住宅ローン申請に役立ててくださいね。

家の模型と電卓
※イメージ写真

[ 1 ] 物件を探す
まず、購入したい物件を探します。
購入物件の金額は、年収の5倍が目安です。ただし、この目安が生まれたのは20年前のことで、当時は高金利の時代でした。現在は低金利が続いているため、金融機関からの借入限度額は年収の5倍~7倍といわれることもあります。どのくらいの価格帯の物件を購入するかは、自己資金(頭金)がどれくらい用意できるのかも含めて検討しましょう。

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[ 2 ] 借入先の金融機関を決める
次に、住宅ローンを契約する金融機関を決めます。住宅を住宅メーカーや不動産会社を介して購入する場合は、提携先の金融機関を紹介してもらうことができ、提携ならではの条件の良いローンを組める場合もあります。また、自分で探す場合は、金利や金利タイプなどを比較しながら、金融機関を選びましょう。

[ 3 ] 必要書類をそろえる
審査には仮審査(事前審査)と本審査があり、それぞれ必要な書類が異なります。必要書類に関してはこの後、説明します。

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住宅ローン審査に必要な条件とは?何を見られる?
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[ 4 ] 仮審査を申し込む
実際に住宅ローンを契約した際、返済能力があるかどうかに関してチェックされます。年収のほか、他社からの借り入れ状況、滞納の有無など、信用調査が行われます。審査の結果は、おおよそ3日から1週間程度で出ます。

なお、前述したように借り入れの限度額は年収の5倍~7倍とされています。万が一、審査に通過しなかった場合は、借入金額を下げるか、ほかの金融機関へ申し込むという方法もあります。借入金額を下げる場合は、購入する物件を変更しなければいけない可能性もあります。

[ 5 ] 本審査申し込み
本審査では、健康状態や借入時と完済時の年齢、勤続年数、連帯保証などに関して、仮審査よりもさらに詳細な審査が行われます。本審査の結果は、10日から長くて2週間ほどかかります。

[ 6 ] 住宅ローンを契約
本審査に通ったら、住宅ローンを契約します。同時に、対象となる物件に対して「抵当権」の契約も交わします。抵当権とは、住宅ローンが払えなくなった場合の担保として、金融機関が物件にかける権利のことです。

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[ 7 ] 引渡しと融資実行
契約を結ぶと、後は物件の引渡しが行われます。引渡し日に、購入代金の全てを売主に支払い、土地や建物の権利関係を明確にする抵当権の登記を行います。

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住宅ローンに必要な書類は?

住宅ローンを申し込む際に必要な書類は以下の通りです。

仮審査
仮審査の時点では、以下の3点を用意しておきましょう。

・本人確認書類
・源泉徴収票の控え
・物件の見積書や関連書類

書類を審査する人
※イメージ写真

本審査
本審査まで進むと、以下の書類が必要になります。

・住民票(本人家族全員が記載されたもの)
・印鑑証明書
・勤務先情報
・印鑑証明書に使用した実印
・本人確認書類(健康保険証、運転免許証など)
・収入証明資料(源泉徴収票、確定申告書、住民税課税決定通知書など)
・対象となる物件の詳細資料
・預金口座通帳

なお、金融機関によっては、上記の書類以外が必要になる場合もあるため、事前に金融機関に確認することが必要です。

住宅ローンにかかる諸費用は?

住宅ローンを契約する場合、さまざまな諸費用がかかります。借入額やオプションの有無によって金額は大きく変わってくるため、あらかじめ確認しておきましょう。

家の模型と計算機とペン
※イメージ写真

住宅ローン契約時に支払う諸費用
住宅ローン契約時に支払う諸費用の主な項目としては、以下があります。

・融資手数料
住宅ローンを契約する金融機関に支払う手数料です。金融機関によって、定額で設定している場合と、借入額に応じて変動させる場合に分かれます。

・印紙税
住宅ローン契約書を作成する際にかかる税金です。収入印紙を購入し、契約書に貼ることで納付します。

・ローン保証料
保証会社に保証人となってもらう際に必要となる費用です。金融機関によって支払い方法は異なり、一括で支払う場合や、金利に上乗せして支払う場合があります。

その他の諸費用
契約時に支払う諸費用のほかにも、以下のような諸費用がかかります。

・火災保険料、地震保険料
多くの金融機関では、住宅ローン加入時に、火災保険や地震保険への加入を必須としています。一般的に、住宅の引渡し前に一括で支払います。

・団体信用生命保険料
契約者が死亡、もしくは高度障害状態になった場合のための保険であり、多くの金融機関では、住宅ローン借入時に加入を必須としています。金利に組み込まれていることがほとんどであり、その場合は別途支払う必要はありません。

団体信用生命保険の特約
団体信用生命保険は、金利に上乗せする形で追加の保険料を支払うことで、保障の幅を広げる特約を追加することができます。

特約は主に3種類あり、がんと診断された際に保険金が支払われる「がん保障特約」。がんに加えて急性心筋梗塞と脳卒中も保障される「3大疾病特約」。3大疾病特約に加えて高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性すい炎も保障される「8大疾病特約」があります。

自身の健康状態と保険料のバランスを考え、必要に応じて利用するとよいでしょう。

審査のポイントは?

次に、住宅ローンの審査を通すために、どういった点に注意すべきかを見ていきましょう。

家の模型
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仮審査
仮審査の際は、主に申請者の返済能力が見られます。具体的には以下のような指標があります。

●属性
申請者の年齢、年収、勤務先、勤続年数、雇用形態、健康状態などの特性のことを属性といいます。収入が安定している公務員や、大企業に勤めるサラリーマンは属性がよいと評価される傾向にあります。勤続年数は長いほどよく、雇用形態は正社員が好ましいでしょう。
また、多くの住宅ローンでは団体信用生命保険への加入を必須としているため、生命保険に加入できる程度の健康状態も必要となります。

●返済負担率
「返済負担率」とは、年収に占める年間返済額の割合のことです。返済の負担が重すぎると返済が滞ってしまう恐れがあるため、融資が受けられないこともあります。返済額と返済期間を吟味して、無理のない返済計画を立てることが大切です。
金融機関によって異なりますが、返済負担率の基準はおおむね30~35%です。それ以内であれば、審査に通りやすい傾向があります。基準の返済負担率を超えないように、返済額と返済期間を調整しましょう。

●担保評価
住宅ローンを借りる際、金融機関は購入物件に抵当権を設定します。抵当権を設定することで、購入物件を担保にして、融資を行います。すなわち、購入物件の価値が、融資額に見合うかどうかが重要なポイントとなります。

●ほかのローンの借り入れ状況
カーローンや教育ローン、クレジットカードの支払い状況なども審査の際に見られます。ほかに返済中のローンがある場合、それらの融資額と住宅ローンの融資額を合わせて、適切な返済負担率に収めなければ、審査に通りにくくなってしまいます。住宅ローンでなるべく多い金額を借り入れしたい場合は、ほかのローンを完済しておくことをおすすめします。

借入額が多くなってしまう場合には、上記のようなポイントに注意すると同時に、頭金が用意できるかどうかも検討してみるとよいでしょう。頭金を多く用意できれば、金融機関からの信頼度が上がります。
また、ローンの組み方を変えてみてもよいかもしれません。ローンの組み方には、2人でローン契約をし、お互いに連帯保証人になる「ペアローン」や、親子で住宅ローンを契約し、2世代にわたって返済していく「親子リレーローン」などがあります。一人では審査で通らない場合も、組み方を変えることで通る可能性が高まります。

●ペアローンに関する記事はこちら

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また、仮審査では個人信用情報もチェックされます。これまでカードやほかのローンの支払いで延滞したことがある人は注意が必要です。

本審査
本審査では主に、仮審査の内容が正確かどうかを確認されます。多くの書類を提出し、仮審査よりも詳細に審査をされるため、書類の不備や申告の間違いには気を付けましょう。また、書類によっては、用意に時間がかかるものもあるため、計画的に揃えておく必要があります。
基本的には、仮審査の内容と相違がなければ本審査も通る可能性が高いでしょう。

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計算表と電卓とパソコン
※イメージ写真

住宅ローンを利用するときは、ゆとりのある返済計画を立てることが大切なポイントになります。

また、税金の優遇措置として「住宅ローン控除」があるので、条件に合う人は利用しましょう。住宅ローン控除とは、住宅ローンの返済からくる家計の負担を減らし、国内経済を活性化させるために設けられた制度です。条件を満たしている場合、年末調整とは別に確定申告を行えば、所定の金額を税金から控除してもらえますよ。

住宅ローンを上手に利用して、納得できるマイホーム購入を進めてくださいね。

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情報提供:税理士 宮原 裕徳

株式会社ラムチップ・パートナーズ代表取締役。税理士。LAMTIP PARTNERS(Thailand) Co., Ltd. CEO日本と東南アジアの不動産にかかわる会計・税務に詳しい。法人や個人向けに、無駄な税金を払わないための節税対策セミナーなども行う。