収納ガイド

2017.10.30 更新:17.11.15

Question

小学生でも片づけやすい子ども部屋の収納術とは?

小学生の子どもがいます。子ども部屋は散らかるもの、とわかってはいるのですが、つい頭にきて怒鳴ってしまう毎日です。せっかくの子ども部屋なのであまり干渉したくはないのですが、どうしたら片づけやすくなるのでしょうか?子どもでも片づけやすいおすすめの収納術を教えてください。

Answer

まずは小さなスペースから!お子様と一緒に「収納の仕組み」を整え、片づけやすい子ども部屋を目指しましょう。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

小学生になるとランドセルや学習用品など、個人の持ち物が多くなります。子どもが小学生になったタイミングで子ども部屋を用意したご家庭も多いのではないでしょうか。

ところが、実際子ども部屋は親の目が届きにくくなることもあって、散らかり放題。 どこに何を配置したらよいかわからず、放っておくと足の踏み場がなくなる…なんてことも。 思わず「片づけなさい!」と怒鳴ってしまう…干渉したくはないけれど、キレイに使ってほしいですよね。

お子様と一緒に収納の仕組みを整え、小学生でもできる、片づけやすい子ども部屋を作りましょう!

まずは「整理」してみましょう

「整理」とは「不要なモノを取り除くこと
子どものモノを全部出してみて、何があるのか把握し、不要なモノは取り除きましょう。

まずは筆箱のように小さなスペースから始めると、短時間で結果が出るのでおすすめです。

モノを出すときは、鉛筆・消しゴム・ペン・定規・その他、のように種類に分けましょう。
種類ごとに出してみることで、消しゴムが4個もある、あまり使っていない色のペンがあった… のように不要なモノに気づくことができます。
そして使う予定のある必要なモノだけを、もう一度筆箱に収納します。

余計なモノが減って見やすくなった!お目当てのモノが出しやすいな!を体験できるとモチベーションもアップします。

自分で決めさせる
子どもが使うモノの整理・仕分けは「自分で決める」ことがポイントです。使いやすいと感じるモノは人それぞれ。自分が使うモノを自分で決めることは、自立への一歩です。

また、先回りして教えず「見守る」ことも必要です。一度自分で決めてみて、うまくいかなかった時はやり直せばよいのです。くり返すことで自分にとって必要なモノは何なのか意識できるようになっていきます。

不要なモノの行先
不要なモノは捨てる選択肢だけではありません。リサイクルショップ、古本買取、子どもが出店できるフリーマーケット、おもちゃ交換イベントを利用するのもよいですね。

自分が使わなくなったモノを欲しいと思う人がいること、キレイに使ったモノはまた活かせることに気が付くと、 モノを大切にする気持ちも芽生えます。

子ども部屋には、いろんなジャンルのモノがいっぱい!

学校で使用するモノや塾や習い事で使うモノ、またマンガやおもちゃといった遊ぶ必要なモノまで、子ども部屋にはさまざまなジャンルのモノが収納されます。子ども部屋にあるモノの適切な収納方法についてご紹介します。

勉強道具
[筆記具]
宿題をする時学校用の筆箱の消しゴムを使い、翌日持っていくのを忘れてしまったことはありませんか?
学校用の筆箱を出すのは、翌日の時間割を揃える時に鉛筆を削る・消しゴムを補充するなどにとどめ、宿題をする時は家用の筆記用具を使うとよいでしょう。

リビング学習で使ったモノは持ち帰る
リビングで勉強する場合には、100円ショップなどで購入できるカゴに勉強道具を入れて、一つにまとめておきましょう。リビング学習が終わった時には必ずそのカゴに戻し、子ども部屋に持ち帰る、という習慣を付けることが大切です。

おもちゃ・グッズ
[おもちゃ]
おもちゃはブロック・ぬいぐるみ・カードなど種類分けしましょう。
種類ごとにボックスを作り、棚に収納します。
分けられないおもちゃは、「なんでもボックス」を一つ作っておくといいですね。

[工作セット]
色鉛筆・ハサミ・セロハンテープなどは100円ショップなどで購入できるカゴに入れて、一緒に使うモノを一つのグループにまとめましょう。
色鉛筆は引き出しから出して、ハサミはペン立てから出して、セロハンテープはどこだっけ…と探してばかりだと創作意欲も下がってしまいます。

一緒に使うモノがはじめからグループになっていれば、カゴ一つ出すだけでサッと作業にとりかかれます。

[ゲーム機]
ゲームは楽しすぎて熱中してしまうことも。子ども部屋ではなく、親の目が届くリビングにゲーム機の収納場所を作るとよいでしょう。
コンセントの近くに置けば充電もしやすいですね。

ゲームは時間を決め、終わったらリビングに戻すこともルールにしましょう。

学校のモノ
[週末の持ち帰り荷物]
週末には上履き、体操服、手提げ袋、給食袋などを持って帰ります。洗って翌週にはまた持っていくモノなので、ランドセルの近くに収納場所を設けましょう。
ランドセルとセットにしておくことで、忘れ物防止につながります。

[長期休暇の持ち帰り荷物]
夏休みなど長期休暇にはお道具箱、絵の具セット、習字道具などを持って帰ります。
適当に空いているところに押し込み、長期休暇の間に存在を忘れ、新学期にどこに置いたかしら…なんてことも。

一時的なことですが、ボックスなどで持ち帰り荷物専用の置き場所を作ることが必要です。新学期になったらこのボックスから持っていくだけ。

折りたたみボックスを利用すると、不要な時は折りたたんで省スペースに収納しておくことができます。

[作品]
子どもが一生懸命描いた絵や工作達。子どもの成長を感じることもでき、できれば取っておきたい…でも収納事情を考えると、全部はなかなか難しいですよね。

作品は飾ることで お子様の喜びや自信へとつながります。置ける分だけであれば好きに飾ってもよいディスプレイコーナーを作りましょう。
とはいえ、新しい作品が増えると置ききれないこともあります。
どうしても残しておきたい作品には、軽くてフタができる「思い出ボックス」を用意しましょう。

フタがあることで出し入れしやすく、ほこりや汚れから作品を守ることができます。頻繁に出し入れしない思い出の作品は、押入れの天袋や枕棚、クローゼット上段に収納しましょう。

思い出のモノは限りなく増えていきます。「この箱に入る量が、○○ちゃんの思い出!」と持つべき量を決めることで、 むやみに増やさず、定量を管理することができます。

溢れそうになったら、厳選することも必要ですね。残したい絵や習字作品はスキャンしてデータ化する・立体作品は写真で残すこともおすすめです。

子ども服
子どもの自立を促すためにも「身支度を自分でできるようになる!」ことを目指したいですね!
自分で服を選んで着替えるようになるために、お子様自身が服を選べる目線の位置を意識しましょう。

目から腰の高さは「ゴールデンゾーン」という、使う人にとって使い勝手のよい位置です。子どもは背丈が低い分、ゴールデンゾーンは大人より低くなります。
ハンガーラックは上下の高さが可変できるモノ、引き出し収納は見下ろせる高さの段を利用して調整しましょう。

子ども部屋のレイアウトを考えてみましょう!

子ども部屋にあるモノを整理した後は、子どもにとって片づけやすい部屋を考えていきましょう。
「どこで何をするのか?」を考え「使う場所」と「使うモノの収納場所」がすぐ近くにあることがポイントです。

使うためには取りにいけても、使った後戻すのが億劫で置きっぱなしになってしまっては散らかる一方。片づけの動線はできるだけ短くしたいですね。

簡単に戻せて、お子様が「できた!」を実感することが大切。
成功体験を積み重ねて、使ったモノを戻すことを習慣にしましょう。

勉強道具置き場
勉強する机の近くに、勉強道具を収納する棚を置きましょう。勉強中に必要なモノがサッと取り出せる場所にあると集中力が途切れずにすみます。

リビング学習で間取りの都合上、棚を設置できない場合、キャスターの付いたワゴンやボックスを利用すると、来客時は子ども部屋に移動も可能です。

ランドセル置き場
玄関は帰宅後すぐにランドセルを置くことができますが、宿題をする・時間割を合わせる時には再度移動する必要があります。
ランドセルは宿題をする机・時間割表の近くに置きましょう。

子どもが自分でキレイな部屋を保つためのポイントとは?

ワンアクション収納にする
引き出しを開けてチャック袋に入れる、手前のモノを移動させてから取り出す…ではアクションが多くて面倒になり、戻せず置きっぱなしの原因に。

「カゴにザックリ放り込むだけ」「棚にポンと置くだけ」など簡単な「ワンアクション収納」にすると継続しやすくなります。サッと戻せるよう、ゆとりを持ってスペースを確保しましょう。

定期的に見直し、適正量をはかる
持っているだけで存在を忘れてしまっていた…ということは、把握できる範囲を超えています。

自分が管理できる量(=適正量)を持つことが、「片づけやすい」をキープするポイントです。
特に子どもが管理できる量は、大人よりはるかに少ないことをお忘れなく!

子ども自身が把握できる量を知ることも「できた!」と実感する上で大切です!

教科書類は昨年度と今年度分のみ、時間割表は今年度のモノだけを保存する、おもちゃや雑貨は新しいプレゼントがもらえる際に整理する…

一つ増えるから、一つ手放す
思い出ボックスは入る量だけを持つ

のように定期的な見直しも必要です。
容量に対して入れるモノを8割くらいにすると、手もスッと入り出し入れしやすくなりますよ。

モノの定位置をラベリングで示す
収納するカゴやファイルボックスの前面にはラベリングをしましょう。収納を開けなくても中身が一目でわかるようになり、探す時間の短縮になります。マスキングテープや貼がし跡が残らない素材のシールを使うと、変更があっても取り換えが簡単です。

子ども部屋のラベルはお子様に自分で書かせてみましょう!
自分で書くことで、収納を完成させた達成感、今後の子ども部屋管理の責任を持たせることができます。

兄弟姉妹がいる場合のレイアウトとは?

2人部屋の場合
兄弟姉妹であっても、プライベートは大事。個人のスペースを用意しましょう。
子ども部屋に置く机は別々に用意し、背中合わせに配置する、机が横並びの時は机と机の間にベッドや棚、パーテーションを配置すると、パッと見て個人のスペースがわかるようになります。

一つの本棚を2人で使う場合は、ブックエンドやファイルボックスを使い、辞書や図鑑などの共有スペースと個人のスペースに分け、混在を防止しましょう。
モノの価値は人それぞれ。共有のモノを整理する時はお互いに話し合うことが必要です。

3人以上の場合
各自のお部屋が確保できないようなら、一人の専用子ども部屋にせず、全員が共有で使う部屋にします。
カラーボックスなどを利用し、個人の荷物はロッカーのように各自で管理するようにしましょう。
机は、一人ずつ学校の普通教室用机のスペース(※65センチメートル×奥行き45センチメートル以上)を確保できるとよいですね。※新JIS規格

勉強を邪魔されたくない場合、例えば16時から18時までは勉強タイムと設定し、その時間は勉強する人だけが子ども部屋を使う。友達を子ども部屋に呼びたい時は、事前にレンタル会議室のような予約シートを作り、他の兄弟の了解 を得てから使う。勉強も来客もない時は兄弟全員自由に出入り可能、のような子ども部屋のルールを共有しましょう。

ドアに「勉強中」「来客中」のようなドアプレートをかけておくとわかりやすいですね。一つしかないモノは共有し、個別の荷物は自分で管理するというルールと共に、使い方をルール化することで、片づけも一人に押し付けず、全員で協力することができます。

子ども部屋がない場合でも専用スペースを

子ども部屋がなくても、専用のスペースを用意することはできます。
リビングや寝室の一角にラグを敷いて、その部分は子ども専用に使えるスペースとしましょう。ラグの上に机・勉強に必要なモノの収納場所を作ると学習ゾーンになります。ラグの境界は収納家具で仕切ったり、机は壁側に向かって座るように配置したりすると個室のような感覚で過ごせます。

ウォールドアの活用
スライド式の動く壁を使い、部屋と部屋を仕切ったりつなげたりするウォールドア。しっかりとした厚みがあり、開閉できるドアも付いているので部屋を独立させることができます。

お子様が小さい時は開けて広いリビング、お子様が成長したら閉めて個室とリビング2部屋、お子様が独立する時には、また広いリビングにし来客の際には閉めてゲストルームに…

お子さまの成長度合いやライフステージの変化に対して柔軟に対応できます。

可変性のある収納
部屋の使用目的や収納するモノ・種類が変わっても、可変性のある収納用品であれば対応しやすくなります。
例えば棚板の高さが変更できるワイヤーラック、一段ずつ組み換えができる衣装ケースなどです。これらは廃番になりにくいロングセラーの商品を選ぶと、追加購入や買い替えができていいですね。

お子様の成長に合わせ、ライフスタイルも変化します。
変化に対応できる収納家具・収納グッズを選ぶことで、ずっと快適に暮らせる家造りをしましょう。

子どもと子ども部屋の将来を考えよう!

子どもが独立した後の子ども部屋
子ども部屋というのは、お子様が独立してしまえば空き部屋です。お子様が独立して家を出たら物置部屋になってしまった…ではもったいないですね。
子ども部屋の物置化を防ぐために「息子家族が帰省した時の部屋」「プロジェクターを入れて映画ライフを楽しむ部屋」のように、部屋の使用目的をハッキリさせておきましょう。

お子様が置いておきたい荷物は、なんとなく置いておくのではなく、理由があるモノだけに厳選します。
事前にきちんと話し合いましょう。

まとめ

学校や公共施設では片づけられるのに、家に帰ると片づけない。それは、片づけの環境・仕組みが整っていなかったから…ということも。 片づけないのではなく、どう片づけていいのかわからなかった…がお子様の 「やる気」 を奪っているかもしれません。

人は毎日、モノと生きています。モノと向き合い大切なモノを選ぶ。持っている理由を考える。大切に使う。片づけを通して学べることはたくさんあります。 お子様の気持ちに寄り添い、納得して片づけができるよう、一緒に仕組みを整えていきましょう。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー2級認定講師、ファイリングデザイナー2級。インブルーム株式会社にて多くのお客様のご自宅で整理収納サービスを行う。世代や環境に合わせ、様々な角度から「快適で暮らしやすく、そして美しい」空間づくりを提案。