マンション購入ガイド

2018.09.27

Question

マンションの内見(内覧)ってどうやるの?方法と見るべきポイント

マンションの購入を検討しています。事前に部屋を見ることができる内見(内覧)を活用してみたいのですが、実際の手続きや方法などは、どのように行えばよいのでしょうか?また内見(内覧)の際の注意点なども併せて教えてください。

Answer

内見(内覧)の申し込み方法は、物件によって異なります。新築や中古、賃貸によってそれぞれの方法、注意点があるので、事前にしっかり確認しておきましょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

目次

そもそも内見(内覧)って?どんなことをするの?

賃貸住宅探しや、一戸建、マンション購入など、不動産関係のさまざまな場面で耳にする内見・内覧という言葉。実際の意味や役割をご存じですか?内見と内覧にはどんな違いがあるかなど、まずは簡単にご紹介していきます。

内見(内覧)とは、事前に物件を見学すること 内見とは「内部見学」や「室内見学」の略で、賃貸住宅や一戸建てやマンションの申込前に、物件の内部を見学することを指します。

賃貸住宅や中古の一戸建て、中古マンションでは、内見によって実際に物件の内部を見て、自分の目で判断することで賃貸や購入の判断材料にします。新築マンションにおける内見は、完成した実際の建物が、間取り図のとおりに造られているかなど確認を行う場面を指します。

内見と同じように「内覧」という言葉を聞くことがあります。関東では内見、関西では内覧と使い分けているとも言われていたり、また賃貸住宅では内見、新築マンションなどの完成時の確認は内覧と分けるなど、その使い分けは諸説さまざまですが、基本的には「物件の内部を確認する」という意味で、同じ使い方をされることが多くなっています。従って、「内見」と「内覧」は同じものと考えて問題はないでしょう。

新築マンションなどの購入時には、内覧会が開かれる
新築一戸建や新築マンションは、建物の完成前に販売され、契約を結ぶことが多くなります。そのため、賃貸住宅や中古マンションなどのように、購入前に、事前に物件を確認することができません。そこで、購入者に対して、建物が完成したあと、物件の引き渡し前に行われるのが、「内覧会」です。

内覧会には、実際に完成した建物の引き渡し前のお披露目と、不具合のチェックを行うという2つの役割があります。完成した自分の家を、実際に目にするのはワクワクしますが、特に不具合のチェックは大事なところ。

建物が図面通りに仕上がっているか、内装に傷などがないか、扉などの開閉など不具合がないかを確認します。万が一不具合が見つかれば、その箇所を指摘し、補修工事を行うことになります。

マンションの内見(内覧)。実際に行うには、どうしたらいいの?

自分が住むかもしれない住宅を事前に確認しておくことは、とても大切なことですよね。欠かさずに済ませたい内見(内覧)を行うには、実際にはどのような手順を踏めばいいのでしょうか。その方法と、実際に内見(内覧)をする際の注意点など、わかりやすくご紹介していきます。

新築マンションの内覧会は、どのように参加する?
新築マンションの内覧会は、建物完成後、マンションの規模や全体の完成時期などを考慮して、一斉に行う場合と一定期間を決めて複数回行う場合があります。特に、規模が大きいマンションの場合は、複数回に分けて内覧会を行うことが多いようです。

新築マンションが完成すると、販売会社などから内覧会のご案内が届きます。マンションは住宅の戸数が多いこともあり、当初、販売会社等から指定された内覧会日程となります。当然ながら都合が合えば、その日程で参加した方が何かと準備されてスムーズです。

しかし、どうしても指定の日程では都合がつかない場合は、相談して日程を変更することができます。場合によっては、個別に対応していただけることもあります。

ただし、前述のとおり、内覧会は完成した物件をお披露目する役割だけではなく、不具合の確認会でもあります。マンションは戸数も多く、不具合の修繕にはそれなりの日数がかかるため、引き渡しまでの時間から逆算して、所定の期日までに内覧し、不具合の確認が必要になります。基本的には、案内が来ますので、その案内に従って参加すればよいでしょう。

[ 内覧会の見学方法 ] 内覧会は、マンションの規模によって開催される時期が異なります。規模が大きいマンションほど早めに行われるのが一般的です。

内覧会には施工会社や売主の担当者が立ち会うケースと、購入した方が自分や家族で確認を行うケースがあります。立ち会いのケースでは施工会社等の担当者が、物件のチェックについて説明してくれます。

立ち会いがない場合は、当日担当者から手渡されるチェックシートを基に、自分や家族で窓、扉の開閉や壁・天井・床などの傷などの他、当日確認できる各種設備については動作確認を行うことになります。

なお、ガス機器など実際に入居し、開栓などをしないと使用、不具合の確認ができないものは、引き渡し後一定の期間内に返送するチェックシートに記載することになります。

内覧会の設備や不具合のチェック部分は多岐にわたります。時間も限られるので、なるべく効率よくチェックを行うようにしましょう。内覧会の案内にも記載されていますが、間取り図の写しやメジャー、デジカメなど、自分で用意できるものは持っていくようにしましょう。

[ モデルルームの見学方法 ]
ここで参考のためにモデルルームの見学についてもお話ししておきましょう。モデルルームとはその名のとおり、まだ完成していない新築マンションの、見本となる部屋を用意した場所です。

従って、モデルルームの見学は、あくまで見本を見ることになりますので、内見(内覧)とは異なりますが、購入するマンションの基本的な内装イメージをつかむことができます。購入前の事前の不安を解消したり、間取りや部屋の広さを想像する事に役立つので、ぜひ活用したいところ。

モデルルームの見学は、当日に飛び入り参加、もしくは来場予約をして参加する方法があります。買うと決まったわけではないけど、将来の一応の参考にしたい、という目的でも気軽に見学することができます。時期にもよりますが、予約がなくてもモデルルームの入り口で受付を済ませると、見学に参加できます。

購入をすでに検討していて、物件担当者に話を詳しく聞きたい場合は、事前の予約をしておくと、当日の流れがよりスムーズです。予約をしておけば、しっかり準備して待っていてもらえるので、担当者から物件周辺の施設や、物件の規模、具体的な間取りのプランの話などを聞くこともできます。

モデルルームの来場予約は、モデルルームを運営している不動産会社のホームページで予約、もしくは電話で問い合わせをする方法があります。

中古マンションの内見(内覧)方法は?
中古マンションの内見は、まだ売主である所有者の方がお住まいの場合が多いので、仲介する不動産会社を経由してマンションの売主さんとの間でスケジュールを調整し、日付を決めるのが一般的です。

中古マンションの内見で特に注意したいのは、自分の家となるかもしれない物件ではあるので、様々な点を確認することはもちろん大切ですが、同時に人の家にお邪魔しているという意識も、忘れないでおきたいところ。

売主への気遣いを怠ってしまうと、一般的には快く思われません。部屋の撮影を勝手に行う、無許可でトイレや台所を使うなどはもちろん、見学の場で売主さんと直接価格交渉をするのも厳禁です。

仲介業者が立ち会っていれば、しっかりと担当者を通すようにしましょう。中には、あまりに売主さんに対して失礼で、自分が物件を気に入っても「あの人には売りたくない」と断れてしまうこともあります。

また、スリッパを持参するなど、住宅を汚さないための配慮も大切です。売主への手土産などは一般的には不要です。売主にとっては物件を見てもらうことが目的なので、わからないことがあれば遠慮せずに質問したり話を伺ってみましょう。

賃貸物件の内見(内覧)方法は?
アパートなどの賃貸住宅はほとんどの場合、大家さんから業務を委託された不動産会社が管理しています。賃貸住宅の募集はその管理会社が情報元となっていますが、広く入居者を募集するため、多数の不動産会社が同じ物件の情報を共有し、広告を出しています。

希望の物件が見つかったら、その物件情報を提供している不動産会社に連絡を入れ、内見の予約をしましょう。仲介している不動産会社であれば、どこも同じように内見の予約をすることが可能です。物件情報が掲載されている不動産会社のホームページで、WEB上の予約をすることもできます。

ホームページ上で問い合わせをした場合は、後日、担当者からメールもしくは電話で折り返しの連絡があります。内見の希望日時が決まれば、担当者とともに実際に物件に向かい、内見(内覧)を行うことができます。内見(内覧)の間は、担当者が物件についての説明をしてくれるので、わからないところがあっても、その場で質問できるのが魅力ですね。

パソコンやスマホから内覧できるWEB内覧会
近年ではインターネットが発達し身近になったことで、「Web内覧会」という内覧方法も生まれました。その名のとおり、インターネット上だけで物件を内覧する方法で、物件の売主、もしくは不動産会社が物件の写真や動画を公開しているのが一般的です。

力を入れているところでは、web内覧会用のホームページも用意されていて、実際に住んでいる住居者のコメントなど、webならではの情報を確認することもできます。web上で公開されているものなので、基本的に必要な作業はありません。気に入った物件の情報ページにアクセスしてみるだけ。気になる物件があれば、売主、もしくは不動産会社へ問い合わせをしてみましょう。

内見(内覧)ではここを見よう!物件別チェックポイント

自分が住むことになるかもしれない物件の内見(内覧)は、しっかりと済ませておきたいところ。そのためには十分な時間を取り、チェックする場所を事前に決め、スケジュールを立てることが大切です。

では実際に内見(内覧)へいったとき、どんなところを確認すればよいのでしょうか。ここでは、物件ごとに大まかなチェックリストを用意し、わかりやすくご紹介していきます。

新築マンションのチェックポイント
新築マンションの実際の建物の内部を確認できるのは、引き渡し前の内覧会。チェックしたいのは、特に設計(間取図)のとおりに工事が行われているか。様々な点に不具合がないかどうかを確認する、新築マンションならではの簡単なチェックリストは以下のとおりです。

[ チェックリスト]
□ 間取り図に違いはないか
□ 扉や窓などの開閉がスムーズか
□ キッチンやトイレ、浴室など、水回りの設備がきちんと作動するか
□ ドアや窓、インターホンなど、備え付けの設備が作動するか
□ 床や壁が水平になっているか
□ 各部屋のクロスや収納扉の表面等に汚れ、傷、ひび割れはないか
□ 下り天井など位置や高さが図面通りか
など

間取りの見方などについては、同じサイトの別記事でもご紹介しているので、ぜひ一緒にチェックしてみてください。

マンションの間取りの選び方とは?間取りの基本情報と選ぶコツ

新築マンションの内覧は、基本的には部屋や設備ごとに、こまかく項目が設けられたチェックシートが用意されています。一つひとつのチェックを怠らないようにしましょう。

中古マンションのチェックポイント
中古マンションなどの中古物件では、所有者の方がまだ使用している場合にはすべてを確認することができません。また、新築物件と比べてやはり時間が経過している分だけ、見るべき点は多くなります。特に、専有部分(お部屋)だけでなく共用部分も是非チェックしておきたいところ。

以下に簡単なチェックポイントを挙げてみましたので、参考にしてみてください。

[ チェックリスト ]
□ 現地へ到着したときの第一印象はどうか(見栄え等)
□ 外壁などにひび割れはないか
□ エントランスやごみ置き場など、共用部分の管理は行き届いているか
□ 部屋へ入ったときの第一印象はどうか
□ 日当たりは想定していたとおりか
□ 風通しはどうか(窓を開けてもらうと分かり易い)
□ 天井や床、水回りなどの、部屋の汚れはどうか(入居者の方が使用しているので、クリーニングで落とせる汚れかという視点で)
□ ドアや窓、扉の開閉はスムーズか(中身を見られたくない方もいるので、必ず断ってから)
□ 窓からの眺めはどうか
□ コンセントやスイッチの位置など
□ 朝、昼、夜に聞こえてくる音の状況はどうか(入居者の方に質問してもいいでしょう)

中古マンションなどの物件は、1度だけではなく複数回の内見(内覧)をすることもできます。ただし、所有者の方がまだ住んでいる場合には限度がありますので、その点は配慮して、できるだけ1回、あるいは2回程度で終わるように確認したいところです。もちろん、入居者がいない場合は、何度でもみることは可能です。

モデルルームのチェックポイント
新築物件を購入する際、見本となる部屋を見せてくれるモデルルーム。担当者が立ち会ってくれたときに、確認しておきたいことはたくさんありますよね。以下のチェックリストを参考に、担当者に質問してみてください。

[ チェックリスト ]
□ 実際の部屋はどの方角を向いて建築されるのか
□ 周辺の建物との位置関係(窓からの想定される景色等)(高さのあるものはないか、など)
□ オプションの有無とモデルルームで使用されているものがオプションか否か
□ 天井高さはモデルルームと検討している部屋と同じか
□ 実際の部屋とモデルルームとの床、クロス、扉等の色の違い
□ 実際に検討している部屋の間取りにあるサイズ(例えばキッチンの作業スペースなど)とモデルルームサイズを比べて実感してみてどうか
□ 間取り図では確認しにくい収納などの内部はどういう仕上げかなど
□ 駐輪場や駐車場の有無や台数、料金など

また気になる周辺施設等についても確認してみてもいいでしょう
□ 周辺に医療施設があるかどうか
□ 学区などがあればどこの小中学校に該当するか
□ 保育園、幼稚園などは近くにあるか
□ 周辺にスーパーやコンビニなど、購買施設はあるかどうか
□ 交通などの利便性はどうか

モデルルームは、オプションでいろいろな設備が付属していることがあります。オプションと標準仕様にはどんな違いがあるのか、詳しく聞くことを忘れずに。またモデルルーム内は、なるべく積極的に歩き回ってみましょう。玄関や廊下、リビング、キッチンなど、設備に触れることや、空間を感じることで、生活をイメージしやすくなります。

内見(内覧)時の注意点やチェックポイントを把握し、有意義な内見(内覧)を行うことは、後悔しない物件選びを実現することにもつながります。新築物件はもとより、中古物件や賃貸物件でも内見(内覧)はぜひ、欠かさずに行いましょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。