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Question

セカンドハウスローンとは?流れや審査基準を紹介

転勤により職場が少し遠くなってしまったので、職場の近くにセカンドハウスを購入することを検討しています。そんなとき、セカンドハウスローンというものがあると聞きました。どんな特徴があるのか、一般的な住宅ローンとどのような違いがあるのか教えてください。

Answer

セカンドハウスローンとは、セカンドハウスや別荘を購入する際に利用できるローンです。一般的な住宅ローンと比べて金利が高く、審査基準が厳しい傾向にあります。金融機関によって提供しているプランは異なるので、自分に合ったプランを選びましょう。

情報提供:税理士 宮原 裕徳

目次

セカンドハウスローンとは?

セカンドハウスローンとは、普段住んでいる家とは別に、セカンドハウスや別荘といった家を購入する際に利用できるローンのことです。セカンドハウスや別荘といった「第2の家」は、普段の居住用ではないため、一般的な住宅ローンが利用できず、代わりに組むことができるのがセカンドハウスローンとなります。

ちなみに、セカンドハウスと別荘の違いは、生活の拠点として使われるかどうかです。セカンドハウスの定義は、自宅以外に所有している住宅で、「日常生活のために使い、最低限毎月1日以上居住する」住宅となっています。それ以下の利用頻度だと、保養を目的とした住宅である別荘に分類されます。
セカンドハウスであれば、固定資産税や不動産取得税など、税制の面で別荘よりも優遇を受けられるという特徴があります。

セカンドハウスと別荘の違いや、セカンドハウスを購入することのメリットについては別の記事で解説しているので、こちらも併せてご確認ください。

●セカンドハウス購入のメリットと税の優遇に関する記事はこちら

セカンドハウスとは?税制面でのメリットや別荘との違いについても解説!

セカンドハウスと別荘の違いや、セカンドハウス購入のメリットや税の優遇について解説しています。

本記事は、「セカンドハウスの購入を検討していてローンを組みたい」という人に向けて、セカンドハウスローンの基礎知識や契約までの流れ、注意点などについて、詳しく解説しています。

白い机と木の家と電卓
※イメージ写真
住宅ローンとの違いは?

セカンドハウスや別荘の購入でローンを組みたい場合は、住宅ローンは利用できず、セカンドハウスローンを契約することになります。セカンドハウスローンは、住宅ローンとどのような違いがあるのでしょうか?
利用できる条件や金利などといった観点からご紹介します。

金利が高い
セカンドハウスローンの金利は、住宅ローン金利よりも高いことに注意しましょう。
金融機関や金利タイプによりますが、セカンドハウスローンの金利は2~4%が相場となっており、5%を超えるものも存在します。一般的に住宅ローンの金利は1%前後ですから、住宅ローンの2~3倍の金利を見積もる必要があります。

●住宅ローンの仕組みやポイントに関する記事はこちら

住宅ローンとは?仕組みとポイントを解説
住宅ローンとは?仕組みとポイントを解説

マイホーム購入で利用される住宅ローンの基礎知識や利用方法、気を付けておくべきことについて詳しく解説しています。

審査が厳しい
セカンドハウスローンを利用するための審査基準は、通常の住宅ローンよりも高く設定されている傾向があります。金融機関にとって、住宅ローンと比べてセカンドハウスローンのほうが貸し倒れのリスクが高いことが理由です。

マイホームを既に所有している人にとって、セカンドハウスの優先度合いは低くなります。また、マイホームの住宅ローンの返済が終わっていない場合、セカンドハウスローンを加えるとローンを二重に返済しなければならないため、ローンを滞納する恐れがあります。

そのため、金融機関はセカンドハウスローンを利用する人に対して高い返済能力を求める傾向にあります。たとえば通常の住宅ローンでは、頭金が不要で全額をローン返済できる「フルローン」を組むことが比較的容易ですが、セカンドハウスローンでは、購入価格の1~2割の頭金が必要となることが一般的です。

セカンドハウスローンの利用を検討している場合は、健康状態や雇用状況、債務返済状況などの審査基準を満たしているかどうかをチェックしておきましょう。

札束と○×
※イメージ写真

銀行によっては取り扱っていない場合もある
セカンドハウスローンを取り扱っている銀行や金融機関は、住宅ローンに比べて少ない傾向にあります。そのため、取り扱いのある金融機関をあらかじめ調べたうえで、複数の金融機関で条件を比較検討してみることをおすすめします。

住宅ローン控除を受けられない
セカンドハウスローンは、住宅ローン控除の対象となりません。

住宅ローン控除を受けられるのは、「自己の居住の用に供した」という要件を満たす1軒の住宅購入に限られます。複数の住宅を所有していても、控除を受けられるのはメインで居住する1軒のみですので、セカンドハウスローンは住宅ローン控除を受けることはできません。

●住宅ローン控除の基礎知識と利用方法に関する記事はこちら

【最新】住宅ローン控除とは?2022年度税制改正のポイントもチェック
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2022年に住宅ローン控除の変更がありました。住宅ローン控除の最新情報と申請方法などについて説明しています。

セカンドハウスローン利用までの流れ

セカンドハウスローンの契約を進めるためには、3つのステップを踏む必要があります。それぞれのステップについて知り、必要となる書類を準備しておきましょう。

[ 1 ] 事前審査
セカンドハウスローンの審査基準を満たしているかどうか、インターネット上で簡易的な審査を受ける必要があります。各金融機関のホームページから必要項目を入力し、申請を行うことで事前審査を受け、事前審査を通過したら本審査へと進みます。

ローンの金利は金融機関ごとに異なります。複数の金融機関の事前審査を受け、自分に合うローンかどうかを見極めることが重要です。

[ 2 ] 本審査
事前審査に通ったら、正式な審査を行います。事前審査は金融機関ごとのホームページで受けられますが、本審査は金融機関の窓口で受ける必要があります。

本審査では、複数の書類を提出することが求められるため、必要となる書類を用意しておきましょう。代表的な書類は以下の通りです。

・本人確認書類(運転免許証や住民票など)
・源泉徴収票
・借り入れ状況を記した書類
・勤続証明書
など

ただし、必要となる書類は金融機関ごとに異なるため、事前に必要書類の確認をしておくことをおすすめします。

なお、事前審査、本審査ともに、物件の販売会社に審査手続きの手伝いや代行をしてもらえる場合があります。審査に関して不安な点や分からない点があれば、一度販売会社に相談してみましょう。

[ 3 ] 契約手続き
本審査まで通過したら、契約手続きへと進みます。契約手続きの際は、新しく書類を準備し、再度金融機関に足を運んで記入する必要があります。ローンの借入申込書や団体信用生命保険の申込書などに記入するほか、住民票や所得証明書が再度必要となるケースもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

そして、契約書に同意してサインを行えば、契約書で定めた日から融資を受けることが可能となります。

相談する2人と木のテーブルと家の模型
※イメージ写真
セカンドハウスローンの審査基準とは?

セカンドハウスローンの審査項目は、一般的な住宅ローンとほとんど変わりませんが、前述の通りそれぞれの項目の審査基準が高めに設定されている傾向にあります。具体的には、どのような項目をどのような基準で審査されるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

返済能力
セカンドハウスの購入は通常の住宅と比べて優先度が低く、さらに住宅ローンの返済中にセカンドハウスローンを組む場合、二重の返済義務が生じます。融資をする金融機関から見れば、セカンドハウスローンで融資することは住宅ローンと比べてリスクが高くなるため、利用者には高い返済能力が求められる傾向にあります。

一般的には、セカンドハウスローンを利用するためには、年収が500万円以上あることが基準とされています。また、年間返済額が年収の30~35%を超えてしまうと融資が受けられない可能性が生じるため、あらかじめ住宅ローンや、そのほかのローンとの合計額を計算しておくことが望ましいでしょう。

健康状態
住宅ローンの場合と同様、セカンドハウスローンの契約を結ぶ際は、一般的に団体信用生命保険に加入する必要があります。契約者本人が死亡してしまった場合に、保険金をローン返済に充てるためです。

そのため、ローンを組む際に団体信用生命保険に加入できるほどの良好な健康状態であるかどうかが審査されます。また、契約時の年齢に上限が設けられていることも多くあります。

雇用状況
ローンの返済能力の基準としては、安定した収入が継続して得られているかを見極めるため、契約を結んだ時点での収入だけではなく、本人の雇用状況も重視されています。経営状態が安定している会社に勤めている人ほど審査に通りやすく、雇用形態としては正社員だと評価が高くなる傾向にあります。

また、過去の転職遍歴も審査の判断材料となります。転職の回数が少ないほど評価が高い傾向にあり、現在の勤務先に継続的に勤め、安定した収入が得られるだろうと判断されることにつながります。

債務返済状況
セカンドハウスローンの返済は、ほかの複数のローンの返済と並行して進めることも考えられるため、通常の住宅ローンやカーローンといったローンの返済状況も審査の対象となります。特にセカンドハウスローンは、住宅ローンと並行して契約するケースが多いことから、一般的な住宅ローン以上に債務返済状況を厳しく審査される傾向にあります。
審査の際は、滞納の有無や残りの返済額が見られるほか、過去の返済履歴も審査対象となる点を押さえておきましょう。

セカンドハウスローン利用時のポイントは?

セカンドハウスローンは、金利が高かったり審査基準が厳しかったりと、ハードルの高いローンだと感じる人もいるかもしれませんね。そこで、セカンドハウスローンをうまく活用していくために、押さえておくべきポイントを詳しく解説していきます。

ゆとりのある返済計画にする
ローンにはさまざまな種類があり、住宅ローンやカーローンなどの返済中だという人も多いのではないでしょうか?そのうえ、金利の高いセカンドハウスローンの契約を結んでしまうと、複数のローンの返済に追われ、日々の生活の経済状況を圧迫することも考えられます。

現在残っているローンの返済状況を事前に確認し、無理のない返済計画を立てることが大切となります。

フラット35を利用する
セカンドハウスローンは、金利が2~4%と高く設定されていることが多く、住宅の価格や返済計画によっては利息だけでも高額になってしまいます。セカンドハウスローンの金利の高さに不安を感じている人には、「フラット35」を活用することがおすすめです。

フラット35は、固定金利制のローン契約であり、金利が1~2%と低く設定されていることが魅力となります。金利が変動しないため、毎月の返済額が固定され返済計画を立てやすいというメリットもあります。既にフラット35で融資を受けている場合は、セカンドハウスを購入するために二重に利用することは出来ませんが、そうでない場合は比較的低金利でローンを利用できるおすすめの方法といえるでしょう。

ただし、フラット35は年収に占める年間返済額の割合である「総返済負担率」の上限が決められているため、民間の金融機関が提供している独自のセカンドハウスローンを利用するよりも、借入額が少額になる可能性があります。また、フラット35は金利が固定されているため、市場の金利が下がったとしても支払額は変わらない点に留意しておきましょう。

●フラット35の基礎知識やメリットに関する記事はこちら

フラット35とはどんな住宅ローン?長期固定金利を利用するメリットや注意点を分かりやすく解説!
フラット35とはどんな住宅ローン?長期固定金利を利用するメリットや注意点を分かりやすく解説!

フラット35に関するメリットや注意点などをご紹介しています。

自分に合った金融機関を選ぶ
同じ住宅のローンであっても、金融機関によって提案するローン商品は異なります。複数社のローンを比較して、自分の予算や資金計画に合った金融機関と契約することが大切になります。

ローンのプランや金融機関の選択に悩む場合は、物件購入の際に担当してくれた不動産会社の担当者に相談することがおすすめです。不動産会社の担当者はセカンドハウスローンや住宅ローンの専門知識を豊富に持っていることが多く、その場合は信頼のおける相談先となるでしょう。

自分に合ったプランで理想のセカンドハウスを手にしよう!

セカンドハウスローンの特徴や注意点、契約方法などについて解説してきました。セカンドハウスローンは金利が高かったり、審査基準が厳しかったりして、一般的な住宅ローンと比較するとハードルが高いと感じる人もいるのではないでしょうか?

しかし、無理のない返済計画を立てることができれば、セカンドハウス購入も決して夢ではありません。セカンドハウスを購入することで、生活の新しい拠点を作ることができ、家族の通勤や通学が便利になるといった魅力的なメリットもあります。

セカンドハウスローンにもさまざまなプランがあります。複数の金融機関の選択肢のなかから自分に合った返済プランを見つけ、便利なセカンドハウスを手に入れましょう!

情報提供:税理士 宮原 裕徳

株式会社ラムチップ・パートナーズ代表取締役。税理士。LAMTIP PARTNERS(Thailand) Co., Ltd. CEO日本と東南アジアの不動産にかかわる会計・税務に詳しい。法人や個人向けに、無駄な税金を払わないための節税対策セミナーなども行う。