マンション購入ガイド

2018.01.30

Question

マンション購入に踏み切れない不安と対処方法とは?

遂に念願のマンション購入を、と思っているのですが、さまざまな不安要素があり、実際に購入となると二の足を踏んでしまいます。中でも間取りや環境に始まり住宅ローンについて、さらにはもしゆくゆく売ることになったら…など、今後起こりうる問題について事前に勉強できればと思っています。わかりやすく教えてください。

Answer

きちんと準備することで不安は解消できます。考え方を柔軟に!

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

目次

マンション購入の不安はさまざま

マンションを購入したいと思う方も、いざ購入となると不安から一歩が踏み切れない方も多いのではないでしょうか?

不安の原因はさまざまですが、最も代表的なものは「お金」のことでしょう。頭金のことや貯えをどこまで使っていいのかなどの他、長期の返済となる住宅ローンのことなど多くの方が「お金」の面で不安を持っています。その他、お金以外では環境や間取り、価格など、「この物件でいいのか?」といったマンションそのものに対する不安もあると思われます。

ここではマンション購入に関する不安を中心に対処法を考えてみましょう。

手持ち資金が減るのが不安、どうしたらいいの?

頭金や諸経費、引っ越し費用など、マンションを購入する際には何かとお金が必要となります。住宅ローンをできるだけ利用したとしても100万円単位のお金を使うことになりますから、やはり貯えてきた資金が減ることに対しての不安は出てくるものと思います。特に、これから転職や出産、子どもの入学など人生の節目となるイベントを控えている場合は、よりその不安は大きいものとなることでしょう。

●資金贈与や融資で安心
こうした一時的な資金不足に備える方法としては、両親からの資金贈与や勤務先からの融資などが考えられます。特に、両親からの住宅資金贈与は現在、贈与税の特例によって一定の要件を満たしている場合は、一定額非課税の対象となります。

また、「返済計画に無理のない範囲で」という原則はありますが、勤務先によっては頭金や諸経費を貸してくれる場合があるので、そういった資金を活用し、手元資金(預貯金)は万一のために残しておくということが可能です。

一方、住宅ローンを予定より少し多く借りて、手元資金は残しておくという方法もあります。現在は金利が低く、銀行等からは資金を借りやすい環境が整っているので、一旦借りておくというのも1つの方法かもしれません。
銀行によっては諸経費も住宅ローンと同じ金利で借入ができるので、現金を残すことができよりお得で安心ですね。

頭金などで資金を使いすぎてしまい、将来、教育ローンなどを新たに借りるよりは、長期低金利の住宅ローンを多く借りておいた方がお得です。先々余裕ができたところで、住宅ローンは繰り上げ返済してしまうことで、毎月の返済額や返済期間を圧縮することができます。
他のローンに比べて「最も恵まれた融資条件」である住宅ローンを借りられる時に借りて、返せる時に返すという利用の仕方もあるということを覚えておいて損はないでしょう。

やっぱり不安な住宅ローン

住宅ローンに関する不安としては、代表的な例がいくつかあります。ここでは、3つに分けてご紹介しましょう。

[ 1 ] 住宅ローンは希望通りに借りられる?
マンションを購入したいと思っていても、多くの方の場合、住宅ローンを借りられなければマンションの購入はできませんよね。そこで、住宅ローンに関して多い不安は「自分が住宅ローンを希望通り借りられるかどうか」ということです。

●収入は合算が可能
この点は、夫婦共働きであれば、夫婦2人の収入合算などによって住宅ローンの借入金額を増やすことができます。単身の方でも親子や兄弟で収入合算できる金融機関もありますので、一度検討してみるとよいでしょう。

[ 2 ] 毎月返済できるか不安
住宅ローンは長いものであれば、35年間もの間毎月返済を続けることとなります。そうした長期間の返済に対して、不安を覚える方も多いでしょう。
ただ、賃貸住宅であっても毎月家賃を支払わなければならないのは同じです。さらに、賃貸住宅と違い住宅ローンは終わりがきます。
そういった意味では、収入に対して無理のない返済計画を立てその範囲内で住宅ローンを借りることができれば、それほど不安に思うことはありません。

住宅ローンシミュレーションでは、無理のない返済計画を立てることができます。ローン返済が不安な方は、是非シミュレーションを試してみてくださいね!

●繰り上げ返済でお得に
それでも「長期にわたるローンの返済が不安」という方は、少しずつでも貯蓄しながら、無理のない範囲での「繰り上げ返済」を念頭に入れておくとよいでしょう。

金融関係者によれば、実際のところ35年の住宅ローンを借りても、繰り上げ返済によって20年や25年という早期に完済させる方が多いようです。

住宅ローンの繰り上げ返済については、「住宅ローンの繰り上げ返済とは?」に記載されていますので、是非ご覧ください。

●自分に合った金利タイプを選ぶ
住宅ローンの返済では借りた額そのもの(元金)だけでなく、その金利に対する利息を支払うことになります。そのため、できるだけ利息の支払いを抑えることのできる住宅ローンを選びたいですよね。

住宅ローンの最も低い金利は、金利が変動する“変動金利型”となりますが、金利の変動に伴って返済額も変動するものですので、不安の一要素ともなりますね。将来的に金利が上昇する可能性は否定できません。そこで、“固定金利型”の住宅ローンを利用することで、金利上昇による返済額の変動を抑えることが可能です。

長期の固定期間を選ぶほど金利は高くなりますが、今のような低金利時代に固定金利にしておくことは賢い選択の1つです。返済額にやや余裕のある方は、こちらの長期固定金利型を選ぶという方法でも不安を減らすことができます。

金利タイプの選び方については「住宅ローンの固定金利・変動金利の違いとは?」にも記載されていますので、是非参考にしてください!

[ 3 ] 環境や間取りなど物件に対する不安
周辺環境やマンションの共用部といった部分は変えることはできませんが、間取りや設備は購入後でもリフォームによって変えることは可能です。

●周辺環境はじっくり検討
先に挙げたように、マンション選びの中で物件に対する不安があるようなら、まず環境面についてはじっくりと検討すべき部分です。ただ、環境も時代と共に変化します。自分が必要だと思っていた周辺施設が不要になることもあれば、環境が変わることもあります。

例えば、便利だった駅前スーパーが閉店になるというマイナスの変化もあれば、近くの工場がショッピングモールになるというプラスの変化が起こることもあります。子どもの成長に伴って家族として必要な環境も変化することでしょう。このように、周辺には何があるのか、それは古い建物・施設か、駅の周りや周辺に再開発の見込みはありそうかなど、広い視野で環境面を捉えるとまた違った考えになるかもしれません。

生活環境が変わるかも…どうやって対処するの?

マンション購入後の生活環境の変化、つまり、転勤や転職、親の介護など予測できないことが起こった時、持ち家となるマンションをどうするかはあらかじめ家族で話しておく必要があるでしょう。
賃貸住宅であれば引っ越せばよい話ですが、持ち家であるマンションはそのままにしてはおけません。2つの選択肢についてご紹介します。

[ 1 ] 売却する
最もわかりやすい選択肢は、売却して住み替えるパターンです。この場合、売却価格と住宅ローンの残債のバランスがポイントとなります。もし売却が必要な場面に遭遇した場合には、早めに売却査定を行って、その査定額とローン残債を比較し、残債を超える価格で売却できるようなら売却を、難しいようなら資金準備の手段から考えましょう。

[ 2 ] 賃貸に出す
実際に売却が難しい場合や、転勤で将来戻ってくる予定があるなど、「売却したくない」場合には、そのマンションを賃貸として人に貸すという選択肢もあります。
住宅ローンや管理費、修繕積立金など毎月支払う費用以上の家賃が取れれば、長い期間人に貸すのにかかる手間もそれほど苦になりません。将来的には、ローンの返済が終われば、入居した人に住宅ローンを支払ってもらった形で「資産としてのマンション」が残るとも考えられます。

なお、住宅ローンはあくまで自宅を購入するために借りた資金となるので、返済中に他人に住宅を貸し出す場合には金融機関の承諾が必要となります。金融機関の承諾を得ず他人にマンションを貸し出した場合、全額返済を求められることがあるので、注意してくださいね。

マンション購入ともなれば、人生において何度もある体験ではありません。従って、購入に際してさまざまな不安や躊躇もあるかと思います。しかし、考え方を変えたり、きちんと準備したりすることで不安は払拭できます。マンション購入を考える際は、この記事を参考に慎重かつ楽しく検討したいですね!

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

一般社団法人 円流塾 代表理事。ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。1人1人の価値観を尊重しながら、暮らしを豊かにするお金との付き合い方を指南。テレビや新聞などのメディアや著書でも活躍中。