収納ガイド

2018.02.19

Question

片づかないのはなぜ?悩み別収納のアイディア

片づけが苦手です。あるはずのモノがすぐ出てこないし、まずなかなかモノを処分できません。本や雑誌で見た素敵な部屋を真似てみたりするのですが、何回片づけても結局すぐ元通りになってしまいます。どうしたら上手に片づけられるか教えてください。

Answer

自分に合った片づけの仕組みを作ることで、一時的なリセットだけで終わらない「きれい」な状態を保つことができます。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

最近では「片づけ」ブームということもあり、自分なりに本や雑誌で得た「情報」を元に片づけを実践されている方が多くいらっしゃいます。しかし様々な情報を駆使し、理想の収納や、整った空間に下にも関わらず…使いづらかったり、すぐに元に戻ってしまったり、片づけても片づけても散らかる、ということもよく耳にします。

片づけって一言で言うけれど…

そもそも「片づけ」とは何なのでしょうか?

片づけ上手な人を真似れば同じようにきれいに片づくのでしょうか。答はNOです。どこから手をつけていいのかわからない…という場合は真似から入ることも必要ですが、そこから自分に合った方法を取捨選択する必要があります。

それは「生活スタイル」や「家族構成」「住宅事情」「性格」などそれぞれ違うから!持ち物、暮らし方が違うように、片づけ方も1人1人違うのです。

片づけが苦手…という方の中には片づかないのは性格や生活習慣だと思い込んでいるケースが多くありますが、実は…自分の生活に合った片づけの仕組み作りができていないところに原因があります。

自分に合った片づけの仕組みができれば、誰でも片づけられるのです!例えば自営業の方で、いただきものが多いのであれば、一時保管の場所を常に空けておくスペースが必要ですし、買い物が好きでついつい買ってしまうのであれば、買い物の仕方を見直すところから片づけを考えていく必要があります。

畳んだり、分けたりするのが苦手であれば、ざっくりとした収納計画を立てることでお片づけが劇的に進むかもしれません。また、フラットなマンション生活なのか、2階建てなのか、3階建てなのか…住居の在り方でも片づけ方は変わります。

片づかない原因や、悩み、困っている内容が人によって違うので、仕組み作りも違って当然です。悩み別に片づけの仕組み作りを考え、見直すことで、一時的なリセットだけで終わらない「きれい」な状態を保つことができます。自分の悩みと照らし合わせながら、オリジナルの片づけ方を見つけましょう!

「使いづらい」「手間がかかって面倒」は見直しのチャンス
「何だか使いづらいな」「家にあるのに同じものをまた買ってしまった」「とりあえずしまっておこう」…というようなことが日々の生活で生じた時は、片づけの仕組みを見直す最大のチャンスです!

なぜ使いづらいのか?なぜあったことを忘れるのか?そこに片づけの仕組み作りのヒントが隠されています。

片づけを始める前に

片づけの仕組み作りをする前に、「整理」「収納」「整頓」の違いをまず知りましょう!

・整理:不要なものを取り除く
・収納:使うものを使いやすく収める
・整頓:元に戻す

よく使われる3つの言葉はそれぞれ違う役割を表しているのです。これらの違いがわかった上で片づけの仕組みをつくっていきましょう。

片づけの仕組みづくりのためには、整理と収納をしっかりとすることが重要。「整理」でモノの持ち方を考え、「収納」で必要なモノを使いやすく収める…使うモノが管理しやすく収められていると、日々の暮らしは「整頓」するだけできれいな空間を維持することができるようになります。

一番最初に、整理から始めましょう!

おしゃれな収納が載っている本や雑誌を真似るところから始めてしまうと、使うモノと使わないモノが混在した状態で収めることになり、使いづらさは作業前とさほど変わりません。使いづらい状態のままモノが増えると、収納したつもりなのにリバウンドするのです。

「整理収納」「整理整頓」、どちらの言葉も「整理」が先にあるように、不要なモノを取り除いてから収納や整頓を行います。使わないモノをしまい込んでいては、使うモノを収めるスペースがなくなってしまい、結果としてモノが溢れることになります。

整理収納の悩み別、解決方法!

実際に整理を始める前に、よくある悩みについて簡単に見ておきましょう。代表的な悩みとその解決方法を知っておくことで、これから行う作業が効率的に進みますよ!

整理ってどうするの?モノが手放せない!
いざ片づけようと思って見直してみると、どれもこれも要るモノに思えて、結局また元に戻してしまう…そんな「手放せない方」は手順を追って片づけをしてみましょう。

例えばクローゼットの中を整理するのであれば、まずはクローゼットの中身を全て出しましょう。その際、トップス、ジーンズ、スカートなどと種類別、人物別に出すことがポイントです。そうすることでアイテムごとの全体量がわかり、買い方の癖などもわかります。そこから要/不要を分けていきます。

ここで膨大な量に驚く方もいるかもしれませんが、この不要なモノを取り除く作業さえ終われば、片づけの8割以上が完了しますので頑張りどころです。

整理する際、「捨てなければいけない」と思うとしんどい作業となります。整理の目的を「自分が使っている、必要だ、と思うモノを選び取ること」だと決めてやってみましょう!使わないものが処分の対象となります。

このようにほんの少し観点を変えるだけで、整理が楽しくなってきますよ。

整理をしたはずなのにモノが減らない!
整理をして処分したはずなのに、片づかない…そんな時は整理をしたつもりになっていないか要注意です!

モノを使えるか、使えないかで判断していませんか?モノは「使えない」状態になることは案外少なく、ほとんどが「使える」状態にあるのです。そのため、「使える・使えない」ではなく「使う・使わない」で判断しましょう。

そうすることで、本当に使うモノだけが手元に残ります。使わないけれど、思い入れがある大切なものは「思い出」という名前で「思い出BOX」に保管します。

使っていないけど捨てられない!
使っていないけど捨てられないモノ、迷うモノをどうしていいかわからない…。手に取っては「これ、高かったしな…」と手放す勇気もなく行き場に困っているモノがある、という悩みもよく聞きます。

迷っているのに無理して処分をしてしまうと、結局同じモノをまた購入してしまうというケースもあるようです。自分の気持ちに正直に、迷っているのであれば「迷うモノボックス」を作りましょう。

「迷うモノボックス」を作る時に1つだけしなければならないことがあります。必ず見直し期限を決めることです。例えば、1年後に決めた期限がやってきたら中身を見直してください。見直しの際に「使わない」と判断することができたら、気持ちの整理もできてその後のリバウンドもなく、整理のレベルを上げることができます。

整理とは一言で言えば不要なモノを取り除くことなのですが、整理を繰り返していくうちに、今後のモノへの向き合い方まで変える力を持っています。

モノが少ないのに使いづらい!
整理はできていてモノがそんなに多くないのに散らかってしまったり、色々使いづらい、という方もいます。

テレビを見てくつろぎながらリビングで爪を切る際に爪切りが洗面所にあったり、薬を飲むためにキッチンに水を汲みに行くのに薬箱がキッチンから離れた場所に置いてあったりと、「使う場所に使うものを置いていない」ケースです。

収納にもポイントがいくつかあります。誰がどこで使うモノなのか。よく使うモノなのか、あまり使わないモノなのか。一緒に使うモノが遠く離れた場所にないか。

取り出す、使う、しまう、という一連の作業を戻すところまで想像してみることで、使いやすい場所が自然と定まり収納場所が決まりますよ。

例えば玄関の場合、外出する時は最後、帰宅した時には最初にいるところになります。玄関は靴や傘だけを収める場所と決めつけずに、夏であれば虫よけスプレー、雨がよく降る梅雨時であればタオル、寒い冬であればカイロやマスク…など、そこにあったら便利だなというモノを取り入れてみましょう。認め印、ガムテープ、ペン、はさみ、カッターなどの荷造り&荷受けセットを玄関に置いておくというのもとても重宝しますよ。

片づけは“ダイエット”と似てる!?

片づける気持ちが起きない、どうしてもリバウンドしてしまうという場合もあるでしょう。
そんな時は、「片づけたい!」「片づけなくては!」と思ったきっかけが何だったか思い出してみるとよいです。

いつでも友達を呼べる家にしたい、お掃除ロボットをサッとかけられる家にしたい…どのように暮らしたいのか具体的に想い描くことが成功の秘訣です。片づけをする目的が曖昧な場合、途中でやる気が出なくなってしまったり、リバウンドを起こしやすくなります。

ダイエットも目的が曖昧な場合はなかなか成功しないのと同じです。ダイエットする時にも漠然とはじめるのではなく、〇〇までに目標を達成してお気に入りの洋服を着られるようにしたい、などと具体例があると頑張れますよね。

片づけのバランスを知る
また、モノを処分することばかりに捉われていると片づけにつまずくことが出てきます。

モノを家に持ち込む:IN
モノを家から出す :OUT

このINとOUTの一連のバランスがとても大切になってきます。INするモノにも意識を向けないと、あっという間にモノで溢れてしまう時代です。常にOUTする作業が必要になり、整理しても整理しても片づかない、ということになります。片づけはINを無視しては成り立ちません。

街中で配っている無料サンプルや広告、お弁当のフォークやスプーン、おしぼりなどの類は使わないのであれば受け取らないようにしてみてはいかがでしょうか。私たち整理収納アドバイザーが片づけに伺うお客様のお宅でも、使用期限が切れてカサカサで水分がなくなったおしぼりが大量に出てくることが、度々あります。

使わないのに家に持ち込むとOUTする手間がかかることに気がつけば、使わないモノをむやみに持ち込まなくなるでしょう。

維持すること…リバウンドに悩む方へ!
このように、モノの管理は体重の管理ととても似ているのです。そして成功した後のキープに関してもそれは共通しています。

部屋がきれいになったとしても=ダイエットに成功したとしても
きれいな部屋が日常になるかどうか=体重がキープできるかどうか

ダイエットでとりあえず痩せることができても、理想の体重を保つためには今までの習慣を変える必要があります。単にモノを減らすということだけに目を向けるのではなく、モノと向き合い、本当に必要なモノを見極める感覚を養ってくださいね。

片づけの「使いやすく戻しやすい収納の仕組み作り」は、ダイエットで言う「食事や運動を無理なくできる仕組み作り」です。仕組み作りがしっかりできていれば、習慣が後から自然とついてきますので「きれい」をキープできますよ。

どこから手をつけたらいいのか迷う
どこから手をつけてどう判断したらいいのかわからない、という時にはキッチンからスタートすることをおすすめします。

キッチンは賞味期限切れの食材や滅多に使わないキッチンツールなど、処分する決心がつきやすいものが多いので、要/不要の判断をつける練習にもなります。結果が出やすい上に、日々の家事の手際が格段に良くなるので片づけの効果を実感しやすいですよ。

悩み別収納事例

いくつか悩み別の具体例をご紹介します。同じような悩みを持つ方は是非参考にしてくださいね。

悩み別のカテゴリー紹介

[ 1 ] 時短
動線を考えたグルーピング収納をすることでアクション数を減らし時短につなげます。時短の基本であるグルーピング(一緒に使うモノ同士でまとめておくこと)について考えてみましょう。

●時短・収納に関する記事はこちら

忙しい朝の家事を時短!朝の動線に合わせた収納術とは
料理の時短に繋がるキッチン収納術の基本とは
休日を家事で終わらせないための収納術とは?
早く寝たい!夜の家事を時短する収納術とは?

[ 2 ] 新婚二人暮らし
2人分の持ち物で重複しているようなモノを手放し、収納の仕組み作りを。比較的モノが少ないこの時期に整理収納の基本を押さえておくことで、ライフスタイルの変化にも対応できるようになりますよ。

●新婚二人暮らし・収納に関する記事はこちら

新婚・二人暮らしの狭いクローゼット収納術
新婚・二人暮らしの靴収納術
新婚・二人暮らしの狭い部屋をうまく使う収納術

このように片づけには悩み別にいくつかのポイントがあります。その時に共通して意識してほしいことは、「戻しやすい収納」です。せっかく片づけをしても、すぐに乱れてしまう場合は戻しやすい収納になっていないことがほとんどです。

使いたい、という目的のためであれば人は動きます。しかし、使い終わった後に離れた場所に戻すことは面倒に感じてしまうのです。使いやすさだけではなく、戻しやすさまで考えることが「きれい」を保つコツとなります。

片づけにも目標を持って取り組みましょう

片づけが最終目標ではなく、片づけた後にどんな快適さが得られるかということを想い描きましょう!片づけをすると探し物をする時間が格段に減ります。家事も時短が可能になり、無駄なモノを買わなくなってきます。

あなたは、何をしている時間が好きですか?大好きな映画を観たり、お友達と会っておしゃべりをしたり、趣味に時間を費やしたり…今は忙しくてそんな時間が作れないという方ほど「片づけ」をしてみてください。例えば、今日はお財布の中を片づけてみる。スッキリしたお財布を開けた瞬間に「気持ち良いな」と感じる。たったそれだけでも片づけの効果を実感できるでしょう。

時間的にも経済的にもゆとりが出てくると生活の豊かさにつながり、清々しい毎日が過ごせるようになりますよ。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー2級認定講師、ファイリングデザイナー2級。インブルーム株式会社にて多くのお客様のご自宅で整理収納サービスを行う。世代や環境に合わせ、様々な角度から「快適で暮らしやすく、そして美しい」空間づくりを提案。