マンション購入ガイド

2018.01.05 更新:2018.01.09

Question

新築マンションと中古マンション、購入の費用の違いとは?

結婚を機にマンションの購入を考えています。気になっているマンションの中には新築マンションと中古マンションの両方あるのですが、新築と中古では費用にどのような違いが出てくるのでしょうか? 教えてください。

Answer

購入するマンションに最初から入居するか、途中から入居するかの違いから、購入時や購入後にかかる費用に差が出ます。あらかじめ照らし合わせてマンション購入を検討しましょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

目次

新築と中古、マンション購入時の費用の違いとは?

新築マンションと中古マンションとでは、最初の入居者(購入者)と途中からの入居者(購入者)という違いから、費用面で異なる点が出てきます。

マンションを買うときにかかる諸費用の目安は、新築マンションでは価格の3%~5%、中古マンションでは価格の5%~8%程度と言われ、中古マンションの場合は築年数が古くなるほど税制面での優遇が少なくなるなど諸費用が高めになる傾向があります。

ここでは、新築マンションと中古マンションで費用面の違いについて取り上げて見ていきましょう!

(1)仲介手数料
最もわかり易く差額が大きいのが「仲介手数料」です。
新築マンションの購入では、通常仲介手数料は発生しません。一方、中古マンション購入の場合、一部の物件(不動産会社等の売主が直接販売する中古マンション)を除き、仲介手数料が発生します。

仲介手数料は物件価格の3%程度(正確には価格が400万円を越えるマンションでは、消費税抜きの価格の3%+6万円に消費税)がかかります。3%程度と言っても、5,000万円のマンションなら、おおよそ160万円の費用となります。中古マンションの購入を検討する場合には、あらかじめ予算として見ておかなければならない費用ですね。

(2)修繕積立基金
修繕積立基金とは、新築マンション独特の費用で、新築マンションを最初に購入した方だけにかかる費用となります。
マンションを購入すると、マンション共用部分に将来何か修繕が必要となったときのため、修繕積立金というマンションの修繕費を毎月支払います。修繕積立基金とは、修繕積立金が貯まるまで補完する意味もあり、最初にまとめて一時金として新築マンション購入時に支払う費用となります。また、「修繕積立一時金」、「修繕積立準備金」とも言われます。

中古マンションの場合は、修繕積立金の月額を日割清算金として購入時に支払います。

(3)管理準備金
管理準備金も、新築マンション独特の費用で、新築マンションを最初に購入した方だけにかかる費用です。修繕費同様に新築当初のマンションの管理上、必要な資金がないと困ることになるので、最初に一時金として徴収されます。
中古マンションの場合は、修繕積立金同様、管理費月額の日割清算金が費用となります。

(4)住宅ローン控除
マンションの購入では、多くの方が住宅ローンを利用します。住宅ローンを利用した場合、所得税に対する「住宅借入金等特別控除(いわゆる「住宅ローン控除」)」を受けることができますが、住宅ローン控除にも新築と中古では違いがあり、所得税の支払い(年末調整時の還付等)が異なってきます。

新築マンションでは、特定取得(※1)に該当し、床面積の要件(登記簿上の床面積が50㎡以上)や取得者の要件(所得金額が3千万円以下)といった一定の要件を満たせば、融資期間10年以上の住宅ローンに対して、年末融資残高の1%(最大40万円(※2))が10年間税額控除されます。

一方、中古マンションの場合は、新築マンションの要件に加えて、以下のいずれかの要件を満たさなければ住宅ローン控除が利用できません。従って、築26年以上のマンションで耐震基準に適合していない物件では住宅ローン控除を受けられないことになります。

ア)家屋が建築された日から、その取得の日までの期間が20年(マンションなどの耐火建築物の建物の場合には25年)以下であること。

イ)地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準、またはこれに準ずるもの (耐震基準)に適合する建物であること。

また、中古マンションでは個人間売買(売主が個人)のケースが多く、その場合は消費税の支払いがありません。そのため、住宅ローン控除の適用を受けられる場合でも、最大20万円となります。
例えば、5,000万円の住宅ローンを利用して中古マンションを購入した場合、すべての要件を満たしていたとしても、個人間売買であればその年の住宅ローン控除は最大20万円ということになります。

※1 住宅の取得にあたって、その価格に対し内税外税問わず、消費税(8%)を負担して住宅を取得すること
※2 認定長期優良住宅、認定低炭素住宅は最大50万円まで

(5)消費税
マンション購入においては、消費税も気になる費用ですよね。マンション購入の場合、土地の購入費用は消費税が課税されず、建物の価格にだけ課税されます。

今後消費税が8%から10%へ増税することが決定しているので、増税前にはマンションにも駆け込み購入(需要)が予想されます。そこで、気をつけたいのは、マンションの中でも新築マンションは消費税の影響が大きいということ。建物の価格が3,000万円であるなら、2%の増税で60万円の支払いが増えることとなります。

一方、中古マンションの場合、売主(所有者)が個人であれば、消費税がかかりません。中古マンションで消費税が影響するのは、仲介する不動産会社に支払う仲介手数料です。

〈3,000万円の中古マンションを購入する場合〉
仲介手数料は960,000円
8%課税の場合の消費税 76,800円
10%課税の場合の消費税 96,000円
差額 19,200円

以上の通り、消費税増税で増えるのは19,200円となり、新築マンションと比べれば、消費税の影響が小さいと言えますね。ただし、中古マンションでも売主が不動産会社など消費税事業者の場合は、新築と同じく建物に消費税がかかりますが、内税表示となることが多く気付かないかもしれません。
こうしたことから新築マンションを購入するなら、やはり増税前の方が賢い選択。駆け込み購入(需要)が起こると予想されるのも納得ですね。なお、新築マンション購入の際には契約や引渡などどのタイミングから消費税10%の対象となるのかどうか確認しておきたいものです。

(6)登記費用
マンションの購入代金を支払った後は、自分のもの(所有)とするために登記が必要となります。この登記にも費用が発生します。登記費用は、登録免許税と司法書士報酬などで構成されており、設定する権利や金額、登記の種類によってその金額が異なります。

(7)不動産取得税
マンションに限らず、不動産を購入すると支払わなければならない税金に「不動産取得税」があります。不動産取得税にも特例があり、一定要件(50㎡以上240㎡以下)を満たす新築住宅については課税標準額から1,200万円まで控除することができます。(認定長期優良住宅の場合は、1,300万円まで控除可能)

一方、中古マンションの場合は、建築された時期によって控除額が異なり、1997年(平成9年)4月1日以降新築のマンションであれば、新築マンション同様1,200万円の控除が可能です。しかし、それ以前に建築されたマンションだと築年に応じて段階的に控除額が減額されます。

マンション購入後の費用の違いとは?

マンション購入後の費用にも新築マンションと中古マンションでは、費用に違いが出てきます。

(1)固定資産税
マンション購入後、毎年支払う固定資産税にも軽減措置があり、特に、新築物件には120㎡(課税床面積)までの部分について固定資産税が1/2に軽減される特例があります。この特例は、「3階建以上の耐火構造・準耐火構造住宅」(ほとんどのマンションが該当すると思われます)であれば5年間、それ以外の建物(2階建てのマンションや戸建て)は3年間、この特例が適用されます。新築マンションは中古マンションに比べて優遇されています。

一方、中古マンションには特例がないため、固定資産税が1/2になる特例は受けられませんが、要件を満たせば軽減措置を受けることができます。

(2)リフォーム・修繕費用
中古マンションであれば、場合によっては壁紙や畳などのリフォーム・修繕が必要なことも。こうしたリフォーム・修繕費用は中古マンションの場合に必要な費用となってきます。

(3)電気代等
細かい部分ではありますが、新築マンションのエアコンや給湯器などの設備は新しく、省エネ効果が高くなる傾向があり、毎月の水道光熱費が中古マンションよりも若干安く済むことも。

このように、並べてみると意外と新築マンションと中古マンションでは費用に違いが見られますね。特に、税金面での違いが多くなっています。建物の価格として中古マンションの方が割安になりますが、その分新築マンションよりも諸費用が高くなる傾向があります。
マンションを購入する際は、建物の価格と諸費用を合わせて比較検討するとよいでしょう。

情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。